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3章・学校入学編_026_テイム神の加護

 この物語はフィクションです。

 登場する人物、団体、名称は架空のものであり、実在のものとは関係ありません。

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 3章・学校入学編_026_テイム神の加護

 ■■■■■■■■■■


「ランドー。頼んだわよ」

「オッケー」

 探索神様に祈りを捧げる。魔獣がいる方角をお示しください。

 数秒の後、僕は指を差した。あっちに魔獣がいる気がする。


「よし、行くわよ!」

 オリビアちゃんの気合いを入った声に、僕も気合が入る。


 しばらく進むと、フクロウ型の魔獣を発見した。体高は百五十センチメートルくらいあるだろうか、太い枝にとまって愛らしい瞳で僕たちを見ている。

 魔獣だけど胸の羽がフカフカそうだ。あれでモフモフしたら、さぞ気持ちいいだろう。

「ねえ、あれをお持ち帰りできない? 可愛すぎるんだけどー」

 オリビアちゃんも僕と同じ意見のようだ。


「魔獣を使役するテイマー神の加護があるよ。やってみる?」

 このような加護があるから、魔獣を使役する人は一定数いる。リューベニックでも数体の魔獣を見たから、テイムして町中で飼うのは問題ない。


「ええ、お願い。私にモフモフを」

 テイム神の加護は某モンスターアニメのように、魔獣を弱らせてからゲットしなければいけない。

 僕はフクロウの魔獣に杖を向け、魔法を発動させる。

「グラビティ」

 三倍重力が魔獣にかかって、太い枝を折り魔獣が地面に落ちた。

「僕にテイムされてくれないかな?」

 魔獣の近くへ寄ってそう頼んだ。

 テイム神の加護では、魔獣と人間は対等なんだ。最初に魔獣を屈服させる必要はあるけど、あとは魔獣が望むものを与える必要がある。与えるものは魔獣によって違うし、同じ魔獣でも個体差がある。

「ホーゥ」

 テイム神の加護を通じて、魔獣の意思が僕へと流れ込んで来る。

 この子からは美味しいものが食べたいという意志が伝わってきた。食いしん坊のようだね。どこかの誰かさんみたいだと、オリビアちゃんを見てしまった(笑)

「何よ?」

「ううん。なんでもないよ」


 魔獣に視線を戻し、創造神の加護でハンバーグを創造した。

 魔獣の目がハンバーグに釘付けになった。美味しい匂いなのか鼻がついている嘴が細かく動く。

「これ、食べる?」

「ホーウホーウ!」

 どうやらハンバーグに夢中で、僕たちに敵対する気はないようだ。グラビティを解除し、ハンバーグを与える。

 嘴でハンバーグを一口ついばむ。大きな瞳がさらに大きく見開かれた。

「ホーウホーウホーウホーウホーウホーウッ!」

「美味しいか? ……そうか、美味しいんだな。もっとお食べ」

 その瞬間、僕と魔獣の契約が成立したのを感じた。こんなに簡単にテイムできていいのだろうか?


「テイムできちゃったみたい」

「そのハンバーグ、私もほしいんだけど」

「お昼にね」

 昼食を摂る習慣はない世界だけど、オリビアちゃんと二人切りの時は時々食べている。主にオリビアちゃんがね。


「ホーウ」

「ん、名前をつけてほしいのか?」

「ホーウホーウ」

「そうか……何がいいかな? ……そういえば、君は男の子? 女の子?」

「ホーウホーウ!」

「女の子なんだね」

 女の子らしい可愛い名前が思いつけばいいんだけど……。

「フウコでどうかな?」

「ホーウホーウ!」

「気に入ってくれたようだね。良かったよ」


 パッパラパーパーラー♪

 フウコが仲間になった! 


 フウコは腹部が白色、他が青みがかった灰色の羽毛で、嘴は薄い黄色、目は金色の愛らしい容姿をしている。

「ねぇ、触っていいかな?」

「この子はオリビアちゃん。僕の大事な人だよ。フウコに触りたいと言っているけど、いいかな?」

「ホーウ!」

「いいって」

「やったー!」

 オリビアちゃんはフウコに抱き着いた。顔が埋まるほどフカフカなのが見ていて分かる。僕も触ってみよう……うわー、柔らかい! 凄く気持ちいいよ!

 フカフカでモフモフ、そして暖かい。なんて幸せな気分なんだ。


「このまま寝てしまいそう……」

 あまりの気持ちよさに、フウコの胸に顔を埋めたオリビアちゃんが寝そうになる。

「魔獣討伐、しないの?」

「はっ!? そうだったわ!」

 ガバッと顔を上げたオリビアちゃんの頬に真っ白な羽毛がついていた。気持ち良かったんだね(笑)


 

ご愛読ありがとうございます。

これからも本作品をよろしくお願いします。


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― 新着の感想 ―
[一言] フクロウの魔獣が美味しいものが欲しそうにこちらを見ている 美味しいものをあげますか?  はい  いいえ
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