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第六十八話 しめい

「んっ、おはよう……」目が覚めると見たこともない部屋に俺は寝かされ皆がそろってそれぞれ休んでいた。


「ああ、目が覚めたようだね……最後にアルかなりの無茶をしたね?」


えーと、たしか人造魔族に……お父さまの<神鋭>をどうにか真似て一応発動することが出来たんだっけ……。


「んっ!」ルーチェさんはよしよしと俺の頭をなでてくれる……。


「剣聖ラングの様には……無理やり真似て発動? まででしたが、とりあえず人造魔族が無事に倒せたようで良かったです」


「はあ、見てる方はハラハラしたけどね……アルが無事でよかったよ。それと、アルには話す事があるんだよ」


その言葉に、俺はうなずき静かにカルマータさんの今までの話を聞く……。




「そんな事が……では、エルランダ教国とグリナダス王国の魔族の復活騒動は……なにかしら、そのカルマータさんの……」


「ああ、そうだ……私の母であるラメルダ・ギガンテが中心に何かしらの動きの結果だと思う」


「んっ……」


「その、探したりとかはしたいですが全く手がかりすらありません……。正直、俺達は何かしらの魔族の動きか、今回のようにアーティファクトで人造魔族となり暴れた者を止めるしかできそうにないですね」


「私の母が何をしようとしているのかは分からないが……もしぶつかり合う事になったら、アルの魔剣カーンの力で母を助けてほしい……」


カルマータさんはそう言うと俺に頭を下げてくる……。


「わっ、カルマータさんっ!! 頭は下げないでっここに居る皆は家族です……それに俺にとってもラメルダさんはお母さまになりますしねっ! 絶対に助けて見せますっ!!」


「アル……ありがとう…………」そうささやく様にカルマータさんからお礼を言われると……俺はベットに持たれかけたまま優しくキスをされていた……。


「んっ!!!!!!! んーーーーーーっ!!!!」それを見たルーチェさんは……はは……もう滅茶苦茶あばれて寝ていた皆が飛び起きてしまっていた。




「ああっ!! 悪かったっって言ってるだろうっ!!! アルに口づけしたのがそんなに悪い事なのかい? 私はアルのあの言葉で……その」


「カルマータ様が一番に……」カトリナ様は何故か俺を睨むように……。


「アル君とチューは、私もまだなのに~」カトラお姉さまは、しょぼくれていた……。


「ぽわわわ~」アリアは神に祈るようなポーズで上の空だった。


「アル~わらわも~するのじゃ~」うん、ヴァル様はいつものように天真爛漫な……。


「んっ~~~~~~~っ!!!」ルーチェさんは地団駄を踏んでいた。


そんなんで、話題は俺とチュー……キスをめぐっての女性陣の話し合いが続いたのであった。







「これは……みなさま、伴侶の誓いを神の前で上げるのがよろしいかと思います……」

ヒルダさんは収拾のつかない女性陣に提案をする……。


結婚式の様な事をするのかな?

「伴侶の誓いですか? まだ俺は0歳なんですが……見た目も8歳ほどですし……」


「アル様それは大丈夫ですよ? 自分の意志を神に伝えることが出来れば良かったはずです。もしダメなら何かしらの啓示があるはずですから……まあ、カルマータ様がそのキスをされてしまいましたから……出来ましたらすぐにでも伴侶の誓いを神に伝えられた方が……外聞は宜しいかと思います。それに、陛下に知られたら大々的にやることになりますので今のうちに民と変わらない方法で済ました方がよろしいかと思います」


「貴族と一般市民では何が違うんですか?」


「そうですね、アルスロット様のカイラス家は下位の貴族ですが、お父さまはグリナダスの剣聖でありますし、お母さまは実は……氷結の魔女と言われた……あっこれはライラ様には内緒にしてくださいね……」


お父さまは剣聖でその力はグリナダスで最強の剣士なのは知っているけど……お母さまが?氷結の魔女?初耳だったし、普段のお母さまから魔女や魔法? がものすごいとはとてもイメージが出来なかった。



『やっほ~アル君~元気かい~?』


「あっえっこのタイミングでどうしたんですか?」センワルス様が突然おれに話しかけてきていた。


『ああ、今ちょうどライラ・カイラスの話が出たからね~アル君には話しておこうと思ってね~』


「えーと、お母さまの事ですか? 昔は氷結の魔女と呼ばれていたことで?」


『そうだね~その魔女の力を無くした原因を教えておこうと思ってね~。剣聖ラングとライラはパーティーを組んでいたのは知っていると思うけど……普通の人間が剣聖ラングと冒険が出来ると思うかい?』


「あっ、あの凄まじい力を持ったお父さまに……普通の人間では……じゃあお母さまは剣聖ラングに匹敵する力を?」


『そうだよ~、たぶん肩を並べると言ってよかったのかな~。だけどある時、力を無くしてしまった……それは何故かわかるかい?』


「ある時…………、それは……俺を生んだ時ですか?」


『うんっそうだよ~、アル君をこの異世界に産み落とすために君の母、ライラ・カイラスは君と引き換えに全ではないけどほとんどの力を無くした……まあ、これは私の落ち度でもあるいつかは~と思っていた所に丁度話が出たのでね……』


