表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/37

その設定、聞いてないのですが!

本日3話連続投稿ですー


1話からどうぞ



王妃様のことを思えばゆっくりもしていられません。


何日の滞在になるやもわかりませんので、ジェシカに必要な物の指示を出して後から準備をして来てもらうとして、わたくしは一足先に王宮へと向かうことにしました。



執事のカーティスに「急にいなくなられては、旦那様やリアム様が悲しまれますぞ」とさんざん引き止められましたが、殿下がお父様や弟にも連絡して下さると仰ってましたし、わたくしも協力すると決めたからには決意の揺らがぬうちに行きたいのです。





そして、わたくしが衝撃を受けたのは出発してすぐのことでした。





「あのぅ……恐れ入りますが、殿下、もう一度お願いいたします」


「王宮に迎えるに当たって、貴方を俺の婚約者ということにしておこうと思っている。」


聞き間違いじゃなかったー!

えっ何故婚約者ですか⁉︎なぜ⁉︎⁉︎


心で全力で問うと殿下はさらりと返してくださいました。


「急に貴方が王宮に来たことが漏れれば下手に詮索してくる奴がいるからな。セイント・リリーフのことがバレるのが一番厄介だ。もちろん仮の婚約で正式に発表するわけではないから、経歴に傷はつかん。安心してくれ。聞かれたら不思議がられないようそう答えてくれるだけで充分だ」



はい、まるで同じ説明を二回していただいて申し訳ありません。

脳が理解したくないと拒否をしていただけです。



というか、そんな設定あるなら先に教えていただきたかった!そしたらもうちょっと、せめてお父様達がお帰りになってからお返事しましたのに!!


「えぇと、仮初めでも殿下の婚約者など、恐ろしくて吐き気が、いえ、恐れ多くてうまく対応する自信がごさいません…」


一言で言うと、とてもいやなのです!


殿下の婚約者など貴族令嬢の憧れの的のはず。

仮にでもそう言うことで何かとんでもないことに巻き込まれそうですし…。


「そこは、貴方の身を守る為だ。俺たちもフォローするから、どうか我慢してほしい」


逆に身を滅ぼしそうな気がしなくもありませんが、決定事項なのですね…


「わ、わかりました………」



表情を取り繕う余裕もありません…

あぁ、お母様、わたくしどうなるのでしょうか。




ずーーん、と重苦しい空気の中、ドナドナよろしく、馬車はお構いなくスピードを上げて王宮へ急ぐのでした。


お読みくださりありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