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冒険者ライフ!  作者: 作者X
第二章 魔塔と竜
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第16話 戦いの終結と宴

「ジェネラルドラゴンを……倒したぞ!!!」


周りで戦っていた冒険者達から、歓声が上がる!


すげぇ!!本当にすげぇよあの人達!!


30匹近くいた他の魔物も、もう20匹いるかどうかだ!!

この戦い………勝てる!!






 ドスッ!!!




「………え?」


肉が裂ける嫌な音と共に、空から、ポタポタと赤い液体が降ってきた……。




「ロ……ロギさんっ!!!」


ランディアさんの悲痛な叫びが辺りに響いた。


俺は数秒間、何が起こったのか理解できなかった。


「ぐっ……!!」


空中にいるシルムさんの右肩を、ジェネラルドラゴンの爪が貫いていた……!!


何で……!?

いくらなんでも、首を切り落とされて生きてられる生物なんていない……!!


ジェネラルドラゴンも、もう絶命してる……。

つまり……、首を斬られる寸前に、一矢報いようと攻撃を仕掛けたのか!?

ランディアさんの爆発魔法が、頭部に直撃してたのに!!



「クカカカカァッ!!!」


その隙を突こうと、二匹の魔物が凄まじい速さでシルムさんに迫る。


やばい!!


「くっ!!」


ランディアさんが『集中』を始める……が。


ダメだ!間に合わない!!




「………見くびるな」


シルムさんが、両手で持っていた大剣を素早く左手に持ち替える。



「この命……、貴様ら程度にはやれん!!」


シルムさんに迫って行った二匹の魔物は、一振りで、真っ二つになった……。






「ロギさん!!」


着地したシルムさんに、ランディアさんが駆け寄る。


「………この程度、問題ありません」

「魔物に刺されて問題ないわけないでしょう!!

 すぐに治療します!!」

「………」


シルムさんは、刺さっていたジェネラルドラゴンの爪を、力任せに引き抜いた。


出血を抑えていたものがなくなり、血がドパッと流れ出す。


「……豊穣の大地よ、大いなる力を以て、彼の者を救う優しき光を……

 命を育む土地(ナーター・アース)!!」


シルムさんの足元に、淡い緑色に光る魔法陣が浮かび上がる。


その光がシルムさんの右肩に集まっていき、次の瞬間、傷は完全に塞がっていた。


……見た目には治ったみたいに見えるけど、まぁ、流石にそれはないよな……。


シルムさんは、右肩を軽く回す。


「………無理か………」

「あ、当たり前です!!応急処置ですよ!しばらく安静に……」

「………いえ」


シルムさんは、左手に持った大剣を見る。


「こっちは動きます」

「バ……バカ言わないで下さい!!そんな体で戦う気ですか!?」

「ロギ准将ー、止めとけって」


ランディアさんだけじゃなく、エンジさんも止めに入る。


「まだ、魔物はいます。私だけ休むわけには……!」

「……もうっ!!

 心配しなくても、残りは全部私が片付けますから、ロギさんは安静にしていて下さい!!」



………え?


いや、ランディアさん?

まだ魔物、十数匹はいますよ……?



「……それじゃ、僕達は下がってた方がいいのかな?」

「……『魔塔』が直々にやるってんなら、邪魔にならねぇようにした方がいいかもな」


グリーとレイラはそう言うと、魔物達から離れる。


他の冒険者達も、示し合わせたように魔物達から離れ始めた。


「ほ、ほらハディっ!早く!」

「い、いや!俺達も手伝った方が……」


言いかけて、俺は気づいた。

思わず背筋も凍るような、とんでもない殺気が辺り一帯を覆っていることに。


………何だ、これ………!?


俺は、殺気が放たれている方を向いた。


そこには、いつの間にか『集中』を始めている、ランディアさんの姿があった……!



……えー、これはあれか?

