表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
偉人たちの輪廻転生スクールライフ  作者: みらい
2章 生徒たちの質実剛健スタディーライフ
32/74

★18話 衝撃! 我が家の朝ごはん

ブックマーク、ランキング投票もよろしくお願いします!

 自室で騒いでいたところを沖田さんに注意された私たちは、あの後それぞれが自身の部屋に戻って寝ることにした。


 そして次の日、ぐっすりと眠り目が覚めた私は、ヒトラーと共に寮の台所に立っていた。


 寮で暮らす10人は、2人1組の5グループに分けられ、炊事、掃除、洗濯の三仕事を一日おきに交換し役割分担しているのだ。


 そして本日は、私とヒトラーのペアが、食事係という訳だ。


 私たち『お料理探検隊』は並んでキッチンに立ち、料理を始めた。


「ヒトラー隊員、今から朝ごはんを作ります」

「はい隊長! よろしくお願いします!」


 隊長の私は、エプロンを着ながらヒトラー隊員に料理の開始を宣言した。

挿絵(By みてみん)

 すると朝にも関わらず、エプロン姿の元気なヒトラーが手を挙げて答えた。

 基本的に寝坊助なヒトラーだが、朝は強いのだろうか。


「ヒトラー隊員。今日はトーストと目玉焼きを作ります」

「トーストと目玉焼きですね! 誰でも簡単に作れて定番の美味しいやつです!」


 再びヒトラー隊員が手を高くあげて答える。


 既に何名かがリビングでダベっている中、私たちはまず、食パンを焼くことにした。


「ヒトラー隊員。まずはトーストから作ります。食パンを用意してください」

「食パンですね!」


 私がヒトラーに指示すると、ヒトラーが5枚切りのパンの袋を2つ、棚から持ってくる。

 1人1枚ずつで、一日に計10枚必要なのだ。


「まずはこれを焼きます。焼く時には……」

「フライパンの出番ですね!」


 色々と常識の欠けているヒトラーが、おかしなことを言い出した。

 フライパンで食パンを焼いてはダメだ。

 なぜなら……。


「ヒトラー隊員、フライパンで焼くと1枚ずつしか焼けません。食パンは電子レンジで、複数枚を同時に暖めるのがセオリーです」


「なるほどです! さすがガウディさんです! 物知りです!」


 ヒトラーに褒められ鼻高々な私は、2袋のパンを袋ごと五つ全て電子レンジに詰め込んだ。

 後はこれを10分くらい加熱すればいいだろう。


 ダイヤルを回しセットし終えると、次に目玉焼きを作ることにした。


「ヒトラー隊員。次の目玉焼きにこそフライパンを使います。用意してください」


 すると、ヒトラー隊員は私に言われたとおり、冷蔵庫からフライパンを出してきた。


「隊長、褒めてください! 昨晩のうちから冷たくしておきました!」


 私は嬉しそうな顔で笑う、ヒトラー隊員の頭をよしよしと撫で、フライパンをコンロにセットした。


「さすがヒトラー隊員ですね。素晴らしいです。よしよし。ではここに、油をひきます」


 私が説明をし終えると、すぐにヒトラー隊員が箱に入った油を持ってきた。

 私はそれを受け取り、手元にバターナイフを建築した。


 私はヒトラー隊員から受け取った箱の中からマーガリンを出し、フライパンの表面に塗り終えると、いよいよ卵の出番となる。


 私がヒトラーに卵を取り出すよう言おうとすると。


 バン、という何かが爆発したような音が電子レンジから聞こえてきた。


「隊長! 大変です! 電子レンジに入れたパンの袋が爆発してます!」


 爆音がしてすぐに、電子レンジの中身を確認した優秀なヒトラー隊員が、報告してきた。


 一体なぜ爆発したのだろうか。

 パンの袋を開かず熱すれば、気体の膨張で爆発するかもしれないが……爆発か……。


 そうだ、爆発だ。

 爆発したのだ。

 ならば、それはノーベルの仕業だ。

 この際真偽はどうでもいい。


「ヒトラー隊員。落ち着いて聞いてください。これは我らの宿敵、ノーベルによる妨害工作です」


 ヒトラー隊員の両肩に手を置き、神妙な顔を作って私が断言すると。


「ま、まさか……あのノーベルさんが……! こ、このままでは、私たちの朝ごはんが彼のせいで奪われてしまいます……」


 意外とノリノリなヒトラー隊員が、同じく神妙な顔を浮かべた。

 ヒトラー隊員はなんていい顔をするんだ。


「ヒトラー隊員、これは仕方の無いことです。いつかあいつに天罰を降すとして、とりあえずは朝ごはんを完成させましょう」


 私がヒトラー隊員に微笑むと、彼女も笑顔を返してくれた。


「はい! それでは目玉焼きを作りましょう!」


 ヒトラー隊員が冷蔵庫から卵を取り出すなか、私はパンの袋から中途半端に焼けたパンを取りだし、冷蔵庫から取り出したボウルの中にぶち込んだ。


 とりあえず、食パンはここに放置しよう。


 私が食パンの処理を終え、目玉焼き作りを手伝おうとすると、ヒトラー隊員がうずらの卵を割り、フライパンの中に入れていた。


 割り終えた卵の殻すらもフライパンの中に入れるのは、さすがにアウトでは……?

 いや、まあセーフだろう……。

 ……んー、セウトという事にしておこう。


 優秀なヒトラー隊員のことなので大目に見るとして、私は食器棚から全員分の皿を取りだそうと──


 ──したところで、台所に入ってきた沖田さんと目が合った。


 そのまま、お料理探検隊の私たちが手を止めフリーズしていると。


「……おいお前たち。何をしている」


 巨乳の下に腕を組み、それを強調してくる沖田さんが、鋭い目をして怖い声で聞いてきた。


「な、何って……料理だよ? 今日は私たちお料理探検隊が担当だからね。さぁさ、何の料理かは完成するまでの秘密だよ。リビングで待っててねっ!」


 私が沖田さんの背中を押し、強制的にリビングに戻そうとすると。


「そうか。ならその前に、いくつか言わせてくれ。食パンは袋から出し、トースターで焼くこと。それに、フライパンを冷蔵庫で冷却しておく理由は何故だ? あとは……」


 沖田さんがそこまで言った時、台所でふざけていた私とヒトラー隊員は、すぐさま土下座した。

私は間違っているが、世界はもっと間違っている


(アドルフ・ヒトラー)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