第24話 真相究明(しんそうきゅうめい)
「……これは……!!」
クアルさんは目の前の惨状を見て、驚愕に目を見開く。
なんとかブラッディヴァインを倒した俺達は、急いでクアルさんにそのことを報告した。
初めは疑い半分だったクアルさんも、実際に目にして、俺達を信じてくれたみたいだ。
「これを……あなた達が……?」
「あ……はい。なんとか」
クアルさんはブラッディヴァインの死体を見て、そう聞いてきた。
……無理もないよな、俺もまだ実感わかないぐらいだし……。
「……そう、ですか……。
……まずは、お礼を言わなければいけませんね。
この施設を守ってくれて、ありがとうございます!」
「い、いえ!俺達の仕事ですから」
頭を下げるクアルさん。
やっぱり、この施設は大切なんだろうな……。
「でも、どうしてこんな魔物がここに?」
「……分かりません」
グリーの疑問に、クアルさんは首を振る。
そう、それが一番の問題だ。
何でブラッディヴァインがこんな所にいたのか……やっぱりクアルさんも知らないよな。
「一体どういうことなんだ……?」
「あ、突然変異とか!」
「メリス黙ってろ」
「ひどいっ!?」
突然変異って……まぁ見た目は似てなくもないけど。
「………あ」
「グリー、分かったのか?」
「確証はないけど……二人とも、コウルさんが受けた依頼、覚えてる?」
「確か……『近海の魔物調査』?」
「そう」
「それが関係あるの?」
グリーの話に、メリスは疑問符を浮かべる。
……もしかして、
「その調査の対象が、ブラッディヴァイン……?」
「たぶん、そうだと思うよ。
わざわざギルドに調査の依頼がいくってことは何か危険な魔物の目撃情報があったんだろうし、ブラッディヴァインは普通河川に住むんだけど、川と海の間、つまり汽水域や、陸地に近い沿岸だったら、たまに住みつくことがあるらしいんだ」
「ってことは、沿岸に住みついたブラッディヴァインが、この中に入り込んできた、ってことか?」
「……そうなるね」
グリーはそう言って、クアルさんに顔を向ける。
「クアルさん、この施設の警備状況を教えてくれませんか?」
「……はい」
クアルさんは気まずそうな顔で話し出す。
「……もう、お気づきだとは思いますが、実はこのビニールハウスの中に、監視カメラの類は一切ないんです」
「そうなの!?」
「気づけよ!」
ブラッディヴァインがビニールハウスの中にいるって気づけなかったんだから、そりゃあ監視カメラとかはないんだろ。
「それは何故?」
「昔一度つけたんですが、翌日、水のカズラに壊されていました」
「あ、なるほど」
水のカズラのつるは長いからな……。
確かに、天井近くにつけても壊されるかもしれないな。
「じゃあ、警備とかは全くないんですか?」
「まさか!養殖場には監視カメラが設置してありますし、施設の扉は人の力では壊せない頑丈な物で、
鍵はピッキングのできない特殊な物にしてあります。
なので、今まで盗難などは全くなかったんです。
ただ……」
「警備員がいないんですね?」
グリーの指摘に、クアルさんは傾く。
「前にも話しました通り、この施設は人手不足で……職員から警備を出す余裕はないんです」
「本職を雇えばいいんじゃ……」
「ハディくん、『普通の人』からしたら魔物っていうのは脅威なんだ。
……家畜でも、ね」
「……敬遠されてるってことか」
「はい……冒険者なら雇えるんですが、この施設の専属となると……」
「契約料だけで赤字になりそうだね」
グリーはそう言って嘆息する。
やっぱ、冒険者は旅をしたがるもんな。
宿屋代の割引とか、そういう特典も持ってるわけだし。
それを押して専属にしようと思ったら、それなりに大金を用意しなきゃならない。
それに、今まで盗難がなかったんなら、わざわざ大金を払ってまで雇う必要性なんて感じなかったのかもな。
「あれ、でも、扉とか鍵はしっかりしてるんですよね?
