第8話『彼女はチキン』
最近、実子の様子が可笑しい。
時間を気にしているような素振りを見せたり、急に外出したりしている。睦月以外に好きな人でも出来たのだろうか?と考えていたけれど。違うようだ、友人が上京してくるから手伝いやら不動産の事を調べたりしている。何でも姉妹のように過ごしてきたと言うことだ。どんな子なんだろうかと期待するのは、悪いことね。他人の友達を勝手に評価したり、勝手に点数を付けたり、するのは最低な好意だと思う。
「友人のシャンタクこと『詩屋拓』ちゃんです!気軽に拓ちゃんと呼んであげてください!」
「拓ちゃん、可愛い名前ねぇ…」
「きょ、きょうしゅくでしゅ…!」
深々と被ったフードから覗かせていた顔の半分が真っ赤に染まっている。恥ずかしがり屋さんという話は本当のようね。…心の扉を開いて貰うためにも頑張らないとイケないわねっ!
「実子、アンタの友達は預かった!さあ、ムッ君から離れるのだァ!!」
「ひゃ、ひゃあぁぁ!?」
「くっ、拓ちゃんを離せェ!地球産のアホ女ァ!」
「アホじゃねぇし、学年トップの成績だぁかぁらァ~!?」
ジュースを用意している間に何があったのかしらね。拓ちゃんを抱き枕にしている葉月と拓ちゃんの事を助けようと抱き着いている実子。…こういう時は怒った方がいいのよね。でも、睦月とか清月とかに任せた方が良いような気がするのは何故かしらねぇ?
名前:詩屋拓
本名「シャンタク鳥」。フードを深々と被った小柄な少女。黒色のニーソックスを穿いており、ダボダボのフード付きのパーカーを着ている。ビビりなチキンのため、人前ではフードを外さない。