「そうでしたか……ライラお母さまは……俺を生む代わりに魔女と言われた力を無くしたんですね……」


『うん、ライラの君を産んでからの嬉しそうな姿は嘘じゃないから……魔女の力を無くしても良かったんだと思うよ~まっ私がいう事じゃないけどね~、愛情をいっぱい受けてアル君は生まれて来たんだよ~ライラを大切にね~それじゃあ私は忙しいからじゃあのん~』


ライラお母さまの事を伝えるとすぐに消えるセンワルス様……。


「はは、言われなくても俺の最高のお母さまですよ……」





「アル様? まだ戦いのお疲れが?」


ヒルダさんの説明の途中でセンワルス様と話してぼ~としてしまった俺に、まだ戦いの疲れが残っているのかと心配をさせてしまったようだ。


「いえっ、ライラお母さまがそんな力のある魔女だとは初耳で……びっくりしていたんですよ」


「ライラ様はそれはもう魔法士を目指す者の憧れだったんですよ……氷結の魔女ライラ……見たものすべてを凍てつかせる最強の魔女でした」


「えっ!!氷結の魔女がライラさんだったんだ……」口を押えながら驚くカトラお姉さまは目を見開き信じられないと言う顔をしていた……はは、普段のライラお母さまの姿からは信じられないですよね……。


「名前以外は表に出ていませんでしたからね……もちろん、今聞いたことは秘密ですよ?ライラ様の身内の皆様だから話したんです。で、そんな方の……ですからねアスハブ陛下が動いて大々的にってなってしまいますので……」


「んー、大々的になるとまずい事がありますか?」


「えっ、不味いと言いますか……その大変ですよ。たぶん貴族たちからの派閥への取り込み合戦が……餌にたかるハエのごとく?」


「それは……さすがに我慢が出来そうにないです……」

俺も伴侶の誓いを神に挙げ、いい気分の時に貴族たちに邪魔されるのは我慢が出来そうになかった。


「んーでも、アスハブ陛下に報告しないと言うのは無理だしなあ……カトリナ様とカトラお姉さまのお爺様でもあるわけですし……伴侶の誓いを神に挙げた後に報告……では立ち会えなかった事にさすがにしょぼくれますね……。うん、普通にアスハブ陛下にご報告をして大々的にはしない方向に、皆はどう思う?」


「アルお兄ちゃん、私はその……あまり騒がしいのは神にご報告をする神聖な儀式ですし……それに、神からの祝福のお言葉を頂けるかもしれませんっ!! ほわわ~」

アリアちゃんはすでに伴侶の誓いで神からの祝福を受けているかの如く手を合わせてほわほわしている……。


「ヴァルは~楽しく出来るのなら何でもいいのじゃ~父上と母上はアルの事が大好きなのじゃ~」


「そうだねえ、私も騒がしい感じよりアリアが言うように神聖な儀式を大切にしたいねえ」


「んっんっ~~~!!」私もっとルーチェさんがふんふん首を縦に振る。


「でも、最低限の見届け人の人たちは呼ぶんだよね? 私も両親と孤児院の皆に見届けてほしいなあ~」


「私もお父さまとお母さまに、お爺様にも見届けてほしいですわ。他の貴族たちはご遠慮願いたいですが」


そういえば……カトリナ様の兄弟姉妹というか、アスハブ陛下の血がつながる人たちは……俺は一度もあったことが無いけどいるのかな? いや口に出すのはやめておこう……。


「それでは、陛下には大々的にはしないようにとご報告いたしましょう」


俺達はヒルダさんと一緒に、目が覚めた報告と一緒にアスハブ陛下の私室へと向かって歩き出していた。









王城は広い……ヒルダさんが先頭に立って案内をしてくれないと迷子になっちゃうな……俺はキョロキョロと周りを見るが、謁見の間へと続く通路とは違い華美な装飾の無い壁や柱に迷路だなと感想が漏れてしまう……。


「アル様、王城には先ほどのように不届きな者も侵入、最悪な場合は内部からと国王陛下やその親族、貴族たちが狙われています。慣れた者でも迷うほどですから絶対にはぐれないようにお願いいたしますね」


登って下りてからじゃないと、先に進めないとか……ほんとに迷ったらマズそうだったが……。


「あっ? えっ??」目の前のヒルダさんが一瞬で消える……。


「アル君どうしたの?」


「えっヒルダさんが……」

その言葉の後にはヒョイと首から上を出してくれるヒルダさん……どうやら細い路地のような通路を通らないといけないらしい、スッと入っていくヒルダさんを瞬きした瞬間に俺は見失っていただけだった……。


「ふふっ、アル様っ今私を見失っていたでしょう?」なんか意地悪そうな顔のヒルダさん……。


「もう、ヒルダっ!! アル様は初めて居住区を通るのですからあまりからかってはダメですわ」


どうやら居住区は普段から住んでいなければそれぞれの部屋にたどり着けないレベルの迷宮となっているようだった……。


「迷子になったら大変な事になりそうですね……」


「アル様、もしそうなったら大声で助けを間隔を置いて叫んでください。近くにいる者が必ず助けに参りますので、逆に静かに潜んでいたりしますと……侵入者と間違われて危険ですのでご注意くださいね」


なるほどね~ヒルダさんからそんな説明を受けながら絶対にはぐれない様に歩いていくと、前方にも歩く人影が見えてくる、どうやら俺達と同じ所……アスハブ陛下の私室へと向かっているようだった。







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