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覚醒者へ(後編)

さやかは、一緒に教室に入ったらあれでしょ…


とか言いつつトイレに行った。


もう授業が始まる10分前だ。


僕の席は教卓の真ん前にある。


席に着こうとしたとき、後ろの席で何人かが集まって雑誌を読んでいる。


どうやら乗馬の特集のようだ。


みんなの真ん中に居るのは、佐藤さとう 孝治こうじ君だ


「よう!斉藤。」


「うん。おはよう佐藤君。」


もうみんなの話の輪に戻ってる。


「ポニーは茶色じゃない?」


「俺は黒だけどなぁ…」


「栗毛だろう?」


ポニーの体の毛の色の話だろうか…


「ツインのテールは金色な。」


「「「異議なし!」」」


しっぽは金色で二股に割れているらしい…


「セミロングは黒だな。」


「俺は茶色の方が良いかな…」


「セミロングは興味ない。」


ポニーのたてがみの話なのだろうか…


「結論はセミのウルフだな。」


「俺はボブだわぁ…」


「エンジェルショートで!」


僕の中のポニーが大変なことになってしまった。


蝉で狼でボブ(男の人?)で天使で尻尾が二つに分かれていて金色…


麒麟もビックリだ。


キーンコーンカーンコーン


もう授業が始まる…


詳しくはさやかに何となく聞いてみようと思った。


「なぁ斉藤。今日の帰りマ○ド行こうぜ。」


「え…良いけど何で佐藤君が僕を誘ってくれるの?」


「そりゃ勿論備中が付いてくるからに決まってるやないか。」


「別にさやかは付いてこないと思うけど…とりあえず行くよ」


「楽しみに待ってるぜ!」


「おいそこ!いつまで喋ってるんや!いい加減にせいよ。」


何故か僕まで怒られた…


「じゃあそれで…」


◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇



「やっと午前中の授業終わった~」


「正~怒られて大変だったわね… 今日は屋上で食べよっか…!」


「わかった!」


「ワン」


と言うことで二人と一匹は一緒に屋上に向かった。


「今日のさやかのお弁当は何~?」


「えっと… ハンバーグとポテトサラダと焼き鮭かな?」


「へぇ良いじゃん 僕のはハンバーグとポテトサラダと…焼き鮭かぁ ってえぇ~!」


「どうかしたの?」


「ワゥン?」


「どうかしたのじゃ無いじゃん! 疑問を感じないの?ばらん(お弁当区切ってる緑のヒラヒラ)まで一緒だし…」


「だって正の家で正のお母さんと一緒に作ったんだもん!」


「あぁそっかぁ…」


「ワンワン」


「で、今日の放課後マク○行くって聞いたけど…」


「うん。ちょっと待って、スルーしたらだめでしょ…」


「何が?」


「ワン?」


「えっと…ね? ほら何で僕んちで弁当作ってるのとか、なら何故外で待ってたのとか…」


「しばらく前から私の親が海外に行っちゃっていつも正の家でお弁当作らしてもらってるのよ?」


「へ へぇ…しばらくっていつから?」


「高校に入ってちょっとしてからかな。」


「一ヶ月近くも朝弁当作りに家に来てたんだ…」


「知らなかったの?」


「うん。…」


「で、今日の放課後どうするの?」


「あっ…もう次に行っちゃうんだ… 学校帰りに寄り道ってちょっとドキドキするよね!」


「あぁ…ええっと とりあえず行くのね? じゃあ私も行く。学校帰りには久々だからね!正に付いていく訳じゃないよ」


「だよね。」


「…もう午後の授業始まるよ」


「早く帰らなきゃね」


「ワン」


とか言いつつ屋上を後にした。




◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ 


「起立」


「礼」


「解散」


「ありがとうございました。」




今日も学校が終わった。でも唯一いつもと違うのはこれから○クドに行くということだ。


「よう斉藤。結局備中は来るのか?」


「そうみたいだよ。何で分かったの?」


「何でっておまえなぁ…」


「これって佐藤君が主催?」


噂をすれば何とやらだ。


「あぁ、そうだが…」


「今日はよろしくね!」


「ワン」


「おっおう。任せとけ。」


何故か戸惑ってる佐藤である。



ってな事で、帰り道に○クドに寄った。


もう皆注文が終わって砂時計が始まっている。


