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7話 ① 新世界の選択



「.........

はぁ!......ここは...どこだ?」


紳助しんすけは目が覚めると見たことのない場所にいた。

そこは永遠に広がる真っ白の世界で地平線となり静かだった。

すると何者かが紳助の肩を叩いた。


トントン...


「あの~紳助さ~ん?

起きましたか~?」


「っ? だ、誰ですか?」


すると紳助は驚いたように質問した。

そこにいたのは綺麗な金色をした毛並みのお姉さんだった。


「そうですね、まずは自己紹介をしましょうか!

私の名前は 『サレーナ』 と申します。」


「サレーナ...さん?

それで、一体ここはどこなんですか?」


「まーまーそんなに、慌てないで

落ち着いて下さい! これから、お話しますから!」


サレーナは満面の笑みで紳助に話をし始めた。


「そうですね、...簡単に言いますと、紳助さんが元いた世界で死んだのでここにいます!」


「...いやっ!

そんな笑顔で言われても困りますよっ!

ってか、俺...死んだのか...?」


「はい! そうですよ!

覚えてないのですか?

あなたが、裏道で追いかけられた時に男の人にナイフを刺されて死んだんですよ?」


「いや、そんな軽々しく言われても...

でも、そうか...俺はとうとう死んだのか...」


(そう、俺は自分が元いた世界でいろいろあって謎の男に殺されたのだ。)


「まーまーそんなに落ち込まないでください!

これから、まだまだ先はありますから!」


サレーナがそう言うと紳助が死んだ顔で言った。


「まだまだ、先があるって言われても...

俺はもう、死んでるんですよ?

そんなこと言われても...」


紳助が落ち込んだ表情でサレーナに言うと疑問を浮かべながら答えた。


「なんでそんな暗い表情をしてるんですか?

これから、また新しい人生を始めるんですよっ!

そのために、あなたをここに呼んだんですから!」


「新しい人生っ?!

どういうことですかっ! 詳しく聞かせて下さい!」


紳助が食いつくようにサレーナに聞くと自信気に言った。


「いいでしょ~いいでしょ~

お教えしてあげましょ~これから紳助さんには2つの選択肢を差し上げます!」


「2つの選択肢?」


紳助が疑問を浮かべながら質問するとサレーナは空中に2つの選択肢を出したのだ。


「さ~て、紳助さん!

どちらの人生にしますか? これは紳助さんの決める道です!」


そこには、【人間世界】と書いてあるものと【異世界】と書いてあるものがあった。

それを見た紳助は興味津々きょうみしんしんの目で見ていた。


「うわぁぁ~なんだこれ

凄いなぁ...って言うか、この2つのどちらかが俺の新しい人生になるんですよね?」


「ええ、そうですよ!

お好きな方をお選び下さい!

そうすれば、この私がちょちょいのちょいでその世界へお送り致しますから!」


「へ~凄いな...あっ、そうだサレーナさん1つ質問なんですが、この【人間世界】って言うのは俺がいた世界のことなんですか?」


「ええ、そうですよ!」


「まじかぁ! それなら、また元の世界に戻して下さい! お願いします!」

(よ~しっ! これで、まだやり残した事が出来るぞっ! 読みたい本もまだまだあるしな...ともかく、元の世界に戻れるのならいいな!)


「あっ、そうでした。

1つ言い忘れていましたが、元の世界に行く時には記憶を消さないといけないのですよ」


「え...?

記憶を...消す? それって、一体どういう事なんですか?」


紳助がポケッとした様子でサレーナに聞くと今さっきとは違った真面目そうな雰囲気で話し始めた。


「そうですね、こればかりは仕方がないのです。

これはこの天界で決められているルールなのです。もう一度同じ世界に行くのであればその人の記憶をまっさらにして、また新しく生を受ける。それがこの天界のルールなのです。」


サレーナが真剣な表情で紳助に言うと悲しそうな顔をして呟いた。


「そうなのか...元の世界に行っても...

元の自分には戻れないのか...」


「残念ですが...

でも、まだもう1つの選択肢が残っているじゃないですか!

その事についても、聞かなくていいのですか?

聞いて損は無いと思いますよ!」


「まーそうだな...【異世界】って言うのにも興味があるしな。

俺がいた世界でも、漫画とかでよく異世界系のやつはあったけどな...

じゃーすこし、話を聞いてもいいですか?」


紳助がそう言うとサレーナは笑顔を取り戻し生き生きとした表情で説明をした。


「そうですね...これをまず簡単な説明でいくと......」


するとサレーナは黙り込み、また急に喋り始めた。


「紳助さん! 勇者と魔王、どちらになりたいですか?」


「勇者と魔王っ?!

どちらになりたいっ?!」




(そう、俺は元の世界で謎の男に殺された後、わけも分からず天界に来てしまったのだ。

そこにいたのは1人の女神 「サレーナ」 。

俺にもう一度新しい人生を始めないかという提案をしてきたのだ。

初めは何が何だか分からなかったが話を聞いていくうちに、自分の中で不安はありつつすこし楽しみもあったのだ。)


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