じゃあどうやって入ったのかな……」
「メリス、しっかりしてるって言っても、
それは相手が人間なら、だよ」
そう、確かにさっき、クアルさんは『人の力では壊せない頑丈な扉』って言ってたけど。
あくまでも『人の力では』、だ。
ブラッディヴァインのつるは、
コンクリートを一撃で破壊するぐらいの力だった。
それなら……。
「クアルさん大変です!!」
「どうした?」
と、その時、一人の青年が慌てた様子で走ってきた。
この施設の従業員か?
「裏口が……壊されてます!!」
「何!?」
「えぇ!?」
驚くクアルさんとメリス、それに対してグリーはやっぱり、と言うような顔をしていた。
……え、俺?
俺は……まぁ驚いたけど、ある程度は予想してたしな。
従業員に先導されて裏口に着くと、そこには無残にひしゃげた鉄の扉、そして扉があったであろう位置には、それを超える大きな穴があった。
「うわ……」
「間違いないね、ここから侵入したんだ」
「クアルさん、この裏口ってあんまり使わないんですか?」
「……はい、普段は正面か、もしくは従業員用の入口を使いますので」
それで気づくのが遅れたのか……。
……なんていうか、とんだ災難だったな……。
「申し訳ありませんでした!!」
休憩室に戻ると、クアルさんと従業員の青年がそう言って頭を下げた。
「今回のことは、完全にこちらの不手際によるものです。
皆さんを危険な目に遭わせてしまいました、本当に、申し訳ありませんでした!!」
「あ、え、えっと……まぁ、俺達も無事だったんですし」
再度頭を下げるクアルさんにかける言葉が見つからず、しどろもどろになる。
「そうだね。ただ、できれば扉に警報か何かを取り付けるなりして、侵入された時、気づけるようにすることをお勧めします。
そうすれば、何らかの対処もできるでしょうし」
「はい!今後はそのようにします」
なるほど扉に警報か、流石グリー。
「……そういえば、依頼の方は」
「ご心配はいりません。あなた方は依頼を完遂していますので」
あ、そっか。
最後のビニールハウスにいた水のカズラ、ブラッディヴァインが食い尽くしてたもんな……。
……そう考えると、この施設に結構損害出たんだろうな。
……まぁ、一応依頼は終了……かな。
「報酬の1万5000Gです。
……それと」
クアルさんは報酬とは別に、2万Gを差し出す。
「これは、慰謝料ということで……」
「え、えぇっ!?」
2万!?2万だと!?
そんな慰謝料なんて……。
でも2万……!
俺達も無事だったんだし……。
でも2万……!!
「……ハディ、目がGになってる」
「うおっと!!」
メリスに指摘され、ゴシゴシと目をこする。
いかんいかん、流石に不謹慎だよな。
「せ、せっかくですけど、こんなの受け取れませ……」
「いえ!私共の責任ですので!!」
「あ、そうですか?じゃあありがた……」
ボゴッ!!
「いってぇぇぇ!?」
手を伸ばしかけた瞬間、頭にまるでメリスのげんこつが落ちたかのような痛みが走る。
「ハ・デ・ィ?」
「こんなの受け取れません!!」
全力で慰謝料をクアルさんに返す。
「し、しかし……」
なおも食い下がるクアルさん。
やっぱり、管理人としての責任感とか、そういうのがあるのか。
「クアルさん、それよりもブラッディヴァインの死体を頂けませんか?」
「……え?」
グリーの提案に、クアルさんは目を丸くする。
「そ、それはもちろん構いませんが……」
「グリー、ひょっとして……」
「ブラッディヴァインのつるって、高級漢方薬や治療薬の材料として、高値で取引されてるんだよ。
今回は限界まで再生させたから量も多いし……」
そう言ってグリーは何かを考える素振りをし、そして、話し出した。
「そうだね、相場なら1万8000ってとこだけど、
2万まで引き上げてみせるよ」
「え……」
呆然としているクアルさんに、グリーは笑みを向ける。
「慰謝料の代わり……いえ、慰謝料として、ブラッディヴァインの死体を頂けませんか?」
と言った。
……グリー、お前って奴は……!
