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第五十一話 教国のしんぞう

「何という事だっ!!!これは神の神像を冒涜する行為だっ!!!」後ろの方からぞろぞろとでっぷりと肥えてる集団がこちらに向かって大声を上げ始めていたが、俺は無視を決め込む。


「アリアちゃん、おめでとう。君は立派に基礎魔法を覚えることが出来たよ・・・後は努力次第で魔法やスキル技も覚えることが出来るから」


「うんっ!!アルお兄ちゃんありがとうっ!!!」アリアちゃんは本当にうれしそうに胸の前に手を組みまた神に祈りをささげ感謝をしていた。


「おいっ貴様っ神の神像を冒涜する、神だけが許された行為を・・・神だけが・・・」


後ろの大聖堂から降りてきた大司祭たちと思われる一同は、神の神像と繰り替えし言葉を発していたが、俺が振り向くと神だけが許された行為をの次からはパクパクとかすれた声しか出ていなかった。




「アルスロット殿、このたびの我がエルランダ教国への食糧支援見事であった。そして・・・本当に其方は何者だ?正直後ろの大司祭たちを黙らせた威厳は・・・普通の子供ではないぞ?」


「はい、ありがとうございます。僕はまだまだ8歳の右も左も大人の事情も良く分かっていない子供です」


「ふむ・・・しかし、後ろの食べ物を作り出し渡している女性たちもただ者ではないな・・・。其方の仲間たちであろう?」


「はい、後ろの女性はみんな僕の大事な人たちでセラフィムのパーティーメンバーです」忙しそうに浄化魔法やマヨネーズソースを作るのに風魔法を使いながら教国民に食べ物を渡してる姿は皆とても美しかった。


「今回の食糧支援は周辺各国へグリナダス王国アスハブ・ギルン・グリナダス陛下の言により、今にも死に絶えそうなエルランダ教国を救ったと声明を出すつもりだが。これでよろしいか?」


「えーと、そうですね。出来たら声明後にもエルランダ教国の問題を解決するために教国内での自由な行動を認証していただきたいです」


「ふむ・・・それは、なぜ?と聞いていいかな?アルスロット殿・・・」


「はい、一つは食糧支援の他にもアスハブ陛下からは言ではないですがエルランダ教国の病の原因を治療を出来うる限り成してくれとお言葉を貰っているからです」


「アスハブ陛下が・・・我が教国にそこまで・・・いや、ありがたい。正直、病と言うか調子を崩しそのまま亡くなるケースがある良く分からない病でね、効果のある薬も見つからずでただただ見て病が過ぎ去るのを待つだけなのだよ・・・」


「それは・・・」ニュースサイトのアンサーであとでさっくりと答えを聞くか・・・。


「もう一つは、このエルランダ教国商業ギルドとの商業取引許可を頂きたいです」


「ふむ、それは構わない・・・我がエルランダ教国は冒険者ギルドが無いその関係で商業ギルドの荷馬車での取引量は少なく自国だけの食糧生産に頼っているんだ。それが今回の大きな飢饉を乗り越えられずに、こうして周辺各国へ我が教国は恥をさらしたのだ。グリナダス王国との荷馬車の行き来が少しでも増えるのなら願ってもない事だよ」


謁見への即時対応の約束や、セラフィムの連絡係にはゾンビ・・・商業ギルドのギルドマスターザイムさんが担当すると伝えエへラン教皇陛下と話が終わるころにはいつの間にか騒がしかった大司祭たちの姿はどこかへと消えていた。







