未来の今
前より長くなりました。
今日も世界が見えない。部屋の中でその少年はどうしようもない現実を見ないようにした。そして呟いた。「link house 」と。
すると世界が、いやこの場合別の世界が少年に見えるようになる。
そこには少年には見えなかったがさっきと全く、いやほとんど同じ部屋だった。すると「リク,早く起きなさい」という声が聞こえた。
そうなのだ。この少年の名前はカトウリク、この時代のいたって一般的な家庭に生まれた黒髪黒眼現在18歳の日本人である。
「はぁー。」今更ながら自分も未練がましいなとリクは思った。回りの人からバカにされるリクのコンプレックスの一つだ。リクの両親は頭が古く100年前の日本人がつけそうな名前をリクにつけた。
というより200年前なら何とか衛門みたいな名前がはやっていたとか言うので流行の名前なんてコロコロと変わってしまうものだからという両親の考えがリクには納得できない。
ともかく部屋から出ると「おはようございます。」と人間ならば25歳位に見えるピンク色の髪をした端正な顔立ちの女性、父のバディであるアンドロイドのウェンカーが朝の挨拶をする。成人を迎えた国民が人工知能アンドロイドを個人で一体持つのが一般化したのは人工知能アンドロイドの大量生産方式が確立された2050年から10年後の2060年頃だ。
ちなみに人間とアンドロイドの見分けがつきやすいように髪の色はウェンカーのピンクや他にはグリーンや紫、現在にも同じ髪の色を持つ人が極少数だが存在するレッドやシルバーに限られている。
またレッドやシルバーの髪はその色の髪を持つ人が多い国では法律で禁止されているところもある。
バディ所有義務法はこれとは別で12歳以上の子供が情報端末に入れることが義務付けられている人工知能のことを指す。
その人工知能が所有者が両親には相談できないことを相談したりまた所有者が親から虐待を受けている場合解決法を教えてくれたりする。
2035年にできたこの法律で当時に比べて若者、年寄りだけでなくあらゆる世代の自殺率が9割減ったらしい。今ではは家族や配偶者よりもバディを信じているという人が社会の7割以上を占めている。
リビングに行くとウェンカーが「お父さんとお母さんは出掛けてるのでウェンカーには朝食をリクにちゃんとした時間帯取れとのことです。」と言ったのでじゃあオルテミスは今いないのかとリクは思ったが当たりた前のことなのでウェンカーには言わなかった。
この時代どこかに出掛けてるのに人工知能アンドロイドを一体は連れて行くのは常識だ。あとオルテミス母親のバディアンドロイドの名前だ。
でも父さんは情報端末ですぐにウェンカーと会話できる。ウェンカーがリクと話している時もだ。二つの異なった会話を同時にこなすことなど今の人工知能には朝飯前だからだ。
朝食を食べ終えるとウェンカーに学校行ってくるといいリク「link school」と呟いた。すると見える景色が変わった。
セリフが少ない。