仲間を傷つけられてぶち切れてるとか、そういう……。


「ハディ!早く!!」

「巻き添えになったら、骨も拾ってあげられないよ?」

「いや、巻き添えってそんな……」




「地底より脈動の集いを呼ぶ……我は地を治める者なり……!!」


 ボゴゴォッ!!


『詠唱』を始めたランディアさんの、前方2mぐらいの所で、大地が盛り上がり始める。


「グガアアアアァァァッ!!」


と、殺気に威圧されていた魔物の中の一匹が、ランディアさんに襲いかかった。


「……縛視」


しかし、エンジさんが間に入る。

……何をしたのかよく分からないけど、その魔物は動きが止まり、地に崩れ落ちた。


「悪いけど、しばらく待っててなー」


エンジさんは軽快に笑いながら言う。

……その後ろで、ランディアさんは『詠唱』を続ける。


「地の精霊ノームとの契約によりて……その力を我の前に現せ……!!」


さらに大地が盛り上がっていき……5mぐらいの大きさになった。


……その形は、まるで……!


「押し潰せ ガイア・ギガス!!!」


ランディアさんが『呪文』を紡ぐと、『それ』の目に、赤い光が宿る!



「岩の……巨人……!?」


それは、大きな両腕をゆっくりと持ち上げると、凄まじい勢いで大地に叩きつけた!


「うわっ!!」


大地が砕け、衝撃波が辺りに広がる。

……まるで、ちょっとした地震が起きたみたいだ。


魔物達も、その巨大な敵を呆然とした様子で見ていた。


「………覚悟!!」


ランディアさんの叫びと共に、岩の巨人が大きく跳躍する!


そして、容赦なく近くにいた二匹の魔物を踏みつぶした!


「グ、グオオオオオオォォォォ!!!」


一匹の竜が、咆哮を上げながら巨人に向かって突進する。


しかしその竜は、巨人の腕の一振りで吹き飛ばされた。

鱗が砕け、黒い血が辺りに飛び散る。


巨人は振り切った腕をゆっくりと戻すと、まだ生き残っている魔物達へと、視線を向ける。


そして、空気が揺らぐほどの大きさで、竜とも、獣ともつかないような、異質な咆哮を上げた。









「………」


俺は、その一部始終を呆然と見ていた。


気がつくと、まだ10匹ぐらいはいたはずの魔物も、少し離れた場所で冒険者達と戦っていた魔物も、姿を消していた。


役目を終えた岩の巨人は、ゆっくりと地中へ還っていった……。


「………まぁ、今更だけど……。

 流石……だよね……」


グリーは苦笑いを浮かべている。


「地属性、基礎魔法レベル4『ガイア・ギガス』。

 ……まぁ、レベル5も使ってたし、使えて当然か……」

「………なんていうか………」


改めて、『星の賢者』のすごさを見せつけられた気分だ……。


「……あれ、兄さん。

 魔物達がいなくなってる……?」

「そりゃあ、あんなものが出てきたら一目散に逃げ出すよ。

 自分達の大将はやられちゃったんだし……」



………魔物がいなくなった………。


ってことは………!!



「………皆さん」


ランディアさんが、今しがたまで戦っていた34人の冒険者達と、少し離れた場所にいる数人の冒険者達を見回す。


「……殲滅はできませんでしたが、ほとんどの魔物を倒すことができました。

 ……逃げた魔物の中には危険度が高いものもいるため、絶対、とはいえませんが、仮にあの魔物達が町へ向かったとしても、脅威とはなり得ないでしょう」


ランディアさんはそこまで言って、一呼吸置き、そして高らかに宣言した!




「私達の、勝利です!!!」



その瞬間、呆然としていた冒険者達から、大きな歓声が上がった………!!


魔物の大群との戦いは、俺達、人間の勝利という形で、終結した!!
