「し、しかし……」
「悪い話ではないと思いますよ。
一般人よりも、冒険者であるこちらの方が、高く売ることができますし」
「い、いえ!そうではなくて……」
クアルさんは、それでもまだ納得できないみたいだ。
責任を感じてるから、だろうけど……。
……なんていうか、
「……クアルさん、あなたに責任なんて、ないと思います」
「……え?」
「だって、一応ここ町の中なんだし、危険度Cの魔物が裏口をぶち破って侵入してくるなんて、予想つかないじゃないですか」
空き巣とか強盗なら予想もつく。
その対策をしてなかったのなら、確かに不用心といえるし、責任の一端もあるかもしれない。
でも、それらに対する対策はしっかりしてあった。
危険度Cの魔物なんて、普通は町の中にいるはずがない。それの対策をしておけ、なんて無理だ。
「で、ですが、グルードさんがおっしゃったように、警報でもつけておけば……」
「いや、特殊な扉と鍵で十分だと思いますよ、普通は」
鍵を二重にする人はたまにいるけど、三重にする人なんてそうそういないだろうしな。
「まぁでも、やっぱりこんなのはもうごめんなので、警報はお願いしますね」
……なんか、ちょっとグダグダになった気がするけど、ようするに、今回の件でクアルさんに非はないと、俺は思う。
「………」
「それじゃ、報酬確かに受け取りました!」
「あ……」
クアルさんが戸惑っている内に退散しよう。
何か言われたら言い返せる自信ねぇ!
「お待ち下さい!」
呼び止められた……。
「少し、入口で待っていて下さい」
「あ、いえ、慰謝料とかは……」
「いえ、違います!とにかく、待っていて下さい!」
クアルさんはそう言うと、従業員を連れて、休憩室を出ていった。
何だろ……?
「いいから言われた通りにしてようよ。
と、ブラッディヴァインを忘れないようにね」
「あ、あぁ……」
グリーに言われて、俺とメリスは首をかしげつつ、ブラッディヴァインを回収し、入口へと向かう。
入口に到着し、待つこと数分。
……ブラッディヴァイン重いな……。
これ持って帰り30分歩くのか、戦闘で疲れてんのに……!
「お待たせしました」
クアルさんと従業員が持ってきたのは、大きな密閉容器。
中に入ってるのは……、
「魚の切り身?」
「はい、ウチで育てたメニーフィッシュです。
育ちが早過ぎるものを数匹、ちょうど昨日収穫しましたので」
「でも……」
「慰謝料じゃありませんよ」
そう言って、クアルさんは笑顔になる。
一目見て、それは作りものではない、本当の笑顔だと分かった。
「お礼です、この施設を守って下さった」
「あ……はい!ありがとうございます!」
二つの大きな容器を受け取る。
結構な量だな……。
「その容器には『保存』の魔法がかかっているので、3、4日なら持ちますよ」
「あ、大丈夫です。1日でなくなりますので、なぁメリス」
「はい!1日で食べます!!」
否定しろよ。クアルさん苦笑い浮かべてるぞ。
「それでは、お世話になりました!」
「なりました!!」
「こちらこそ……本当に、ありがとうございました!!」
手を振るメリスに、クアルさんも笑顔で応える。
こうして俺達は依頼を終了し、ニームル養殖場を後にするのだった……。
「お帰りー!」
「ただいまー!!」
ギルドに入ると、当然のようにコウルさんが声をかけてくれて、メリスは大声でそれに応える。
ってか、よく即座に反応できたなメリス。
「……お疲れ様、依頼主から話は聞いてるわ」
声の方を向くと、プラムさんが机に片ひじをついていた。
「……ブラッディヴァインが出たんですってね」
「あ、はい……」
「一ついいかしら、どうしてそんな危険な相手に、ギルドに助けも求めず、自分達だけで戦ったのか。
理由を言いなさい」
プラムさんは目を鋭くして言う。
理由って……。
「ギルドに応援を頼んでも、来てもらうまでに時間がかかりますし、あのブラッディヴァインを野放しにしていたら、あの施設はもちろん、町の方にまで被害が及んでいた可能性があります」
「そう、そこまで考えていたことには感心するわ。
でも、自分達が負けた時のことは考えなかったの?
