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真剣勝負です

お待たせいたしました…


仕事仕事仕事フジロック仕事仕事で

死んでました待って下さってた方、ごめんなさい。


殿下とお兄様の対戦。


お兄様は近衛隊長ですから勿論とてつもなくお強いけれど、殿下も剣技がお得意なのでしょうか?楽しみです!


わたくしはその昔、お兄様の真似をして剣を振り回し、なぜか周りの調度品が半壊、さらに不思議なことに自分が傷だらけになってしまったことがあり、それ以降家族や周囲が頑なに剣を持たせてくれません。


物語の勇者のような剣に憧れていたのですが、壊滅的に向いていないようです。残念…



昔を思い出しているうちに、準備が整いました。2人が持つのは訓練用の木の剣。




「では。アランディオール殿下 対 ノエル近衛隊長の一戦 開始!」


開始の合図とともに、素早く眼前に迫った殿下の剣をお兄様が軽々と受け流し、逆に踏み込んでいきます。


ガッガッガッ!!


訓練所に響く木と木が激しくぶつかる音。



「お兄様の剣撃、重みが凄いですわ…」

思わずわたくしまでグッと拳を握ってしまいました。


けれど殿下は歯を食いしばりながら一撃一撃をしっかり受け止め切り、返す刀で目にも止まらぬ速さで剣撃を繰り出していきます。早い!


スピードでお兄様を凌駕しようということなのでしょうか?


しかしながら、攻撃の重みがお兄様と比べて少ない分、お兄様へのダメージは薄いよう。



剣を結び、静止する2人を

皆が息を飲んで見守ります。



深紅の瞳とライトグリーンの瞳がお互いを睨み合いーーー次の瞬間。



素早く切り付けた殿下の剣が弾き飛ばされたかと思うと、お兄様の剣は殿下の喉元へピタリと当てられていました。


本当に一瞬の出来事。



「…俺の、負けだな」



殿下がそう仰ったところで真剣勝負は決しました。


痛いほどの静寂ののち、ワッと皆が二人に駆け寄ります。



「す、すごいです!お兄様も殿下も!!」



パチパチと手を叩き讃えると

「ノエルに手加減されたとは言え、魔法を使えばもっといい勝負になるんだがな…」と本当に悔しそうな殿下。


「はっはっはっ!いくら殿下が業火の番人と言われようが近衛隊が護衛対象に負けるわけないでしょう!」

「はは、"鬼神"の近衛隊長に護られるとこれ以上なく安心だな」


つい先ほどまでキリキリとした雰囲気で闘っていたにもかかわらず今はくだけた様子でそう話す2人。

周りの近衛隊の皆さんは尊敬の眼差しです。



お兄様はもちろんですが、殿下も皆さんに信頼されておいでなのですね。



なんだか満ち足りた気持ちで見ていると訓練室の扉が開いて、イアン様が顔を覗かせました。


その後ろから…ズーン、と重たい空気をまとったデイヴィッドお義兄様が。


殿下は問答無用で執務室へと連行されて行きました。



結局、訓練を見るのに夢中になってしまってもう日が暮れかけていたので、花畑は明日行くことになりました。



王妃様のところへ伺うのは遅くなってしまうけれど、今日はとても良いものを見せていただけました。


やっぱりわたくしも剣でなくとも武器を扱えるようになりたいです…今度折を見てお姉様方に相談してみましょう。


イメージトレーニングをしながら、軽い足取りで部屋まで戻ったのでした。



読んでくださりありがとうございます。


段々畏怖心なども薄れてきた様子。



さっさとくっつけばいいのにね……

まだかかります(笑)

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