「……なんつーか、あの三人だけでなんとかなったんじゃねーの?今回の襲撃」


戦いの終わりから少し時間が経ち、興奮も収まってきた所で、レイラがそんなことを言った。


……確かに、『ソレイユ』の三人だけで相当魔物倒してたもんな……。


「はっはー!それは違うなー!」

「わっ!」


いつの間にか、目の前にエンジさんが来ていた。


「確かに俺達『ソレイユ』、……まぁ俺は補助しかしてないから、正確にはイア中将とロギ准将だけで、90匹以上の魔物を倒してたけどなー」


うわ、改めて数を聞くとホントとんでもないな……!!


「……だが、魔物は200匹以上いたんだぜー?」

「………え?」


そういえばそうだよな……。

ってことは……。


「つまり、お前達47人の冒険者は、合計100匹以上の魔物を倒してくれたってことだなー!」


エンジさんは、俺達だけじゃなく、周りにいる冒険者達にも聞こえるような、大きな声でそう言った。




『そ、そうだよな!俺達だって戦ったんだ!!』

『あぁ!あの町を守ることができたんだ!!』

『うおおーーー!!やってやったぞーーーー!!!』




冒険者達から、そんな声が聞こえてくる。


……やっぱりみんな、少なからずレイラと同じことを思ってたんだろうな。


俺だってそうだ。

……それぐらい、『ソレイユ』の人達はすごかった。

国の精鋭部隊は伊達じゃない、ってことだよな……。






「エンジさん、お疲れの所申し訳ありませんが、急いで岩陰に戻って負傷者の手当てを……」


「はっはー!安心しなーイア中将。

 戦えないようなケガをしてた人達はとっくに治療しといたからなー!」


俺が適当に腰を下ろして休んでいると、『ソレイユ』の二人の声が聞こえた。


……そういや、エンジさんって戦場歩き回って治療とか補助してたんだよな。


それに加えて岩場に避難した人達の治療も、って……。

やっぱあの人もとんでもないな……。


と、パンパンッ!という手を叩く音が、エンジさんの方から聞こえた。


「はーい!注目ーー!!」


周りで俺と同じように休んでいた冒険者達が、エンジさんとランディアさんの方を向く。


「皆さん、本当にお疲れ様でした!

 町までの道を歩くのは大変でしょうから、しばらく休んでから町へ戻りたいと思います」


……そういや、チョコレート町まで五㎞ぐらいあるんだっけ……。


「ただ、負傷者の応急手当ては先にしておきたいので、ケガをしている人は集まって下さい」


ランディアさんの言葉に、十数人の冒険者が立ち上がる。


全員、打撲や切り傷、刺し傷など、そこまで大きくはないが、ケガをしていた。


俺は……ジェネラルドラゴンにやられた傷はもう治してもらったし、大丈夫だな。

メリス、グリー、レイラ、ワール、リスタルも、ケガをしてる様子はないし……。


俺は近くで休んでいる、さっきまで一緒に戦っていた仲間達を見る。


「あ、それと……気分が悪い方は、岩陰まで戻って下さって構いません」


ランディアさんは、少し気まずそうに言う。


……気分が悪い?


「……ここは、血の臭いが充満してますので」


あ、そういうことか……。


改めて見回すと、周りには魔物の死体。

地面は魔物の血で黒く汚れてる。


……臭いも結構ひどいな、気づかなかった……。


「メリス、大丈夫か?」

「……うん」


メリスの顔は、少し青かった。


……元々、こういうのあんまり得意じゃないもんな、こいつ。



「よーし!それじゃあケガ人は全員集合ー!」


エンジさんの、間の抜けた声が聞こえる。


……本当、テンション変わらないなこの人……。


「……巡りめぐる生命の力よ……螺旋を描きて、その力を行使せよ……

 ヒーリング・サークル!!」


集まった冒険者達の足元が白く光り出す。

光が冒険者達を包み込み、消える。


冒険者達は、傷が消えているのを見て、感嘆の声を上げた。


「おーいおい、あんまり動かすなよー?

