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第18話 米内光政首相への路

 本当に、誰を第二次世界大戦時の日本の首相にすべきか。

 それこそ、史実を調べれば調べる程、更に知れば知る程、多くの仮想戦記、仮想史作家の方が悩まれるのではないか、と私には今でも思われてなりません。

 というか、「サムライー日本海兵隊史」の執筆開始時点では、第二次世界大戦時の日本の首相については、私にとっては、結果オーライの見切り発車状態だったというのが、正直なところです。


 史実では、第二次世界線時において、東条英機が日本の首相を基本的に務めています。

 しかし、この方については、作中や割烹でも、私の筆が奔って、悪口を書き連ねてしまいましたが。

 本当に何で、このような人物が第二次世界大戦時において日本の首相を務めたのか、と私は思います。

 それこそ、燃料ナシで飛ぶ飛行機を作れ、とか、精神論で日本は勝てる、とか、そんなことを東条英機は言った、と私は把握しています。

 この辺り、東京裁判で捻じ曲げられたという主張もありますが、そうは言われてもなあ、何で負けると分かっている戦争について、開戦の決断をしたのだ、と冷たいことを私は言いたくなります。


 そして、文民でこの当時、首相を務める人材となると、近衛文麿が出てきますが。

 この人にしても、作中でゾルゲ事件を理由に詰め腹を私は切らせてしまいましたが。

 私の見る限り、西園寺公望の弟子と言うか、その影響を受けた方で。

(共に華族出身という所もあるために、私が偏見の目で見てしまうのでしょうが)

 いわゆる世論に乗ることはできても、世論に掉さすことができない方だ、という印象が、私の目からは拭えないのです。


 世論が熱狂した際に、真に有能な政治家なら、それに水を掛けて、掉さすべきだと私は思うのです。

 それこそ、日露戦争時のポーツマス条約締結時に、桂太郎首相は賠償金ナシの講和等、認められないという世論を抑え込んでいます。

 また、日清戦争時、伊藤博文首相は北京を攻め落とすべき、という世論を抑え込んで、下関条約を締結して、また、三国干渉を拒絶すべきと言う世論を迎えこんで、三国干渉を受け入れています。


 そう言ったことから考えると、西園寺公望や近衛文麿の事績を調べる程、この人たちは世論を迎えこむ、または、世論に掉さすことができない人だな、という想いをしてしまい。戦時の宰相には向かない、と私には思えてならないのです。


 そして、悩んだ末に、米内光政を首相にすることに私はしたのですが、既に私の筆が奔った結果、海軍本体に米内光政はおらず、海兵隊にいるという作中の現実が。

 これって、海相から首相への路は無いも同然、ということに私は気づきました。

 しかし、捨てる神あれば拾う神あり、の奇跡的偶然がありました。

 それは。


 作中に書きましたが、米内光政が、政党政治家に転身する、という超ウルトラCの方法です。

 それこそ、細い綱を結果的にわたることになりましたが。

 当時の岩手県出身の衆議院議員の一覧を睨んだ末に、田子一民の経歴を活用(悪用)して、立憲政友会の衆議院議員として、米内光政が立候補して当選することにして、更に。

 当時の立憲政友会総裁、鈴木喜三郎のすねの傷を悪用して、米内光政が立憲政友会総裁代行にという。


 幾ら何でも、出世が早すぎだ、と言われそうですが。

 田中義一の例もありますから、小説的にはありだ、ということで、私は突っ走りました。

 更に吉田茂と組ませることで(これも後から結果的に、牧野伸顕と斎藤實の組み合わせで伏線が敷けていたという怖ろしいほどの偶然が)、立憲政友会を米内光政が抑える結果に。


 まさか、米内光政が政党政治家になる世界に、「サムライー日本海兵隊史」がなるとは、本当に思いも寄りませんでした。

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