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闇に当てた光の行方

あなたは過去に戻れるのならまちがいを正したいと思わない

僕はもちろんそうしたい、でもね…過去って昔の自分がまちがうから今の自分があるんですよ

時をひきもどしてはいけないよ…


『紗綾大丈夫?』

頭上ではドラゴンに乗った人間が地上では銃や刀を使った戦いが繰り広げられている

「けっこう深いかも…」

今私には矢が突き刺さっている

『救護の人たち捜してくるからね』

無理だよ…あの人たち人間じゃないもん


爆発音と悲鳴がかすかに聞こえる街が燃える音とドラゴンの鳴き声のハーモニー

その音の中で少女の声が聞こえる

きのせいだろうか!?


【紗綾ねぇちゃん】

…真矢ッ!!

来ちゃだめだよ…

ポニーテルの似合う小さな少女は花束を持って駆け寄ってくる

花束は紫色の綺麗な束となっていた

…最後まで店番してたんだ…

自然と涙が零れる

その時爆発音が聞こえた


「ま…や…?」

彼女の視界から少女の姿はなかった

状況が理解できない…

…私の可愛い妹が死んだ!?…

「ありえない…ありえないよ…」

そんな私の前に天使のリングをくわえた恐ろしい笑顔で花束を引きずっている悪魔のような容姿の化け物が現れた

【残念でしたね】

いきなり喋った化け物は聞き慣れた声で話しかけてくる…

「まや?」

それは確かに少女にとって大切な妹の声…


【あんたさ…キモイんだよ速く死ねよ】

【聞いてる!?もう死んじゃった?アハッ】

…目の前がボンヤリして…き……


目を覚ますと牢獄に縛られていた

周りは暗くて鉄格子しか見えない…

【おきたぁ?】

「まや?ちがう…化け物」

【ひどいなぁ可愛い妹を化け物なんて傷治してあげたのに♪アハッ】

よく見ると身体に傷がなかった

化け物は笑いながら語ってくる

【君に生きる権利そして義務はない♪アハッ】

「言っている意味がわからない…」

【生意気な娘だな!!アハッ】

怒っているのか笑っているのか表情がわからない


【今からお前に生きる権利を与える♪アハッ】

「いきなり何なの?」

【君の名前…はアリスそう…アリスだ】

「意味が…」

ボコッメキメキ

【生意気だねせっかく治した身体に傷つけちまったよ♪アハッ…つまんないの…壊したい♪】

頭を見えないなにかに叩かれた

おぞましい激痛が身体に響き渡る

【君に簡単なクエストを与えよう♪アハッ】

笑顔でこちらを見つめている

【僕達のいるこの世界って実際は成り立っているけど本物じゃないんだ♪アハッだから…本物世界がほしいんだぁ…】

??????

【君には悲劇を抱えた人間達をこっちに連れて来てほしいんだぁ♪アハッ】

視界が薄くなってボンヤリとしてきた…

【いってらっしゃ…い♪アハッ期待して…】


少女は深い眠りについた

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