倒せたから良かったものの、あんた達が倒されていたら、ブラッディヴァインのことが知らされず、それこそ甚大な被害が出ていたんじゃない?」
「いくらなんでも、施設に被害が出る頃にはクアルさんが気づいて、ギルドに連絡を入れていたと思いますが?」
「だったら戦闘の前に知らせておけば良かったでしょ?
私が到着するのに時間がかかるんだから、なおさらね」
「あの時はそんな余裕はありませんでしたよ!」
バチバチと火花を散らしながら問答を繰り返すグリーとプラムさん。
何か……話に入っていけない……。
「ま、まーまー!二人とも落ち着いて!ね!」
見かねたコウルさんが仲裁に入り、落ち着くように言う。
プラムさんは少しの間顔をしかめた後、大きく嘆息する。
「被害を最小限にしようとしてくれたのは分かってるし、そのことには感謝してるわ。
……だけどね、勇気と無謀は紙一重なの。
今回あんた達がやったことは、どちらかと言えば無謀の方よ?」
「う……」
正直それには返す言葉もない。
俺とグリーはD級だし、メリスは『魔導師』だけど、実力は俺達と同じぐらいだ。
どう考えても、危険度Cの魔物と戦っていい面子じゃない。
「グルード……グリーだったかしら?
あんたは頭が切れるようだし、そこの所はどう考えていたの?」
「……今言った通りです。
あの時は事態を知らせに行っている余裕はありませんでしたし、もし僕達が負けていたとしても……いえ」
自らの疑念を払うように、グリーは小さく首を振る。
「倒せると、信じていました」
グリーはそう言って、俺とメリスの方を見る。
「………そう」
プラムさんは少し微笑みを浮かべて、そう呟いた。
「……ぶしつけな質問して悪かったわ。
とりあえず私が言いたかったのは、あんまり無茶はするな、ってことよ」
「プラムさん……」
一応心配してくれてた……のか?
「にしても、ブラッディヴァインをたった三人で、ね……」
プラムさんは小さくそう呟くと、俺とグリーに目線を送る。
「あんた達、機会があったら昇格審査を受けるといいわ。
きっと……いえ、確実に受かるでしょうから」
「え!?」
「……何で驚くのよ」
思わず声を上げた俺を、プラムさんは呆れ顔で見る。
「最弱の部類とはいえ、あんた達は三人で危険度Cを倒したのよ?
つまり、平均的な実力はC級冒険者の域に達してるってこと。
まぁ、依頼をこなした量は調べてないから、受けられるかどうかは知らないけどね」
「そう……なんですか?」
「私に聞いてどうするのよ」
まぁ、考えてみたらそういうことだよな……。
俺達、旅を続けてる間にちゃんと強くなってるってことか……!
「そうそう、後これ」
そう言ってプラムさんが渡してきたのは……1万4000G?
「……あの、これは?」
「報酬よ、コウルの」
「コウルさんっ!?」
全力でコウルさんの方を向くと、当の本人は笑顔で傾いていた。
なんで笑ってんだ!?
「コウルはブラッディヴァインを捜しに行ってたけど、見つけられなかったのよ」
「一応一通り調査して報告書まとめたから、報酬はもらえたんだけどね」
「……で、何でそれを俺達に……?」
「あんた達、ブラッディヴァインを倒したでしょ」
「いや、だからって……」
「気にしないで受け取って!俺金余ってるから!」
自慢ですか……。
「っていうか、金を使ってるような暇がないから!」
違った、自虐だった。
「それと、ブラッディヴァインの死体持って来たんでしょ?」
「あ、はい」
忘れてた。
大きな袋の口を開き、ブラッディヴァインをプラムさんに見せる。
「……これなら、相場で1万6000ってところかしら」
「え?」
確かグリー、1万8000で、2万に引き上げて見せるって……。
グリーを見ると、苦笑いを送ってきた。
……なるほど、あれはクアルさんを納得させるためのウソか。
「でもまぁ、今回は特別に2万で買い取るわ」
「え!?」
「あら、依頼主にそう言ったんでしょ?」
う、しっかりとご存じだったか。
「……なんていうか、こんなにもらっちゃっていいのか?」
ブラッディヴァインだけでも相当なのに、コウルさんが受けた依頼の報酬まで……。
「しっかり働いた人がそれ相応の報酬を得るのは当然のことよ。
戸惑うのは勝手にすればいいけど、ちゃんと受け取りなさい」
「そうだよ、ハディくん」
「……はい、ありがとうございます!」
報酬をしっかり受け取って、とりあえず貯蓄の中へ。
これでしばらくは余裕ができたな。
「それじゃ、そろそろおいとましようか」
「……だな」
「それじゃまた~……」
「あ、ちょっと待って!」
ギルドから出ようとした所で、コウルさんに呼び止められる。
「明日は『英雄の日』だよ。
この町ではけっこう大きな祭りが開かれるから、楽しんでいってね!」
……『英雄の日』?
