03 ゲスティちゃんの革命家講座!!
おれは画面の端に
妙な広告を見つけた
【ゲスティちゃんの革命家講座!!】
~キミも今日から、
世界を変える革命家だ!!~
ダクヤ
「何だ…これは…
革命家って講座やるようなモノか!?
職業なのか!?」
どう見ても怪しい…
詐欺か、イタズラの類だろう…
…しかし…
まさに魔が差したとしか言いようがない
おれは惹かれるように
その広告をクリックしていたんだ
シンプルなホームページだった
ダクヤ
「決して殺風景ではなく…
それでいて、見たい情報がすぐ見れる
意外にマトモなサイトだな」
皆さんご存知!世界最高の美女にして、
最高の革命家であるゲスティちゃんが
"革命"の真髄を教えます!
ダクヤ
「ご存知…って、誰だよ
聞いたことないよ!」
指導はなんとマンツーマン!!
ゲスティちゃんが優しく丁寧に教えます!
なお値段は時価!
ダクヤ
「時価って何だよ!!?
怪しすぎるだろ…」
さあ!キミも今すぐ、
申し込みフォームから個人情報を入力して
革命家になろう!!
ダクヤ
「ダメだ…どう見ても詐欺サイトだ…
こんなモノはさっさと閉じよう…」
しかしおれの手は、理性とは裏腹に
個人情報を入力していく…!
ダクヤ
「馬鹿な…!!やめろ…!!
やめるんだおれ…!!
大変なことになるぞ…!!」
しかしおれはやめない…!!
名前…住所…個人番号……
全ての個人情報を入力し終え、
おれは送信してしまった…
ダクヤ
「やっちまった…!!
なんてこった…!!
何故、おれは
こんなことをしちまったんだ…!!?
怖いもの見たさか…!!?
自分で自分が恐ろしい…!!
いや…待て、落ち着け…
そうさ、こんなのは
ただのイタズラサイトだ…
ただの遊びだ…
これでおれがどうにかなるなんて
ことはない…!!
ハハハ…うん、
なかなかいいスリルが味わえたじゃないか
毎日同じことの繰り返しだったからなあ~
たまにはこういうのも悪くない
さてと!そろそろ腹も減ったし
コンビニで夕飯でも買ってくるかなあ~!」
ピリリリリリリリリピリリリリリリリリ……
電話が、鳴った
ダクヤ
「電話…?
友達なんて一人もいないこのおれに…?」
電話に出てみよう…
ダクヤ
「はい…」
ゲスティ
「あ、ど~も~♪革命家講座
申し込みありがとうございます~
ゲスティです~♪」
女の声だ…
女と付き合ったことはないが…
常に美女をねっとりと観察してきた
おれにはわかる…!
これは間違いなく美女だと…!!
ゲスティ
「斉藤ダクヤさんで間違いないですよね?」
ダクヤ
「はあ」
ゲスティ
「それで早速なんですが~
今夜、そちらのお宅に伺うということで
よろしいですか~?」
ダクヤ
「は??今夜???
てかウチ来んの???」
ゲスティ
「善は急げって言いますしね~♪
いいでしょう?」
ダクヤ
「いやいやいや!」
何だ…?この女…
イタズラだろ…?まさか電話まで
してくるとは思わなかったが…
それにしたって
ウチにまで来るのは
やりすぎだろ…!!
▶お断りする
了解する