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邪神大戦都市マギナ  作者: ピリ辛
第一話 ゲスティがやってきた!
9/11

01 夜間訪問の美女

ドアの向こうにいたのは・・・

電話口の声から想像した通りの・・・

いや、それ以上の・・・


"美女"だった


"絶世の美女"と呼んでも差し支えあるまい・・・!


「開けて~、開けて~、開けて~、

・・・お?

あぁ~、ようやく開けてくれたんですね~

よかった~、もう少しでガマンの限界が来るトコでしたよ~」


ゲスティが勝手に家に上がる


「ど~も初めましてッ!!

アタシは"殺戮姫"ゲスティ!!

よろしくゥ!!」


やけにテンションが高い

「ってゆーか、"殺戮姫"ぇ!!?」


ヤバい!!

なんてヤバそうな二つ名なんだ・・・!!

ドアを開けるべきではなかったか!!?


「ふぅ~ん、ほぉ~」


ジロジロジロ

ゲスティがおれを眺め回してくる


「な、何ですか…」

「うん!見るからに…

ダメそうだね!」

「えぇ~…

何ですか藪から棒に…」

「で、キミはアタシのことどう思う?」

「え?う~ん…

すごく怪しくて怖いので、早く帰ってほしいですかね…」

「あ?」


ヤバい!!地雷を踏んだか!!?


「よし、ごーかく!!」

「へ?」

「キミをアタシの弟子にしてあげよう!!」

「はあ…弟子……

何のことですか?」

「『ゲスティちゃんの革命家講座』に決まってんじゃん」

「え!?あれ本当にやるんですか!!?」

「当たり前じゃん

アタシが何のためにここまで来たと思ってんの?」

「てっきり何か戦慄すべき、邪な目的のためかと…」


意外とマトモな業者なのか?


ゲスティがズカズカとリビングに上がり込み、部屋全体を見回す


「ところで、寝るところはあのベッドしかないの?」


「はあ…ないですけど。なんでですか?」


「いや、ここに泊まるから」



!!!!!!!!???



「ええッ!!?

ど、どうしてですかッ!!?」

「今夜はもう遅いでしょ?

詳しい話は明日にしようと思って」

「困りますよ…!!

自分の家で寝てくださいよ!!」


前言撤回…!!

やっぱり全然マトモじゃない!!


「どうせ一人暮らしでしょ?

何か問題でもある?」

「大アリですよ…!!

プライバシーというモノがですね…!!」

「こんな夜中に、この究極美女を一人で帰らせる気ッ!?」

「こんな夜中に来たのはそっちじゃないですか!!?」

「グダグダうっさいヤツね~

細かいことばっか言ってると、長生きしないぞッ☆」


ゲスティが何かを探す素振りをする


「布団とかはないの?」

「ないですね…

ベッドで十分なんで…」

「う~ん、じゃああのパソコンチェアか、コタツしかないかあ」


どうやらこの女の中では、おれの家に泊まることはすでに決定しているらしい


「キミはパソコンチェアとコタツ、どっちがいいと思う?」

「う~ん、寝転がれる分、コタツの方がマシなんじゃないですかね?」

「やっぱそうだよね~

じゃあコタツに決定!」


しかし、理不尽な侵入者とはいえ、客人をコタツで寝かせるのは申し訳ない気が…


いや全然しないか

この女の場合


「じゃ、アタシは寝るけど、明日からはキビし~い講義が始まるから、キミも早く寝るんだよ~

おやすみ~」


ゲスティは当然のように俺のベッドに入り込み、寝息を立て始めた


「ぐ~」



………………



「え、おれがコタツで寝るの!!!?」





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