「ザイムさん、すみませんが後はお願いしてもよろしいですか?」


「もちろんですよっ!!食料は十分、お腹もいっぱいっ!!ぶっ倒れるまで頑張りますよっ!!」


「あっそうだ、エルランダ教国との商業取引の許可が取れましたのでこれからもよろしくお願いしますね」


「それはホントですか?しかし・・・荷馬車で運ぶものは余ほどの物でない限り利益は出ませんが・・・」


「ああ、それはまた後で話をしましょう。ちゃんと利益が出せるので安心してください」


「ほう、それは楽しみです。これでもワシは30年以上の経験がある商人ですがここで成り上がるには、簡単にはいきませんぞ?」


「その通りだと思います。楽しみにしててください、それでは・・・俺たちは昨日から・・・」

それを言い終わる前に俺はぷっつりと記憶は途切れ崩れ落ちるように眠り落ちていた。


「アル君っ・・・がんばったね・・・お疲れ様」「んっ」


「アルはねちゃったのか~」「アル様は疲れちゃったのね・・・」


「カトラ・・・今日は帰ろう、ザイムっすまないが商業ギルドの商談室を借りるよっ」


「もちろん、いくらでも使ってください」


「じゃあ、今日はこれで失礼するよ。エルランダ教国の商業ギルドの底力が問われる時だ頑張るんだよっ」


カルマータさんの激励にザイムさんは手を上げ答えながら、人ごみの中に消えていった。







「アルちゃんっ!?どうしたの?」


「ただいま戻りました・・・。アル君はどうやら限界まで頑張りすぎたのか崩れ落ちるように寝ちゃったんです」


商業ギルドの商談室に小さな虚栄の門を設置した私たちは虚栄の都市を経由し王都グリナダスに一番近いヴァンプ族の集落へそして私のマジックドアでアル君の部屋へと一瞬で帰ることが出来ていた。


「そうだったの・・・アルちゃん頑張ってエルランダの人たちに食糧を届けることが出来たのね・・・」

ライラさんはベットに寝かせたアル君の横に座り頭をなでながら頑張ったわねと・・・やさしく何度も頭をなでていた。


「私達も一度、それぞれ帰宅しようか・・・さすがに疲れたよ」カルマータさんはそう言うと軽く背筋を伸ばしながら休息の提案を出す。


「んにゅ~~」ルーチェさんもヘロヘロという感じでもう元気がなくなっていた。


「そうですわね・・・わたくしも、限界はすでに超えてて体が変な感じですわ・・・」「ヴァルは昨日、昼寝を少ししていたから丁度今が寝る時間なのじゃ~」


パーティーハウス屋敷の門で寝込んでいたヴァル様は、朝寝夜起きだったらしく丁度眠たくなった程度だったようだった。


「それでは、ライラさん私たちは失礼しますね・・・アル君には今日は休息をしましょうともし何かあればパーティーハウスへと伝言をお願いします」

そう言うと私はパーティーハウスへとマジックドアを開きアル君の部屋からドアをまたぐ。


「じゃあ、私は孤児院へ帰りますね。目が覚めたらアル君の様子を見てからパーティーハウスへと来ます。それでは」

私はもう一度、今度はオーチャコ神孤児院の自分の部屋にマジックドアを繋ぎ長い長いエルランダ教国の食糧支援の大冒険を終えていた。








「アル君~おーい、センワルスだよ~夢の中で起きてくれないかな~?」


「うえっ?センワルス様・・・どうされたんです?また何かピンチですか俺?」

起きているのか良く分からないのにセンワルス様が目の前にいる・・・これは夢の中だ・・・。


「センワルス様以外認識が出来ない・・・かすんで凄くあいまいです・・・」


「うん~そうだね~まっそのままちょっと聞いてくれるかな~。実はね~アル君が・・・・・遺跡?ん~なんだろう、まっいいや遺跡で・・・。私の子の中で、そこに初めて到達できたので今日は出てきちゃいました~」


「センワルス様・・・それは、どういう事なんでしょうか?いつも通りに意味が不明ですよ・・・」


「実は今いるエルランダ教国は一つの大きな実験システムなんだよね~なんか壊れちゃってるけどねっ!!」


「実験システム?壊れてる?・・・あっ分かりました・・・。神像にお祈りさせて信仰度を上げる・・・信仰度によって魔法を授け・・・王を決める・・・そんなシステムじゃありません?」


「おおおおおおっあったり~アル君っ鋭いっ!!まあ、そのシステムが壊れちゃってるんでアル君が実験システムをどうにか回収してくれないかな~と頼みに出てきたんだよね~」


