44話 勉強会
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ゴールデンウィーク初日。
私の部屋でヒトラーとアンリとともに勉強会を開いている今、私はベットに寝転がりながらスマホを弄っていた。
「ねぇガウディ。この問題どうやってとくの? この記号が意味わかんないんだけど」
「んんー」
私はアクションゲームをしながらアンリに適当に返事を返し、そのままゲームを続けた。
「ガウディさん、美味しいケーキがありますよ! はい、あーん」
「んんー」
私はあーんしてくるヒトラーの手からフォークごとケーキを取ると、それを口に運んだ。
食べ終わるとフォークをヒトラーに返し、再びゲームを始める。
「アンリさん、アンリさん。この漢字はなんて読むんでしたっけ?」
「んんー」
「えーなんだったっけなー。『ひょうう』かなー」
「んんー」
「なるほど! そうやって読むんですね!」
「んんー」
漂うを読めない2人の言葉に、それぞれ適当なあいずちをうちながらゲームを遊んでいると。
2人が何やらコソコソ話しを始めた。
何を話しているのか、ゲームを続ける私には分からないが……なにか私に隠しているのだろう。
2人はコソコソ話しを終えると、立ち上がって。
「ガウディさん、私ちょっとお花を摘んできますね!」
「んんー」
私が飲み終わったペットボトルを、トイレまで移動する必要が無いように渡してあげると、ヒトラーはそれをひったくると、頬を膨らませながら部屋から出ていった。
「ねぇガウディ、ヒトラーにものを捨てさせに行くのは酷いでしょー。まあ、わたしも大きい方を……えっと、ラフレシア摘んで来るね」
「んんー」
別に捨てるよう頼んだのではなく、これで済ますようペットボトルを渡したのだが……。
その辺を理解できなかったアンリが、『世界最大の花』ラフレシアをうんこの暗喩に使って部屋から出ていった。
今の表現は初めて聞いたな。
…………さて。
2人でコソコソ話した後、何故か同時に部屋から出ていった。
これは何か企んでいるに違いない。
そして今、その準備をしているのだろう。
私はゲームをやめ、ベッドから起き上がって考えた。
部屋から出たということは、外にものを取りに行ったか人を呼びに行ったということで。
私に無下にされた報復をするのなら、才能で拘束し嫌がらせでもするのだろう。
私の動きを止める才能を持っている人と言えば……ラミレスだな。
睡眠の煙をだして、私が寝ている隙に何かやるつもりなのだろう。
だが、私はそんな手には乗らない。
偉大なるこの建築家、ガウディ様を舐めてもらっちゃこまるぜ。
私は再びベッドに寝っ転がり、ゲームを始めた。
そして近づく足音。
聞こえるのは3人分。
確実に誰か呼んできたな。
私はラミレスの煙対策に、ガスマスクを建築し被ると、ゲームを始めた。
さあ、これで何者も邪魔できない!
私の完璧な防御体制に驚くがいい!
私の部屋の扉が開く瞬間、チラリとそちらを見てみると。
そこには綿糸を精製し縛る才能を持つ、アークライトが居た。
「やっちゃえ、アークライト!」
「おっしゃ、任せとけ!」
アークライトは私の部屋に入るや否や、私に向けて手を突き出した。
「あっ」
私は慢心からか一瞬反応が遅れ、防壁を築けずに……完全に縛られた。
両手両足を縛られ、更には胸を強調されるように縛られた私はまったく身動きが取れず、ベッドでモゾモゾと糸を解こうとする私に近づくヒトラー、アンリ、アークライトの3人に助けを乞うた。
「ねぇ、あの、ちょっと話し合おう? 私たちは獣と違って言葉を扱えるじゃない? だからさ、その、何も言わずに近づいてくるの止めてこれ解いてほしいなって思ってますすみませんもうしませんごめんなさい!」
「「んんー」」
無言で手をワキワキさせながら近づくヒトラーとアンリに怯えた私は早口になり、仕返しとばかりに私の言葉を無視する2人。
才能も行使できず諦めるしか無かった私はゆっくりと目を瞑り……。
この後、漏れそうになるまで数時間ひたすらくすぐられた。
かけがえの無い人生、それが人間の持つ全てです。
それを信じて私は生きていき、私は死んでいく。
(ジャンヌ・ダルク)




