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初めての魅了

「集中が甘い!大気のマナを意識しろ!強いイメージを持て!」


女騎士──レミアの叱咤。

てっきり、魔法の指導は他の人がするのかと思ったのだが。

レミアは、魔法も使えるようだ。

・・・炎だけ。


「ファイアーボール!」


集中、射出。

狙いを違わず藁人形に当たり・・・炎上。


「コントロールは良いのだが・・・それでは魔族には勝てないな・・・」


レミアが困った様に言う。

ゴブリンとかそのあたりに勝てればそれで良いんですけどね?


「炎の刃よ!」


レミアが放った炎が・・・次の瞬間には藁人形に当たり・・・大炎上。

周囲の藁人形を含め、塵と化した。


「このくらいでも、魔王軍幹部にすら勝てぬだろう。エイコクのご学友達なら遥か高みに行きそうだが・・・」


大賢者とか言ってましたしね。

勇者までいたしね。


「レミアさんは・・・魔王討伐に参加されるんですか?」


ふとそう尋ねると、


「・・・それができぬこの身が口惜しい・・・」


うなだれた。

地雷だったか。


何にせよ、3ヶ月にわたって・・・魔法と・・・何故か剣技の訓練を、1対1でつけて貰ったのだった。

・・・レミアさんも暇だったのかな。


--


賢治達の成長は凄まじかった。

1日、1日、強い力をつけていく。

俺も気配探知が出来るようになってくるにつれ・・・その大きさに戦いた。


もうレミア以外、俺を異世界人と認識している人はいないんじゃないだろうか。

俺はそんな雑な扱いだ。

・・・レミア曰く、俺は俺で十分異質な成長速度らしいが、比較対象が悪い。


指導以外の時間を使って、俺は図書室に通い、蔵書を漁った。

この世界で生き抜く知識をつける為だ。


そう、俺は、元の世界に帰る気は無い。

この世界を満喫するつもりだ。


・・・この固有能力(ユニークスキル)を使って。


外出の制限も無かったので、外に出て色々チェック。

冒険者ギルドへの登録も行った。


そして・・・


遂に、練っていた作戦を決行する事にした。


--


冒険者をやる中で、ばれないように少しずつハーレムを増やす。

それは安全策ではあったが・・・


レミアの容姿、そして魅力的な体つき・・・あまりにも惜しいのだ。

戦力としても貴重だ。

なら・・・


レミアに、告げる。

森で危険な魔物を見た、と。

俺では対処できないので、討伐を手伝って欲しい、と。


レミアはあっさりと信じ、俺についてきた。

後は、人里から離れた人目に付かない場所に行き。


そして。


「行使、愛属(チャーム)!」


「あ・・・あ・・・?」


レミアの顔が真っ赤になり、体が震えている。


「跪け。そして、鎧を脱いで・・・胸をはだけろ」


レミアが膝を・・・


・・・


あれ。


目に光が戻り、紅潮した顔のまま・・・俺に剣を突きつけた。


「貴様、何をした。説明しろ」


・・・


効いてない?!


まさか・・・魔法耐性(レジスト)?!


詰んだ。


「あ・・・いや・・・そのですね・・・」


ちゃきり


剣が少し皮膚に食い込む。

やばい、本気だ。

今までの優しい目とは似ても似つかない。

鋭い目・・・恐らく、これが彼女の本来の目。

2019/02/19

ベリア→レミア

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