★33話 おっぱいとパンツ
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セクハラ。ダメ、ゼッタイ。
沖田さんに変わりに作ってもらった晩御飯を食べ終えたあと、私は自室で寛いでいた。
入学2日目は、昨日ほどでは無いが疲れてしまった……。
今日は早めに寝るとしようか。
私は寝る準備をしようと立ち上がると、突如として目の前にアインのワームホールが展開された。
私は急いでそれから距離をとると、出てきたものに対応できるよう、枕を手に取り構えた。
「やほー。ガウちゃんいるー?」
ワームホールからパンツを頭に被って出てきたのは、アインシュタイン。
私は迷わず顔に枕を投げつけた。
「なんでそんなもん被ってんのさ。気持ち悪いからさっさと脱ぎなよ」
私は枕を拾いながら、呆れ顔でアインに言った。
赤くなった顔を抑えながら、アインはワームホールから私の部屋へと乗り込んできた。
えぇ……今から寝るのに部屋に上がるのか……。
絶対また面倒な目にあうじゃん……。
「このパンツは脱がないよ。だってガウちゃんのだもん」
私はアインが被るパンツを脱がしにかかった。
「早く脱いで! この手を退けなさい!」
「嫌ですー! ガウちゃんのパンツは渡さなーい!」
私は黒いパンツをアインの頭から剥がそうと引っ張るも、アインはそれに抵抗してなかなか脱がさせられない。
よく見てみれば、その黒いパンツは昨晩石川五右衛門に盗まれた私の黒パンじゃないか。
そういえば、今朝校長室で怒られたあと、取り返しに行くとか言ってたな。
それを返しに来たのか。
なら、なぜ頭に被ったバカヤロウ。
私はアインからパンツを剥ぎ取ると、急いでタンスの中にしまった。
「さっさと帰って、どこでもドア。ここは痴女お断りの部屋なの」
私はアインに、ワームホールを開いて今すぐ立ち去るよう命じた。
「嫌よー。それにぃ、どこでもドアって呼ばないのっ♪ あと、痴女は私じゃなくてガウちゃんでしょー?」
体をクネクネと動かしながら、アインが腹立つ顔で言ってくる。
こいつ本当に腹立つな。
さっさと出てけよ!
アインはふと私の胸元に目をやると……。
「フッ…………」
「貴様ああああ!!」
鼻で笑って貧乳をバカにしてきたアインに、私は掴みかかった。
「こんのっ! 脂肪の塊がちょっとばかしあるからって調子に乗りやがって! 私の方が、運動しやすくていいんですー! 胸なんかあっても、男が欲しがるだけで私には要りませんー!」
私はアインの胸を引っ張りながら叫んだ。
この脂肪は引きちぎってしまおう。
あっても邪魔だろうから、優しい私が代わりにとってあげよう。
「痛い痛い! そんなに引っ張らないで千切れる! おっぱいが羨ましいのは分かるけど、それは貧乳ざまぁじゃん!」
こいつっ!
まだ煽ってくるか!
アインは身を捩りながら逃れようとするも、私は胸を強く握って離さない。
「なに!? ガウちゃんってばそんなに胸を揉みたいの!? だったら女の子なんだし、自分の胸をもめばいいじゃない! あ、ごめ〜ん、おっぱい無いんだったね貧乳ちゃん♡ 痛い痛い痛い!」
いつまでも煽り続けるどこでもドアの胸を私は握り潰しながら、復讐を済ませてさっさと帰らせることにした。
アインが今日ここに来たのは、6月にあるクラス対抗戦のために視察するためかも知れないのだ。
誰かが来る前に、さっさと帰らせよう。
私はアインから離れると、彼女を囲むように鉄格子を建築した。
私から逃れて息を荒らげていたアインは、呼吸を整えながら立ち上がった。
「……? 何これ? ガウちゃん、これなに?」
アインは鉄格子を人差し指でツンツンしながら、私に尋ねてくる。
私はスマホを取りだし、アインを動画で撮影し始めた。
「この鉄格子はね、アインを拘束するためのものだよ。アインが帰らないならここで一晩中拘束して、おもらしするシーンを動画で撮るんだよ。後はその動画をネットに上げるんだよ」
「それシャレになんないやつじゃん! 絶対ダメなやつじゃん犯罪行為じゃん! それじゃあ私は帰るからねバイバイ!!」
アインは早口で言い終えると、ワームホールを展開してすばやく帰っていった。
…………今の冗談で言ってみたけど、絶対ダメなやつだわ……。
アインがさっさと帰ってくれてよかった……。
動画の撮影を止めた私は、明日の準備と寝る準備を始めた。
大切なのは、自問自答し続けることである。
(アルバート・アインシュタイン)




