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村雲銀之丞の混沌的な日常系神話。  作者: タニシタタミ
石塔編
39/40

第39話『妻』


「オォオオオォオオォォアアァァォッ!!」


「ジャアァァァアアァァァァァァッ!!」


銀之丞は獣の様な咆哮を上げながら体育館の床板を殴り、反動を利用して真っ正面へと突進する。シュブ=ニグラスは負けじと咆哮を上げながら手刀を高速で、それこそ視覚すら出来ない程の速度で振るい落とし、銀之丞の身体を真っ二つに両断しようとしたが、銀之丞を身体を覆い隠す緋色と茜色の交ざり合った装甲を断つことは出来ず。シュブ=ニグラスの無防備に晒されていた右の脇腹は叩き潰され、銀之丞の放った強打によって肋骨は、いとも容易くへし折られた。


「グゥッッッガァアァ!!!」


「オグォッオオオッォアッ?!」


シュブ=ニグラスは激痛に表情を歪めながら、ねじりを加えた貫手で銀之丞の頭部装甲を抉り取られ、銀之丞の素顔が晒される。その顔には四本の引っ掻き傷が刻まれており、右目が血によって塞がれている。


「いぃッ!凄くいぃッ!こんなの受けたら脳髄からイケないモノがドバドバ溢れて来ちゃうわァ~ッ!!」


一旦、距離を開けるとシュブ=ニグラスは己の身体を抱き締め、恍惚とした表情を浮かべながら頬を笑顔を抑えようと両の頬を掴んでいる。初めて遭遇した変態のため、どんな攻撃を与えれば倒れるか。そんな事を考えている暇は無さそうだ。銀之丞は、左腕以外の装甲を解除し、今まで以上に膨大なエネルギーを回復と攻撃に回した。


地面を殴り付けると、その反動を利用して真上へと飛び上がる。殴られた床板には深いクレーターが刻み込まれ、今までの打撃とは威力の差が目に見えて分かる程に跳ね上がっていた。


「オオォォォォォラアァァァァァァッ!!」


銀之丞は落下している自分の身体を右回りに回転させ、独楽のように回りながらシュブ=ニグラスへと突進する。対してシュブ=ニグラスは避けることも受けることもせず拳を握り締め、高速で向かってくる銀之丞の拳を拳で受け止めたのだ。一度の打撃で体育館の床板は軋みを上げ、二人を中心地として粉々に砕け飛んだ。

並大抵の事では起こり得ない一撃同士の衝突。だが、五度目の攻防だと言うのに、施設を崩壊させるほど過剰な攻撃を仕掛ける。拳の衝突により銀之丞とシュブ=ニグラスは対角線上に吹き飛び、空中或いは床板を削りながら、その場に止まろうとする最中、銀之丞はシュブ=ニグラス睨み付け、シュブ=ニグラスは銀之丞を見詰めながら猛禽類のような笑みを浮かべる。


「ギンノジョー、貴女って見た目とは違うのね。そういうところ、好きよ?」


「…うるさい」


機嫌が悪いのか。銀之丞の眉間にシワを寄り、普段とは別人のような風貌に為っている。





『良妻VS賢妻』


子供が心配で御機嫌斜めな銀之丞と変態度マックスなシュブ=ニグラスの戦い。夫は隅っこで静かに戦っているのだろうか?



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