 治癒魔法ってのは、あくまでも応急処置だからなー」


ケガをしていた部分を平気で動かす冒険者達に、エンジさんは呆れ声で注意する。











「それでは皆様、そろそろ町へ戻りましょう」


十数分後、ランディアさんが休んでいた冒険者達に言った。


まぁ、いつまでもここにいてもしょうがないしな。


……ってか、あんまり長くいると、メリスみたいに気分悪くなるかもしれないし……。


メリスはやっぱり気分が悪いみたいだったから、岩場まで戻っている。

グリーも付き添いで一緒だ。


「今から戻ると……まぁ日は暮れてるだろーな」

「あ~、もう6時過ぎてるからな……」


見ると、もう日は西に傾いていた。


チョコレート町まで、歩いて一時間ちょいかかるからな……。




「あれ?グリー、メリス寝たのか?」

「うん、……やっぱり疲れてたみたいだね」


岩場まで戻ると、メリスがグリーに背負われていた。


「今から帰るわけだけど……やっぱりグリーが背負ってくか?」

「当然!!」


当然か、当然なのか。


「不満そうだなハディ、背負いたいのか?」

「は?」


レイラがニヤついた顔で言ってくる。


いや、俺は別に不満なんて………。






「オーケー、落ち着こうか。

 ……メリスを背負ったままこっちに銃を向けるなグリー!!」

「はっはっは……。

 冗談に決まってるじゃないか……!!」

「冗談で人に銃を向けるな!!

 とりあえず下ろしてくれ怖ぇよ!!」


……なんか、このやりとりも久しぶりな気がする……。


実際にはそんなに時間経ってないけど、今回の依頼はホント長く感じたな……。



「全くハディくんも油断ならないね……!

 僕以外の男がメリスを背負うなんて許さないよ!」

「いや、だから俺は……」

「メリスを背負って柔らかな体を堪能するなんて許さない!!」

「グリー代われ。お前に背負わせとくとメリスの身がキケンだ」


レイラはそういうと、無理矢理グリーからメリスを引きはがした。


「な、何故だいレイラさん!?

 僕はただメリスを背負って僕にもたれかかるその体をじっくりと堪能しているだけ……」

「性犯罪者一歩手前だ!!」


レイラはメリスを背負い、歩きながらグリーに言う。


あ~、やっぱりレイラとは気が合いそうな気がする。

……ツッコミとして。











「……やっぱり明るいな……」


俺は、夜にもかかわらずまぶしい光を放つチョコレート町を見て、二日前、この町に来た時と同じことを思った。


「つまり、無事ってことだろ」


レイラはニッと笑って言った。


……そうだ、光が灯ってるってことは、ちゃんと町を守れたってことだ!




「中将!良かった、ご無事でしたか……」

「え?」


町に入ると、赤いマントをはおった男が、ランディアさんに話しかけた。


赤いマントをはおってるってことは、『ソレイユ』の人……だよな?


「いえ、数匹魔物が町に来たものですから……」

「!! だ、大丈夫でしたか!?」


町に来たって……逃がした魔物か!?


それを聞き、冒険者達からもどよめきの声が上がる。


「はい、危険度Cの魔物が二匹、危険度Dの魔物が一匹だけでしたので。

 この方も手伝って下さいましたし」


『ソレイユ』の人は、そう言って近くにいた男性の方を向く。


……あれ?あの人って……。


「マウロさん!」

「ランディア中将!

 ……その様子だと、無事魔物を殲滅できたようですな」


そこにいたのは、マウロこと、酒場のおやじだった。


「マウロさんも手伝って下さったのですか?」

「はっはっ!まぁ、自分の住んでいる町ですからな」


よく見ると、酒場のおやじは右手に一振りの刀を持っている。

……さらにその刀は、魔物の黒い血で汚れていた。


「おやじ、あんた戦えたのか?」


近くにいた冒険者が、酒場のおやじに話しかける。


「まぁな」

「マウロさんは、元A(クラス)冒険者なんですよ」




………はい?



