表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
偉人たちの輪廻転生スクールライフ  作者: みらい
2章 生徒たちの質実剛健スタディーライフ
53/74

39話 科学は全てを解決する

 沖田さんに人力車でキャリーしてもらった私達は、再び魔王城に到着した。


 禍々しい雰囲気のその城は変わりなく、厨二病が大好きそうな外観をしている。


 忠敬と同じく、数十分間の全力疾走により息が乱れている沖田さんは草むらに寝転がり休憩している。

 ラミレスも人力車から降りて沖田さんの隣で寝転がっている。


 私ひとりで今のうちに倒してこようかな。


「それじゃあ、私がサクッと倒してくるから待っててね」


 私はそう言い残すと、階段を昇ってもんに近づいた。

 ここを開ければ即魔王戦だ。


「レベル1のガウディ1人で勝てるのか? 俺たちが居なければ厳しいだろう? いくらガウディの才能が便利だからといって、前に一撃で倒された相手には勝てないだろう」


 草むらから状態だけ起こした沖田さんが、私を呼び止めた。


「大丈夫だよ。こっちも一撃必殺の技は持ってるから。あと、人類の持てる技は才能だけじゃないんだよ。才能に溺れず、科学も信用しなきゃね」


 私はそれだけ言い残すと、重い扉をゆっくりと押し開けた。


「よくぞここまで辿り着いたな冒険者諸君! さあ、我が闇の力で眠るが良い!」


 開幕早々、決めポーズで謎の口上を述べる魔王に、私は詰め寄った。


 魔王までの距離は10メートルほどだったので、叫んでいる間にすぐに懐に潜り込めた。


 私は1度でも攻撃をくらったら負け。


 魔王が動く前に終わらせてやる!


「人類の力、思い知れ! 建築っ!」


 私は魔王の足にしがみつくと、建築可能範囲全てに、三ヨウ化窒素で出来た建物を建築した。


 三ヨウ化窒素。

 化学式NI₃で表されるこの物質は。


 窒素とヨウ素の化合物で、少しでも衝撃を与えると爆発する物質だ。


 既に私と魔王の周りには、数キロにも及ぶ三ヨウ化窒素が建築されており、後は衝撃を与えるだけで魔王は吹っ飛ぶ!


「すぐに懐に飛び込むとは愚か者め! 神すら降した我が闇の力で滅してくれるわ!」


 魔王は厨二病チックな恥ずかしいセリフを叫ぶと、私目掛けて腕を振り下ろし……。


 その瞬間、三ヨウ化窒素に衝撃が加わり、魔王城は眩い光に包まれて──。


 ──私が目を覚ますと、カプセルのガラスケースが開きヒトラーとアンリが出迎えてくれた。


 今日もこの2人は即死したのか。

 懲りない奴らだ。


「ガウディさん、おめでとうございます! ガウディさんが魔王を倒したところ見ましたよ!」


 私がカプセルから出ると、ヒトラーが手を握って労ってくれた。


 自爆作戦だったが、無事魔王を倒せたようだ。


「倒すのは沖田だと思ったんだけどねー。ガウディもなかなかやるねぇ。あの火薬私にもくれない?」

「あげない」


 アンリは相変わらずアンリなドMが、超危険物質な三ヨウ化窒素を要求してくる。


 あんな危険物質はリアルでは使えないだろう。


 そうしている間に、ゲームクリアとなったのか、他のクラスメイトも仮想空間から戻ってきた。


 沖田さんとラミレスの話を遠くから聞く限り、2人は爆発に巻き込まれなかったようだ。


 すると、アンリが唐突に財布を取り出し、中からお札を出した。


 なんだろうか。

 私にくれるのだろうか。


「最後は沖田が魔王を倒すと思ったんだけどなー。はいヒトラー。これ1000円」

「ありがとうございます、アンリさん。私の勝ちですね!」


 私たちを見て賭け事をしていた2人の頬を私は引っ張りながら、沖田さんやラミレスの歓待を受けた。

心配は、胃の最悪の毒である。


(アルフレッド・ノーベル)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