ステータス、そして残酷
展開が急だったりしますがご勘弁。
「あの、ステータスとは?」
「ステータスというのは…」
司祭曰く、ステータスというのは名前やLv、スキルといった自分の能力を表したものだという。
「で、スキルは?」
「はい、スキルというのはたとえばこのように。《ファイアボール》」
と言うと司祭は掌を上に向けなにやら厨二臭い言葉を発するとなんとバスケットボール並みのでかさの火の玉が掌の上に現れる。
「なっ!?」
俺達が驚いたのを確認したあと拳を握って火の玉を消した。
「今のはスキル、《火魔法》の初級魔法です。私達の世界では当たり前のものなので説明は難しいですが、技とでもいいましょうか。スキル《剣術》であれば剣捌きに無駄が無くるなどの効果があります。それとスキルにも階級がありまして下から一般能力→上位能力→唯一能力とあります。ユニークスキルはとてもレアなスキルですので持っている方は英雄扱いされることもあります」
「わかりました、ありがとうございます」
「いえいえ、分かっていただけたのならいいのです。ではステータス鑑定しますね」
といって周りにいた騎士達に目配せするとササッと動いて紙と針を持ってきた。
「こちらは鑑定紙と言って、その紙に血を垂らすとステータスが浮かびあがります。あと傷口は魔法で塞ぐので安心してください」
うわ~、まさかの自傷行為をしろと。他の皆もちょっと引き気味だ。そのあと皆嫌々ながらも針を親指に刺し、血の滲む親指を紙に押し付ける。
「痛ッ!いてて。んしょ、とこれでいいのか?」
「皆さん、出来ましたね?ではこちらから確認させて頂きます」
そして俺とは真逆の方にいる陣也の鑑定紙を見て司祭が驚愕する。
「な、なんと!?ユニークスキルが3つも!?そのうち1つが《勇者》だと!?エクストラスキルも多い…。しかも初期Lvが150もあるぞ!これは一気に光明が見えてきた!…おっと、いきなり失礼しました。つい予想以上の結果に興奮してしまいました」
コホンと司祭が咳払いをし、どんどん結果を見て進めていく。
結果、5人はそれぞれ
陣也…《勇者》《剣聖》《聖炎魔法》Lv150
緋色…《戦巫女》《剣舞姫》Lv130
士郎…《技工士》《精密作業》Lv115
聖愛…《聖女》《聖光魔法》Lv125
千草…《大賢者》《四属霊法》Lv140
とこんな感じになった。そしていよいよ俺の番になる。
「では煉殿で最後です、………ん?な、なんだと!?おい!貴様!なんだこれは!?」
司祭が俺の鑑定紙を見て急に態度が変わる。そして俺に鑑定紙突き付ける。俺はそれを見てみるとこう書いてあった。
[レン・ナルミ]
【Lv】1
【種族】人族
【スキル】
〔一般能力〕
《火魔法》《電気魔法》《治療魔法》
《言語理解》《調べる》
である。
「は?」
なんだよコレ。ユニークが1つも無いしLvが1だと?いやいや、コレはおかしくね?
「なぜ、こんなゴミがいる?コレならまだそこらの人間のほうが使えるぞ?」
さっきと態度が一変して蔑むような目で俺を見る。
「ふむ、困ったな。これは予想外だ。どうするか…、とりあえず皆さま方は私達が用意した部屋にご案内致します、煉殿、あなたの部屋には私が連れていって差し上げます」
とニッコリ微笑むと俺の背中を小突き歩くよう促す。
「あ、あの!煉君をどうするんですか!?」
「大丈夫ですよ、それを今から話し合いに行くんです。さぁ、行きますよ」
***
そして司祭と二人きりで長い廊下を歩いているといつの間にか俺の足音しか聞こえなくなっていた。
疑問に思い振り替えると、なにやらなんかの魔法の詠唱している司祭が目に入る。
「おい、なにして」
「邪魔なんですよ、あなたみたいなゴミは。だから絶望したあと死んでください」
俺の問いかけを遮るように言う。
すると足元が急に光る。いきなりだったので俺は反応できずそのばに立ち尽くす。
「それでは。あぁ、他の方々はちゃんと有効に利用しますのでご安心ください」
「っ!?ふざけんじゃ」
「さようなら」
俺は激昂し司祭を殴り飛ばそうとするがそれより先に魔法の完成が早く、光りの強さが増したと思った頃には景色が切り替わっていた。
「ふむ、皆さま方には何て説明しましょうか」
司祭ローゲルはそう呟くと身を翻し戻る。
「まぁ、あの大森林に送ればまず生き残れないでしょうね。クククッ!」
司祭は邪悪な笑顔でその場を後にしたのだった。