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8話 ② 新世界の選択


「勇者と魔王か...

もちろん、アニメやゲームが好きな俺からしたら勇者になりたいけど、魔王も興味があるな...」


(? 俺が何を言ってるかって?

今俺は、勇者になるか魔王になるかの選択をしているのだっ!

とは、言ってもまだ勇者にも魔王にもなるかはわからんのだがな。)


「さ~さ~お好きな方をお選び下さい!」


(そう、このテンションの高い髪の艶やかなお姉さんはこの天界の女神様なのだ。)


「そーだなー...

もちろんなるとすれば勇者がいいしな...

でも、また元の人間世界にも行きたいし...

でも、人間世界の世界に戻ったら記憶が消えるし...

でも、もう一度人間の生活をしたいし...

でも、......」


紳助しんすけが色々悩んでいるとサレーナが1つ提案を持ちかけてきた。


「それでは、紳助さん

勇者か魔王になった後に、また人間の世界に行ってはどうですか?」


「えっ?!

そんなこと出来るんですかっ?!」


「え~私にかかればそんな事簡単ですわっ!

ですが、1つだけミッションを与えますけどね!」


サレーナはいやらしそうに言うと紳助が頭に?浮かべながら聞いた。


「ミッション?

それって、どんな事ですか?」


「まー勇者になるか魔王になるかで違うのですか...」


「じゃー勇者になるとどんなミッションがあるんですか?

魔王を倒したりとか?」


「え~まーそんな感じですね

世界を支配する魔王を倒すことが最終ミッションですわね!」


「やっぱりか、それは定番なんだな。

それじゃー魔王はどうなんですか?」


「魔王はですね、世界を支配し挑んできた勇者を倒すことが最終ミッションとなりますわ!」


「まじか...でも、そうだよな魔王側を考えると勇者を倒さないといけないしな。」


「ま~これも、紳助さんのお好きな方を選んでもらって構いませんよ!」


すると紳助が深々と考え始めた。


「そうだな、どちらかのミッションを達成したらまた人間の世界に戻れるって言ってるし。

やってみるのも悪くないな...まー俺は、大のアニメ好きだからな。

それにしても、勇者と魔王どっちになるかな...

定番を選んで勇者になるもいいし、魔王になってみたい気持ちもあるし...」


「紳助さん、そんなに考えないでも思い切って選んだ方がいい場合もありますよ?」


そういうと紳助が決断した様子でサレーナに言った。


「そうだな...

じゃーやっぱり、定番を選んで勇者になろうっ!

って事で、サレーナさん!

俺を勇者にしてください! お願いします!」


紳助がそう言うとサレーナは笑顔を見せ説明をし始めた。


「分かりました~!

勇者ですね? では、まずこの【異世界】と浮かんでいる方を自分でタッチしてください!」


「分かりました。

【異世界】の方をタッチっと...」


すると紳助は空中に浮かぶ【異世界】と書いてある方をタッチした。

するとまた、サレーナが説明をし始めた。


「それでは次に、【勇者】と書いてある方か【魔王】と書いてある方、どちらかをタッチしてください。

紳助さんの場合は勇者なので右側にある【勇者】をタッチしてください。

最後に注意しておきますが、これを押すともう戻る事が出来なくなるのでもう一度再確認してからタッチしてくださいね!」


「わ、分かりました。」

(よし、これからは新しい勇者生活が始まるけど楽しくいかなくっちゃな!

ミッションをクリアすれば人間世界に戻れるって言ってるし。

じゃー勇者になりますかっ!)


そして紳助が【勇者】と書いてある方をタッチしようとすると地面で足をつまずいてしまい体勢を立て直そうとして左手を伸ばすと、そこにはとょうどよく【魔王】と書いてある方があり、左側にある【魔王】の方をタッチしてしまったのだ。


ポチッ


「あっ...」


「あらっ...」


するとタッチした瞬間、紳助の周りに大きな魔法陣のような結界ができ始めた。


「わぁぁ~なんだこれはーーっ!」


「あららぁ~やってしまいましたね...

でも、仕方ないですね!

魔王でもきっと楽しいはずですよ!」


「えぇぇぇ!!!

嘘だろぉぉぉおお!

勇者になりたかったのに...」


「でも、仕方ないですよ

もうこれを止めることは出来ませんし。

......では、頑張ってください!」


「そんな、何も無かったような笑顔で言われても~~~!

どうにかならないんですかっ?」


「どうにもなりませんっ!

では、もうそろそろ新たな世界への転移が始まりますので!」


「まじかよ...

なんで、俺はあんな所で躓いてしまうんだよ...」


「まーそう悔やまず、もしかしたら魔王の方も楽しいかもしれませんしね!

それでは、転移を始めますよっ!」


サレーナが転移を始めようとすると紳助がサレーナにある質問をした。

それは家族のことであった。


「あのっ! サレーナさん

最後にお願いがあるのですが...」


「なんですか?」


サレーナがそう返すと紳助が悲しそうな表情を浮かべて言った。


「最後に...俺の母さんがどうなってるかを教えることは出来ないですかっ?

どうしても、気になるんです...

こんな息子が死んで、母さんは俺の事を悲しんでくれているのか...」


「そうですか...では、転移すると同時に紳助さんの脳内に情報を与えますので、ご安心ください!

きっと、悲しんでくれてるはずですよ。」


「そうですかね...でも、ありがとうございます。最後にこんな願いなんて聞いてくれて。」


「いえいえ......」


そう言うとサレーナは転移の呪文を唱え始めた。


「では、いきますよ 紳助さん」


「はい、お願いします。」


するとサレーナは手に持っていた杖を地面に軽く突いた。

それと当時に紳助の周りにあった転移魔法陣がさらに輝き始めた。


「......アルヤ ソマルテ

カルソテ マテルイヤ サステム ウルスパイヤッ! 」


サレーナが唱えると魔法陣がさらに大きくなり、ゆっくりと回り始めた。


「それでは、紳助さん

これから楽しい魔王生活を送ってくださいね!

私から伝えることがあれば紳助さんの脳内に言葉をおかけしますので!」


「分かりました。

じゃーお願いします。」


最後の言葉を交わすと魔法陣の回転と輝きが最高潮になり紳助を異世界へと飛ばした。

そかにはサレーナだけとなり紳助の姿はなかった。


「いってらっしゃいませ。

紳助さん! きっと、良い生活になるはずです...ご武運を......」


(俺は、自分のミスにより勇者ではなく魔王になることになった。

それでも、仕方ないと思う。 これが俺の運命だったのかもしれないしな。

これから、どんな生活になるのやら...)


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