表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/13

第十二話 狂気とバトルと喪失と

 「は  はは  はははははははは  ははは ははははははははは ははははは    そ うだ  お れ はわる く ない ん だ   わ るい のは ぜん ぶあ  い つ なんだ   そ う だ    そ うだ    そう だ    そう だ   そ うだ    ぜ んぶこ わ しちゃ え」


 レイプ目になりながらそんなことを言い始めた優人。


 《うわ~これはないかな~。優人君、大分壊れちゃってるじゃん……。何かトラウマ刺激しちゃったかな……?うーん、【オラクル】切った方が良いかなぁ》


 どうやら、これまでの優人と女神の無駄話は『神託オラクル』扱いだったようだ。女神はドン引きした様子で、会話をやめることも検討し始める。


 《なんて。黒歴史程度そんなことでまさか、こんなに壊れる訳ないんだけどね》


 あはは、と薄く笑う女神。


《でも、こんなところで??(あいつ)が出て来るとは。格上との戦闘だったから?いや、この程度だったら優人君でも何とかなったはず。何で……?》


 優人が豹変した理由について女神は思考する。


 女神が思考に没頭していると、二人に動きがあった。


 「ふん。やっと戦う気になったか。良いだろう。貴様を我が黒剣の錆にしてくれようぞ!!」


 剣を構えるシュヴァルツ。対して優人は。


 「こ ろ す   ころ す   こ ろす   ころ す   こ ろす こ


ろ 

             す


こ           

ろ 



                             す


こ            ろ

                         す」


 完全に壊れながら、やはりこちらも剣を構える。


◇◇◇


 《――君っ!!優人君っ!!優人君っ!!》


 女神は優人の名前を連呼する。その呼びかけにより、優人は目を覚ました。


 「ん?」


優人の目の前、前方には澄み切った青空が広がっている。どうやら優人は地面に寝ているようだ。

 起き上がると、体に違和感があるようで、優人はしきりに首を捻っている。ふと右手を見てみると……。


 「赤っ!!え、血!?」


 よくよく見てみると、その血の跡は腕、肩、胴体と続いている。

 優人自身には怪我はないので、返り血のようだ。


 「何で返り血?」


 昨日のゴブリン達の返り血は川で落としたはずだ。優人の独り言に、女神は言い辛そうに返答する。


 《えっと……君、どこまで覚えてる?》

 「んー、ゴブリンキングが現れた所までかな。その後何かあったのか?」


 首を傾げる優人。


 《あー、成程。そこまでね……。 (じゃあ、) (黒歴史のくだりは) (覚えてないんだ)

 「後半聞き取れなかったんだが、何て言ったんだ?」


 ボソッと呟かれた女神の失言を追及する優人。女神は何でもないよっ!!と誤魔化す。


 女神はうーんと唸ってから覚悟を決めたようで、説明を始める。


◇◇◇


 「まずは様子見からだ。我がライバルならば、受けきって見せよッ!!『煉獄(インフェルノ)より()生まれ(レッド)()破壊(エンド)()紅矢(アロー)』【火魔法〝ファイアアロー〟】!!」


シュヴァルツはレベル2の火魔法を優人に向かって撃つ。

 顔めがけて放たれた炎の矢を、優人は首を左に傾けるだけで回避する。そして、矢が自分の横を通り過ぎると同時に、シュヴァルツに向かって突進を始めた。


 愚直なまでの直線的な軌道。その動作はシュヴァルツも予測していたようで、優人が自分の間合いに入った瞬間に剣技を発動した。


 「はああ ああああ ああ ああああああ!!!」

「喰らうが良いッ!!『我が剣閃(ソードアーツ)()(カウント)()なり(オブ)()悪意を薙ぎ払う(ヴァニッシュ)』【剣技〝フラッシュカウンター〟】!!」


 シュヴァルツは【剣技〝フラッシュカウンター〟】の効果で優人の突きを無効化し、優人の首筋めがけて剣を薙ぎ払う。


そのままであれば直撃していたが、優人は剣の腹で防御していた。攻撃がキャンセルされたことによって、攻撃の反動が無くなりすぐに動けるようになったのだ。


◇◇◇


 「ちょ、ちょっと待って。何その格好いいバトルパート!全然身に覚えないんだけど!後、シュヴァルツって誰?」

 《何って言われても、私だって何でああなったのか分からないよっ!!何が起きてたの!?》

 「何で聞き返してるんだよ。お前見てたんだろ?シュヴァルツって誰?」


 神のくせに使えない奴だな、と優人は言う。女神は心外なようで、優人に言い返す。


 《神だからって何でもできるとは思わないでよ!!本当に、君あの時何が起きてたの?》

 「いや、だから、それを俺が聞いてるんだろ!シュヴァルツて何者?」


 会話がすれ違う二人。

 優人はバトルに至った過程を聞いていて、女神はバトル時の優人の状態について聞いている。


 《本当に驚いたんだよっ!!何であんなことに?》

 「だからそれは俺のセリフだよ!!シュヴァルツって誰ぞや?」


 女神はかみ合わない会話にイラついたようで大声を上げる。


 《君のことは君にしか分からないでしょ!!ほんとに何でアイツ使ったの?あんまりひどいことを言うならお姉さん怒るよっ!!シュヴァルツはシュヴァルツだよ!!》

 「何勝手にキレてんだよッ!!だから、シ(以下略)とは何奴?」


 逆(?)ギレする優人。だが、頭に血が上っていても疑問は変わらず残っているようだ。


 《だから、シュバルツはゴブリンキングだよ!!》

 「ああ、なるほ……やけに厨二だな!!」

 《究極狩人きみが言うなっ!!》


 女神の言葉に、一拍置いてから優人は答える。


 「何か今不愉快な親文字があった気がする……」

次回更新は明日です

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