「……え、エー……(クラス)………?」


「はい、今はもう引退されていますが」


驚きのあまり、開いた口がふさがらなくなっている冒険者に、ランディアさんはにこやかに答えた。




『ええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーー!!?』



冒険者達から、驚きの声が上がる。


もちろん俺も上げた!


(クラス)!?マジで!?



「へー、おっさんA(クラス)だったのか!

 ただもんじゃないとは思ってたけどよ」

「ちょっと待てレイラ!なんでお前驚かないんだ!?」

「別に驚いてなくはねーよ」


いや、普通はもっと驚くだろ!?


(クラス)冒険者なんて、世界に150人いるかどうかって言われてるんだぞ!?


「ただ、A(クラス)とも何度か組んだことあるからな、なんとなくそういう『強者』の雰囲気が分かるってだけだ」


とんでもねぇことさらりと言いやがった!!


「A(クラス)と組んだことあるのか!?」

「別に大したことじゃねーよ。

 難しい依頼に冒険者が集まったら、弱い奴は死なないように強い奴と組まされることがあるだろ」

「あ、そういうことか……」


……そういう意味じゃ、今回D(クラス)の俺達とC(クラス)のレイラが組んだのってどうだったんだろうな……。


まぁ、レイラ強かったし、終わったことはもういいか。




「まぁでも、ご無事で本当に良かった。

 ……せっかくの準備が台無しになるかと思いましたよ」

「準備……ですか?」


酒場のおやじの言ったことに、ランディアさんは首をかしげる。


「えぇ。さ、中に入って下さい!

 ……お前らも、なんたって主役なんだからな!」


……主役?


『ソレイユ』の三人に続き、俺達冒険者も、チョコレート町の中へと進んだ。


……そんな俺達を待っていたのは……。











町の住人達の、大きな歓声だった!



『よくやってくれたぞーーー!!』

『ありがとうーーーー!!』

『お前らみんな、この町の英雄だあぁぁーーー!!!』




「……………」


俺を含めたほとんどの冒険者達は、その光景を呆然と見ていた。


「おいおい、何呆けてんだ?」


それを見て、酒場のおやじは笑いをもらす。


「自覚ないのか?

 ……お前らは命を懸けて、魔物の大群からこの町を救ったんだ!」




………そっか。

そう、なんだよな………!


なんていうか……魔物と戦ってる時は無我夢中で、そんなこと考えてる余裕なんてなかったけど……。


あの魔物達は、この町を襲おうとしていた。

……俺達は、この町を守るために戦って、そして、勝ったんだ!!


この光景を見てると……、本当に、この町を守ることができたんだって、実感がわいてくる……!!



「この町に住む一人の人間として、礼を言わせてくれ。

 ………ありがとう!!!」


酒場のおやじは……いや、マウロさんは、満面の笑みでそう言った。



「さぁ!!宴の準備は整ってる!!今日は朝まで飲んで騒げ!!!」


見ると、町中……ではないだろうけど、とりあえず、ここから見える限りの場所に、大きなテーブルが配置され、おいしそうな料理や酒が並べられていた!


それを見た冒険者達は、うれしそうな声を上げ、我先にと走り出した!



「………全く」

「はっはー!負傷者は無理すんなよー!」

「ほらロギさん!エンジさん!私達も行きましょう!」


『ソレイユ』の三人も、ランディアさんを先頭に、宴へと参加した。




「………なぁ、グリー」

「ん?」


俺は、隣にいたグリーに声をかける。


「俺さっきまで、今日は町に戻ったらすぐに寝よう……とか考えてたんだけどさ」

「そう、……僕もだよ」


グリーは楽しそうに笑って言った。


「……でもこういう場合、騒がなきゃ損だよな!!」


俺はそう言って、早くも料理がなくなり始めているテーブルへと、急いで向かうのだった……。




本当は宴の様子まで入りたかったのですが……、

予想外に戦いの終結に時間がかかりました。




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