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6話 ② 死(これから)への道


タッタッタッ...


タッタッタッ...


「やっぱり、誰か着いてきてるよな...

話しかけてみるか、いや、でもまた変なやつだったら嫌だした...

取り敢えず、今はまだ大丈夫だろう」


紳助しんすけは謎の男の裸の死体があった路地裏の反対側の裏道を通っている。

どんどん、進んでいくと誰かの近ずいてくる音がますます近くなってくる。

徐々に紳助も焦るようになってきた。


「やべーな、完全に付きまとわれてるな...

こうなったら、仕方がない話しかけてみるか。」


すると紳助は後ろを振り向いた。

だが、紳助の後ろには誰もいなかった。

つい今さっきまでは誰かの歩いている音が聞こえていたのに。

紳助は焦り以上の恐怖を感じ始めた。


「っ? 何でだ...今さっきまで俺以外の誰かの歩いている音が聞こえたのに...

気のせいだったのか...まー誰もいないのなら良かった、早く済ませて家に帰ろう。」

(いやーー...ちょっと、まってよ~~

滅茶苦茶めちゃくちゃ怖いじゃ~ん、絶対誰かいたよね 絶対っ!)


紳助は恐怖を胸にいだき前を向いた。

するとそこにはがたいのいい男が仁王立におうだちしていた。

するとその男はどんどんこちらに近づいてきた。


「うわぁっ!

何でだっ! 俺の前に人が?! しかも、どんどんこっちに来てるしーやばいやばいやばいやばい...

どうしよう、取り敢えず今は逃げよう。」


紳助はもう一度後ろを向き走り始めた。


「くっそー

また、この間と同じことになってるじゃねーかよっ!

いや、でもこの近くには警察がいるはずだそこまで行けば助かるっ!」


すると紳助は猛ダッシュをした。

だが、その走りに追いつく勢いで男は走り近づいてくる。


「やばいな、あの男早すぎるっ!

このままじゃ追いつかれてします、どうしよう どうしよう...」


紳助が何か良い案を考えているとすこしヒビの入った地面につまずいてしまった。

手に持っていたビニール袋は破け中に入っていた漫画やスナック菓子が散らばった。


「くそっ! 何でこんな時に...

やばい、このままじゃ捕まってしまう

早く立たなくちゃ!」


だが、紳助の足は思っていた以上に傷が深かった。

足が痛すぎて思うように動かせない状況の中、男はどんどん近づいてくる。


「なんでだよ...なんでこんな時に...」


するとこの時、昨日のことをフラッシュバックした。

あの恐ろしいことを...

ナイフを持った男がどんどんこちらに迫ってくる。

顔には謎の紋章もんしょうが付いており

その見た目は恐怖でしかなかった。


「昨日は上手く逃げ切れたが、今日はもう無理かもしれない...

でもまてよ、昨日の男はもう捕まったはずだよな...にしても、昨日の男とこの男は似すぎじゃないか...よく見れば顔の目のあたりにも紋章みたいなものもあるし...一体どうなってんだよっ!」


とうとう男は紳助の10mまで来た。

するとその瞬間、右手から今さっきまでは持っていなかったナイフが出てきた。

そしてナイフを大きく振りかぶりながらこっちに来る。


「おいおい、まじかよ!

ナイフなんて、持ってなかったじゃないかよ

やばい、このままじゃ俺...殺されるっ

早く...走らないと...」


そして紳助がやっと立った瞬間、背中の方からじんじんとする痛みを感じた。

そう、紳助はナイフを持った男に背中から心臓に向けて刺されたのだ。

紳助は倒れると痛みを感じながらもがいた。


「うわぁぁぁぁぁぁぁああっ!

くっそ、ってぇぇぇぇぇ...

なんで、なんで俺がこんな目に...

こんな所で死んじまうのか...」


すると紳助を刺した男は勢いよく走り始めた。

その様子を見る暇もなく紳助はただただ痛みを感じていた。


「ちくしょぉぉぉ...どうして俺が...

立とうとしても、力が入らねぇぇ...

足も痛いしよ.........」


紳助の視界が徐々にぶれ始め呼吸もまともに出来なくなってきた。


「はぁーはぁー...

呼吸がうまくできねぇ、体もうごかねぇーしよぉ...はぁーはぁー...

このまま死んじまうのか...

まだ、見たかったアニメもあるのによぉ...

でも、母さんはどう思うかな...

仕事もろくにしない息子なんか死んでもなんとも思わねぇか...」


紳助の上半身から血が止まることなく出てくる。

辺り一面は真っ赤に染まっている。

紳助が着ていた新しい白のシャツも真っ赤に染まり、ついには喋る力もなくなった。


(こんなにも、刺されるのが痛いなんてな...

もう、このままじゃ助からないな...

誰にも見つけられないまま、死んでいくのか...

ふっん、笑っちまうよな...すなおに、コンビニから家へ帰ればよかったんだよな...)


とうとう紳助は考えることも出来なるなり目をつぶった。



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