かがり火の様に ☆
現代短歌なので、小難しいことは抜きにして。
感じたままを詠んでみました。
お気楽に味わってみてください。
シクラメン空に向かって赤色ともす
冬空照らすかがり火かな
ep1で、玄関前に花の苗を並べたというお話をしましたが、ひとつの鉢はピンクのプリムラ。
それからもう一鉢。ガーデンシクラメンを並べてあるのです。
プリムラもそうですが、シクラメンも冬を代表する花。お花に詳しくない方でも、名前くらいは聞いたことがあるでしょう?いいえ、絶対どこかで耳に、目にしているはずです。
クリスマス前になると、花屋の店先にこれでもかというくらいシクラメンの鉢植えが並びますもの。お店のディスプレイにも、よく並んでいます。
次から次へと蕾を付けて咲かせるところは、プリムラと一緒。そのつぼみが、枝分かれして付くとかではなく、根元から立ち上がってくるところも似ています。
調べてみると、どちらもサクラソウ科に属していましたから、これはサクラソウ科の特徴なのかもしれません。ちなみに、プリムラはサクラソウ科サクラソウ属、シクラメンはサクラソウ科シクラメン属。
そう言われれば、シクラメンも定番のピンクに赤それに白のほか、黄色や紫など珍しい花色もたくさんあります。花形だって、八重咲きや花弁にウェーブが入るロココ咲き、香りをもつ品種まで。(本来、シクラメンには香りはありませんでした)
さらに、ですよ。株と花の大きさによって、大輪系、中輪系、小輪系(ミニシクラメン)にタイプ分けされるところも似ているわよね。
サクラソウ科の植物は、品種改良と相性がいいのかもしれません。
こうして毎年次々と新品種が発表されているというのですから、園芸家の品種改良にかける情熱の熱さも似ていると思いません?
年末に花屋の店先が楽しくなるわけです。
年の瀬の花屋の店先目を引くは
篝火の様に舞い踊る色
品種改良によってたくさんの花色が増えたシクラメンなのですが、どの色もフワッと柔らかな印象があります。暖色系でも寒色系も。華やかなんだけど、ポップじゃなくてしとやかさがあるような。
でも心なしか楽しげなのよね、並んだ姿が。(個人の意見です)
同じサクラソウ科でも、プリムラの花色はキュートでプリティな印象なのですが、シクラメンはゆかしいとでも言いましょうか。色合いにしっとりとした淑やかさみたいな趣きを感じられて、言葉にすれば同じ赤い色の花だとしても、プリムラとシクラメンでは違って見えるの。あ、これ、わたしだけ?
それにしても、不思議な咲き方をする花だと思いませんか? 花梗と呼ばれる花茎が先端で曲がって、下を向いて咲くんですよ。そして花弁は反り返って、天に向かって立つのですもの。(※近年、上を向いて咲く品種もできたのだそうな)
そして濃い緑の、ほぼハート型をした葉も。
そこには冬場に咲くシクラメンの巧妙たる生存戦略が隠されているのですが、植物学の講義みたくなってしまうので割愛。花の形も葉の形も、とっても個性的なお花で話を進めますね。
さてさて。その品種改良種の恩恵を受けた中には、寒さに比較的強くて、庭植えにもできるガーデンシクラメンという品種もあるのです。
外植えOK種ですね。
一昔前までシクラメンの鉢植えは、暖かい部屋の中で、冷たい外気には当てないよう大切に育てられたのですが、近年屋外でも生育可能品種が誕生!
なんでもガーデニング人気が、その後押しをしたみたいなのですが。花壇にも植えられますが、寄せ植えの鉢のアクセントにしても映えるのよ。
最後に。シクラメンには別名があって、そのひとつが「カガリビバナ」というのです。ええ、反り返って上向きに咲くあの花弁を、篝火に見立てているんですね。誰が考えたのか、命名者はエスプリの効いたハイセンスの持ち主だと思いませんか?
クリエイターとして、こういうグレースフルなセンスが欲しいのです!
ご来訪、ありがとうございます。
蛇足ですが。
その後プリムラジュリアン(白地にふちが紫、アイが黄色)が増えまして。現在、玄関前にはピンクのプリムラポリアンサ、赤いガーデンシクラメン、三色咲きのプリムラジュリアン、3つの鉢植えが仲良く並ぶことになりました。
まだ増えそうな気がしないでもないのですが、このくらいにしておかないと、出入りの邪魔になるとか文句が出そうな……。
カガリビバナの命名、シクラメンを観た九条武子さんの「これは篝火の様な花ですね」という言葉を聞いた植物学者の牧野富太郎氏が採用した、という説が有力視されているそうです。やはり貴婦人は仰ることが違います。
他にも「豚の饅頭」とか「魔力を封じる花」、「病気を治す花」、「聖母の心臓」、「修道女の花」という別名があるということでした。(wiki調べ)




