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君は血が見たいのか

「返してきなさい」


レミアが、額に手を当てながら、低い声で言う。


「待って欲しい、レミア。これは必要な物だ」


「駄目だ!」


揉めているのは、俺がフィンに貰った防具。

黒獅子シリーズ。

超格好良くて、強いのだけど。


「こんな物を着ていたら、隠形が効果無いだろう!」


レミアが叫ぶ。

格好良いのに。


「皆さん、モヤがかかって認識し辛いのに、エイコクさんだけ鎧が目立ちますね」


マリンが苦笑いして言う。


「あれ、隠形が効いてるの?マリン殿、PTは?」


フィンが小首を傾げる。


「っと、すまない。マリン殿、PT要請を送るぞ」


なんか、ゲームみたい。

そう言えば、PT組んでたな。

レミアとPTを組んだのは、最初の頃、チュートリアル的な時。

そのままだったから忘れてた。


「承諾しまし──」


マリンがそこまで言って、固まる。

どうした?


「フィ・・・・フィン王女様ぁああ?!」


叫び、慌てて跪く。

急にどうした?!


「お、落ち着け、マリン殿。あと、声を落として欲しい」


「レ・・・レミア王女様?!」


流石に少し声の大きさは抑えつつ、マリンが叫ぶ。


「・・・いや、普通に名前呼んでたよな?」


超今更感。


「隠蔽が掛かっていたからね。認識し辛いんだ・・・ただまあ、これからは一緒に冒険する仲間だ。畏まったり、様付けはやめて欲しい」


「分かりました・・・フィン王女」


「王女もやめてね?!」


フィンが指摘する。

流石に王女様とか呼ぶと、隠蔽が剥がれるのかな。


「・・・分かりました、フィンさん・・・」


マリンが言い辛そうに言う。


「敬語もやめてくれ」


「敬語は元からなんですけど?!」


俺の依頼を、マリンが拒否する。


さて・・・


「じゃあ、そろそろ出ようか」


俺が、出口の方に視線やり。


こくり。


フィンが頷く。


「だからその鎧は返してこい」


レミアが突っ込む。

ち。

しぶしぶ、鎧を脱ぐ。


「・・・返す訳にはいかないな。一族郎党処刑するのを、家宝を供出させる事で許したんだ。これを返してしまえば、丸く収まらない。それとも・・・レミア、君は血が見たいの?」


「・・・そう言う発言は卑怯だぞ・・・と言うか、冷静沈着で聡明な君は何処に行ったんだ?数日前からおかしいぞ?」


レミアが困惑した様に言う。

数日前、何かあったっけ?


「とりあえず、返す訳にはいかなそうだし・・・かと言って、着る訳にもいかない。マリン、しまっておいてくれるか?」


「分かりました」


マリンが固有空間に黒獅子シリーズを収納する。

人里離れたら着よう。


「あのなあ、エイコク殿。空間収納は、正しくは空間拡張。容量的には多く持ち運べるが、重量はそのまま負担となる。余計な物は持ち運べないぞ・・・?」


レミアが呆れて言う。

そうなのか、不便だな。


「いえ、入れる容積に限度はありますが、重量は無視できますよ」


マリンが訂正する。

大丈夫らしい。


「流石固有能力(ユニークスキル)だね。大賢者の空間収納も、重量に応じた魔力を消耗するから、常識破りだね」


フィンが感心して言う。

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