「フィレオフィッシュのMセット下さい」


フィレオフィッシュが好きというかマク○ではフィレオフィッシュ以外食べたこと無いのである。


「合計で630円になりまーす。」


「じゃぁ千円で。」


「では370円のお返しに…しばらくお待ち下さい。」


何か店員さんがレジの下に潜ってごそごそしてる。


がんがんがん


100円玉を切らしていたのか店員さんが新しく100円玉の束にかかったフィルムをはがしていた。


「えっと…370円のお返しですね。では今から1分間はかります。」


と言ってお釣りを渡してから砂時計を動かし始めた。


「フィレオフィッシュSセットでお待ちのお客様~」


30秒もかからなかった。


「残念だったな。斉藤。レジに商品入力してからは2分以上たってるのに。」


佐藤君たちが待っててくれたみたいだ


「別にいいんだ。さやかは?」


「席取りに行ってくれてる。俺たちも早くいこうぜ。」


「わかった。」


さやかが待ってる席に急いだ。


「そう言えば佐藤君めがね変えた?」


「なっ何言ってるのよ正、そんなわけ無いでしょ。」


「ワン」


「ちょっと重くなったような気もするが別に何も変わってないぜ?どうかしたのか?」


「そっか…ごめん。」


とか言ってる間に他の二人はもう食べ終わってた。


「僕にはポテト多かったかも…二人とも食べて?」


「任せとけ!」


「ちょっと佐藤君!そのポテト正のなんだからがばっと取らないの!」


「…ゥワン」


「わーった、わーった。ちょっとだけ…」


何か二人が仲良くなっている気がした。


「おまえ等そっち方向だよな?じゃあな!」


そう言って佐藤君は立ち去った。


「ねぇ正?どうしてさっき佐藤君のめがねの話したの?」


「なんかいつもとめがねの雰囲気が違ったんだよ。」


「ふぅん。」


今日はマクドに行ってほんとに良かったと思う。


「あのめがねには前まで居なかった精霊が付いてたし…」


なんと昭和62年の50円玉が手に入ったのだ


「でも佐藤君にはタツ達が見えてなかったし、誰かの使い魔の筈…」


何を隠そう昭和62年発行の50円玉は非常に数が少ないのだ。


「しかも同じような気配が正からもしてる気がするし…」


これは誰にも言わずに大事に財布に入れておかないと…


「ねぇ正?」


「ふぁい!」


「また聞いてなかったの?まぁ良いけど…」


「ワンワン」


「ごめん…」


「今日マクドで何か変わったもの貰わなかった?」


「べっ別に何もないよ?」


さやかといえどもこの50円玉のことは何も言えない。


「怪しい… さっきの発言のせいで狙われるかもなのに… まぁまた明日ね」


「ワン」


「また明日。さやか。シロもね」


「よぅ正。また明日の朝な!」


え…シロが喋った?


まさかね…


「ワンワーン」


気のせいだったみたいだ。


「バイバイ~」


よし家に帰って50円玉磨くか。


せっかく手に入れたんだし!



◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


「マドゥサ様。エルルです。」



「おやエルルかい。触れたものに移れる能力を与えたが、今はどこだい?」



「とある少年のめがねです。」



「めがねかい。そりゃ傑作だ。でそっちから連絡を入れたと言うことは準覚醒者は見つかったのかい?」



「はい。大西高校に通う斉藤正と言う男です。私が居ることを見破りました。」



「ほう。斉藤かぁ…で、どうだい。どの程度送り込めば倒せるかな?」



「準覚醒者は直に覚醒者になると思います。でもいつも横に備中さやかという覚醒者が付いているのですが…」



「備中と斉藤…まぁ気のせいだろう。覚醒したらすぐに中部隊を派遣しよう。斉藤が戸惑っている隙に一網打尽にするのだ。備中も全力は出せまい。エルルよこれで行けそうか?」



「それはもう十分でございます。」



「ではエルルはもうしばらくめがねの中で待機だな。作戦決行に最適なタイミングで報告を入れるんだ。」



「かしこまりました。」


そう言ってテレパシーを切った。



お久しぶりです。


ちょっと昨日コミトレ並びながら書いてたんですよ!w


って事で続きはもうしばらく後になるかもです…w

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