幕間(フィン、マリン)
-- フィン、マリン
野営地から離れ。
フィンとマリンは、木陰で佇む。
その表情は、仄暗い。
マリンは、図面に線を書き入れ・・・
「ねえ、マリン・・・僕は・・・酷い性格だと思うかな?」
フィンが、呟く。
マリンは、フィンを見ると、
「はい、酷いと思います。フィンさんも・・・私も」
「・・・大切な存在、だったんだけどね・・・いや、大切な存在なんだけどね・・・酷い裏切りだ・・・」
フィンの目から、涙が流れ、
「その罪は、私も背負います・・・フィンさんと、私では、重ねた時間が大きく違いますが・・・それでも、フィンさんの罪は、私と・・・いえ、私と、ヴァルナさんとで、共に背負うものです」
マリンが、強い口調で言う。
「・・・ヴァルナには、もうこの事は言ったの?」
「・・・いえ、ヴァルナさんは、エイコクさんに強要されれば喋ってしまうので・・・明確には話していません。ただ・・・」
マリンの言葉を、フィンが継ぐ。
「ただ、ヴァルナは魔に属する者。魅了の事は詳しい筈。なら、当然・・・」
「はい、気付いていて、その上で黙っている筈です」
マリンが頷く。
「魔王を倒すのは、確定した未来。そこに障害は無い。問題は・・・倒した後だ。その成否によって・・・僕の・・・いや、僕達の未来はそこにかかっている」
フィンの言葉に、
「はい、絶対に成功させなければ・・・なりません」
マリンが、真剣な顔で頷く。
ふと、思いついた様に、フィンが尋ねる。
「そう言えば・・・送還に使う魔力結晶は?」
マリンが微笑み、答える。
「大丈夫ですよ。ヴァルナさんから、場所を聞いています」
「なるほど・・・頼んだよ」
フィンはそう言うと、
「そろそろ戻ろう。勘付かれる訳にはいかない」
真剣な表情に戻り、そう告げた。