そういや、そんなのあったな。
ただの祝日だと思ってたけど……。
「そうだ、明日祭りの手伝い頼まれてるのよ。
暇だったら手伝ってくれないかしら」
「そっか!三人が手伝ってくれれば俺はサボれ……痛い痛い痛い!!」
「安心しなさい、あんたはケガでもしない限り強制参加よ」
コウルさんの手首をひねりながら、プラムさんは冷笑を浮かべる。
……怖っ!
「あ、つまりケガをすればサボれ」
「あら、ケガをしたいの?ダークネスソー」
「いえ、滅相もございません!!」
闇の剣が具現しかけた所で、コウルさんは凄まじい勢いで土下座をする。
剣って、絶対ケガじゃ済まないよな……。
「初めてじゃよく分からないでしょうし、手伝ってくれたら、簡単に案内ぐらいはするわよ」
「本当ですか、ありがとうございます!」
どれぐらいか分からないけど、あんまり大きい祭りだと迷ったりしそうだしな。
案内してくれるのは助かる。
「それじゃ、明日朝9時前にギルドに来てくれる?
手伝いはそんなに多くないから、10時頃には終わって、祭りを楽しめると思うわ」
「夜8時までやるから、一日中楽しめるよ。神輿パレードや盆踊りもあるしね!」
結構いろいろあるみたいだな……。
「それじゃ、明日もよろしくお願いします」
「また明日~!」
「お疲れ様でした!」
それぞれあいさつをして、ギルドを出る。
「祭りか……」
「ハディ、今回けっこう収入あったんだし……」
「自重しろ」
「まだ何にも言ってないよ!?」
言われなくてもメリスが考えてることぐらい分かるっての。
「明日は最初に取り分渡すから、それで我慢しろ、暴食」
「暴食!?」
何でショック受けてるんだこいつ……。
ギャーギャーわめくメリスを適当になだめつつ、俺は今日あったことを思い出していた。
危険度Cの上位魔草、ブラッディヴァイン。
……シルムさんだったら、きっと一撃で、赤い葉ごと核を切り裂いて終わってたよな。
……強く、なりたい。
そう思ってるだけじゃ、ダメだ……!
行動に移さなきゃ、強くなんてなれない……。
いきなり、強くなることなんてできない。
……やれることから、始めてみるか!
右手を顔の前に出して、グッと力を込めてみる。
強くなれば……この手でできることも、きっと増えていくはずだ。
「ハディ?」
「……ん、どうした?」
「うぅん、何だか難しい顔してたから」
っと、また顔に出てたか……。
まぁ、心は読まれなかったみたいだけど。
「……プラムさんも言ってたけど、あんまり無茶はダメだよ?」
メリスは呟くようにそう言うと、数歩前にいるグリーの所まで、駆け足で向かった。
……心、読まれなかったんだよ……な?
サブタイトル解説
真相究明
本当の事情を、徹底的に明らかにすること。
ブラッディヴァイン出現の謎が明らかに!
……まぁ単純に侵入してただけでしたが。
では次回予告です!
「メリスだよ!
明日は楽しいお祭り!!
りんご飴、たこ焼き、焼きトウモロコシ、焼きそば、わたあめ、
いか焼き、焼き鳥、フランクフルト、お好み焼き……、
次回、冒険者ライフ!第25話『牛飲馬食』!
誰かの代名詞だってハディが言ってたんだけど……。
それより!お祭りって後は何が食べれるのかな!?」