「回収ですか?教国の神像なんですよ?神像を見るぐらいなら許可されると思いますが・・・」


「あ~そうだね~そこはさ~私とエルランダ教国とどちらが大切なのかな?アル君分かっているよねっ!!」


「う~センワルス様・・・ひどいですよそれは選ぶ以前の問題です」

この異世界に第二の人生を授けてくれたセンワルス様を裏切るなんて、そんなことはあり得ないそれは自分の存在を否定する事だ・・・。


「あっごめんねっ!!でもこれからも色々とあるからこのぐらいでそんな顔されちゃうと・・・私も困っちゃうな~」

夢の中なのに・・・センワルス様の顔ははっきりと表情を変え俺の脳に焼き付いてくる・・・。


「そうだねえ・・・ここまで初めてたどり着いたアル君には、新しく○○○(・・・)あげるよ・・・それで何とかしてね、じゃあのん~」


「はあ~センワルス様○○○(・・・)はお楽しみに?って事ですか?」

何時ものようにセンワルス様は俺に秘密らしいユニークスキルをセットして夢の中から消えていった。







「これは神を冒涜し、エルランダ教国を侵略しようとする他国の謀略だっ!!!今こそ我らは神のお力にすがるしかない、この神像を体に取り込めば神の技、ユニークスキルが与えられるっ!!さあっ神にすべてを捧げる同志たちよ今こそ、その身を使う時が来たっ!!!」

大聖堂の隠された部屋に集まった大司祭たちは神像の一部を自分の心臓へと・・・神のユニークスキルが与えられると信じ、アルスロットからアリアへ受け継がれた基礎魔法に脅威を感じた大司祭たちの暴走が・・・神像を自身の体に取り込むという暴走へと発展していた。







う~~ん・・・何時?<ニュースサイト>


「1714 17時14分だ」


ありがと。まだ寝れそうだけど・・・少し起きてまた夜寝よう、それにエルランダの様子を見ないといけないしな・・・。


あの後、ザイムさんや商業ギルドの職員にはそれぞれ基礎魔法を覚えさせていた。水も空の樽や井戸に神の宝箱の中にある膨大な水を注いでおいたし少しの間なら大丈夫だろう、食料は十分だし、足りなくなっても数歩でグリナダスの台所から買い付けて送ればいいだけだ、それに・・・あっ!まだ半分ぐらい食料がパーティーハウスの庭に置きっぱなしだった・・・。神の宝箱の水も多少減ってるし今度は全てを収納することが出来るかな?


「よっと・・・」ベットから飛び起きた俺は、まずは心配かけたであろうライラお母さまの顔を見に台所へ・・・。


「お母さま、今起きました。御心配を掛けました」


「アルちゃんっ!!エルランダでとっても頑張ったわねっ!!!」


お母さまは俺をいつものようにギュッと抱きしめると、とっても暖かかった・・・。


「そうだ、アルちゃん皆疲れ切ってそれぞれの家に帰宅して休息してるわ、もし何かあればパーティーハウスにって。カトラちゃんはまだ来てないから今すぐ行っちゃうなら歩くしかないかしらね・・・」


虚栄の門は虚栄の都市に繋ぐ門だから行き来するには、繋ぐ先の都市や国に行かないと設置することが出来ない、この点でカトラお姉さまのマジックドアより劣るが・・・今も虚栄の都市にはエルランダ教国商業ギルドの内側から頑強に施錠してある商談室と虚栄の門でつながったままにしてある、もしこれを解除するとまたエルランダまでの遠い道のりを移動してエルランダで虚栄の門を設置する必要がある。


「さっアルちゃんまずはママの美味しいご飯を食べてねっ!!」


「はいっ!!もうお腹が背中にくっついちゃうぐらいお腹が減ってますっ!!!」

俺は食卓に用意されたライラお母さまの美味しい食事を・・・当たり前のように用意され食べれる幸せをお腹いっぱいになるまで噛み締めていた。




 







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