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第24話 「四姉弟」の両親、特に母親達

 小説を書く内に登場人物の性格等が徐々に変わっていく、ということは、よくある話だと思うのですが。

 書く内に話が弾けていき、最初の性格がどこ行った、というレベルになることは、余りないと思います。

 ですが、「四姉弟」の母達は、そんな感じで変わっていってしまいました。

 それも、本編と外伝等が複合して、えらいことに。


 そもそも、過去への転生ネタを外伝でやったのが、間違いと言えば間違いかもしれませんが。

 あの頃、書店で「わたしの本当の子どもたち」というSF小説を見かけて購入して読み終えた後、人生のやり直し、というネタを「サムライー日本海兵隊史」世界でもやりたいな、そうだ、「四姉弟」の母達がいるじゃないか、と思いついたのが、そもそもの発端でした。


 自作とはいえ、キャラで遊ぶな、と言われそうですが。

 まずは、土方鈴(篠田りつ)でやってみました。

「私の本当の家族を求めて」のことです。

 それで、本来なら未来知識を活用して、で過去を改善していくのでしょうが。

 それをやると。


 土方鈴(篠田りつ)は、前世で恩義のある兄、篠田正を冷酷に捨て去ることになりますし、更に、野村雄とジャンヌ・ダヴーの出会いを妨害することで、アラン・ダヴーが産まれず、フランス史が大きく変わるという危険を看過する、ということにもなるので。

 敢えて不自然ですが、未来のことが分からない、ということにして描きました。

 それで、描いてみて何となく想ったのですが、篠田りつと野村雄は結婚したら、そこそこ幸せな家庭を築けそうだな、と思えてなりませんでした。

 結局のところ、自分が捨てられた、というのが納得できなかったのだな、と描いて自分で納得しました。


 そして、あらためて、他の3人でやったのですが。

「前世に戻ったら、何で私がこんな目に遭うの」のことです。

 ところが。


 あれ、何で、こんなになるの?

 岸忠子の性格がドンドン悪くなっていく、という事態が発生してしまいました。

 お前が書いたせいだろうが、と言われれば、その通りで、頭を下げて、土下座するしか無いのですが、本当に何でこうなっていったのか、と思います。


 その一方で、ジャンヌ・ダヴーは、逆に天使のような性格になって、愛人なのに、自らの体を売って稼いで貯めていたお金を、夫が他の女性との間に作った子どもの学費として提供するにまで。

 そして、村山キクは、完全に「四姉弟」の日本での母としての立場を固めてしまいました。

 うーん、本当に予想外の流れというか、そんな感じで、自分がこんな小説になったことに驚きました。


 結局のところ、野村雄の結婚相手に、一番、向かないのは、岸忠子という流れに。

 ジャンヌ・ダヴーが一番、相性が良く、篠田りつもかなり相性がいい。

 村山キクは、どんな流れでも結婚はしないのですが、子どもを介した友人関係を築きそうです。

 本当に正妻を何でディスるのか、と叩かれそうですが、自分で書いてみて、こんなことになったのに自分でも驚いてしまいます。


 でも、考えてみれば、旧民法での家督相続でのてん末を知ったことから、こうなるのは完全に決まってしまったような気がしてなりません。

 それこそ、愛人の子であっても夫の子ならば、私の子でもある、という態度を執るのが、旧民法での理想的な態度の妻ということになります。

 だから、感想でだったと思いますが、千恵子が家に入るのが、そんなに問題なの、とかつて指摘され、時代的に岸忠子が怒るのはおかしいよ、と言われました。


 でも、「四姉弟」を本編に登場させた時点で、岸忠子は篠田千恵子を既に家から追い出していました。

 そうしたことからすれば、岸忠子の性格は最初から悪かった訳で。

 やむを得ない話か、と思います。

ご感想をお待ちしています。

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