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村雲銀之丞の混沌的な日常系神話。  作者: タニシタタミ
日常編
6/40

第6話『はじめてのゴリラ』


近所の動物園からゴリラが逃げ出したと速報が昼ドラに割り込んで来た。私の楽しみを邪魔しないで欲しいわね。…まあ、何て言うか。ゴリラねぇ、アレって大きいのかしら?


「…買い物に行かないと」


なんでカレー粉が無くなってるのかしら?インスタント製品は買わないし、食いしん坊の清月が作って食べた?それだと面白いわねぇ。……ゴリラ対策って、何を持てば良いのかしら?やっぱり、バナナみたいな果実系を投げ付ければ注意を反らせるとか?


それにしても、ゴリラって着飾るのね。安くてお買い得なマルシム製シャツを着てるわ、ピッチリしてるけど。ズボンは履いてない。あれは流行りのスカートみたいだけど、ゴリラも流行を気にする時代が来たわけね。


「ウホッ」


「え?」


考え込んでいる間にゴリラが真正面に来ていたわ。…どうしましょうか?使えそうなモノを投げる?それとも気付かない振りして通り過ぎる?どっちも成功するとは思えないわね。ホントに、どうしましょうか。


「やっぱり、カレーよりハヤシライスかしら?」


「ウホッ」


「あら、ありがとうね」


ゴリラを引き連れてスーパーに入ったら、誰もいなくなったわ。押し付けは失敗したけど。ゴリラとは意思疏通することには成功したし、説得する事が出来れば動物園に帰ってくれるかも知れないわね。…失敗した時はプチッて潰されるかもしれないけど。


「…この子も実子みたいに変身するのかしら?」


「ウホッ?」


ウホッとしか鳴かないのかしら?帰ったら調べてみようかな。一応、店員さんや買い物に来ていたお客さんが通報してくれていると助かるんだけど、サイレンの音が聞こえてこないわ。


「…店員さん、まだかしら」


三十分ほどレジの前で待っていると盾を構えた特殊部隊の人達が入店してきたけど、買い物と言うより戦いをするために来ていたわね。





名前:ゴリラのアイちゃん


稲梓動物園から逃げ出したゴリラの雌。人間の言葉を理解する事が出来るほど賢いため、銀之丞と一緒にお買い物する事が出来た。マルシムのシャツを着ている、ピッチリしてるけど。




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