第五話 異世界のお父さまは・・・〇〇でした
ふあっ今日も気持ちいい朝を迎える俺です。
皆様お早うございます、現在は朝です時計はありません・・・。ちょっと待ってくださいね。
今は何時だろう?
と思い<ニュースサイト>を立ち上げる俺。
@@@@@@@
異世界ニュース
@@@@@@@
632 悲報 ニュースサイトが時計として利用される
@@@@@@@
ああ、ありがとう・・・まっそこは俺のユニークスキルになったせいだね・・・これからもよろしくね。
いまは朝6時32分ごろみたいですね、正確な時間は分かりませんが十分ですね~。さて、後は~お母さまはっと・・・。
今度はF5で記事を再読み込みをして最新を表示させると・・・。
@@@@@@@
異世界ニュース
@@@@@@@
636 かわいいアルスロットの顔を見たいっ!お母さまとお父さまが一緒にやってくる
632 悲報 ニュースサイトが時計として利用される
@@@@@@@
あっお父さまも来てくれるんだっ!!!おっおれ変な格好してないよね、うん今日もお漏らしはまだしてないぞっ最初が大事だお父さまか~どんな方なんだろう~俺はまだ見ぬお父さまにワクワクと不安とが混同して落ち着くことが出来なかった。
ああ、ダメだ・・・こっこんな時は・・・はっボイトレっお父さまに少しでもいい印象を持ってもらわなきゃっ、昨日あんなに喜んでくれたお母さまの事を思い出す。
よっよし・・・。
「あ・・・ああ・・・う・・・うう・・・ん・・・ぷぷ・・・ぷーぷぷ・・・ぽ・・・ぽぽ」
ふうふうふうっむっ難しいっ・・・
「は・・・は・・・はは」
あ・・・はは・・・またお母さまが喜ぶかな・・・。
うーどうしてもでない、ははでるけどぱは無理だったザンネン。
そんな事をしていると廊下の方からお母さまとお父さまの声が聞こえてきた。
「ほんとか~?いくら何でもアルスロットがそんなに動いて簡単な単語も話したのか?」
「うんっほんとよっもうびっくりしちゃってっ!!昨日は幸せだったわ~アルちゃんとっても可愛かったのっ!!!」
あ、さっそく俺の事で話が盛り上がってるようだ・・・。
「アルちゃ~ん、おはよう~。おっきしてるかな~あっ早起きね~アルちゃんママですよ~」
早速俺を見たお母さまはすでに起きていた俺を抱き上げチュチュっとほっぺにキスをしてくれる。
はは、お母さまちょっと恥ずかしいです・・・。
「おっアルスロット~パパだぞ~パパって言えるか~」
うっ俺はさっき練習して言えなかったためフリーズしてしまった。
「ラング・・・あなた・・・。いきなりは無理よ・・・ほらっアルスロットが固まってしまったわ・・・それにもう言葉が分かってると思って接してあげてね、この様子だとまだしゃべれなくてあなたに申し訳ないってきっと思ってるんだわ」
「おっおお・・・そうだな、ごめんな~アルスロット。急ぎすぎたパパを許してくれ~」と、俺の前でゴメンゴメンするお父さま。
よしっ。ぱぱはまだ言えなかったけど・・・俺は最高の笑みを浮かべながら。
「あーいー」
と、手をお父さまの方に動かしながら返事をしてみる・・・と。
「おっおおおおおおっ、ライラっ今の今の・・・俺おれ・・・今日は最高の日だよ・・・」
あ~またやってしまったか・・・。
その後も、俺はお父さまに見せてないコロコロ寝返りを見せ。
「おっおおおおおっ、アルスロット凄いぞっわ~お前は可愛いな~うん、おおっははっライラっ、アルはすごいなっこれは俺に似たんだ絶対だっ!!」
俺のコロコロ寝返りにもう夢中になってしまうお父さま・・・ふうっちょっとサービスしすぎた・・・。
「ぷう~」と言った俺は、両親から頑張ったね~すごかったね~また見せてね~と。ははっ疲れたんだねっちょっと私たちにサービスしすぎたねっとお互いに笑いあっていた。
そいえば、お父さまはどんな方なんだろう?
最新記事を開くと思考しながら<ニュースサイト>を開く。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
706 完全独占記事!! 剣聖ラング・カイラス
グリナダス王国5-6番地 カイラス家の当主ラング・カイラスはアスハブ・ギルン・グリナダス陛下より剣聖の称号を賜る騎士貴族だ。
ラングは剣聖の他にも剣術を指南する役目を主に担っており、朝から晩までグリナダス王国を支える剣士たちを日々育てる仕事をしている。
そんな剣聖ラングにもライラ・カイラスという貴族の娘との結婚、長男を一人儲け幸せな家庭を築いているようだ。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
へ~俺のお父さまは・・・えっええええええええ、けっけけ剣聖・・・うそっおおおおおおおおっ!!!
うわーどうしよう・・・俺のお父さまは剣聖だってよ・・・えっだって男の子の夢の一つだろ?剣聖だよ剣聖っうわーうわー、俺はお父さまを見て尊敬のまなざしを送ってしまう。
あっ?お母さまが・・・貴族?あ~お母さまの家は騎士爵持ちだったのかな?で剣聖のお父さまと結婚かな~チラッとお母さまを見ると、ニコッと笑顔を返してくれるお母さま・・・。
うーん、俺ってなかなかすごい人の子供として生まれて来たんだ・・・。
「さっアルちゃん~朝ご飯を食べましょうかね~今日はパパが貰ってきたリンゴがありますよ~すりおろして食べましょうね~」
「ああ、今日のアルの食事はパパが作るぞ~ただしリンゴをすりおろすだけだけどな~はははっ」
あ、ありがとうございます。剣聖にすりおろしてもらったリンゴはさぞかしなめらかで香り高く美味しかろうな~。
もう、俺は台所に行く前からヨダレがだらだらと出てしまい抱っこしていたお母さまの服を少し汚してしまっていた、ごめんなさい・・・。
「どうだっ美味しそうなリンゴだろ~」と俺にリンゴを見せてくれるが。
『726 緊急速報 リンゴを食べたアルスロットちゃん毒殺される』
あっああ?ちょっとまったああああああああっ!!!
この世界のリンゴは毒が入ってるのか?
俺はすぐに記事を開く
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
726 緊急速報 リンゴを食べたアルスロットちゃん毒殺される
今日の朝7時28分ごろ グリナダス王国5-6番地 カイラス家長男のアルスロット・カイラスちゃん0歳が毒入りリンゴを食べ毒殺された模様。
なお、この毒リンゴはグース・ブヒク男爵の陰謀によるもので狙いはラング・カイラスだったようだが不幸にも今回、息子の離乳食にとすりおろして食べさせたところ今回の惨事が起こった。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
うわああああ、お父さまって敵が多いのですかっ俺今から毒殺されちゃいますっ!!!あわわわ・・・どうしよう、毒だから口の中に入ったら終わりだ・・・吐き出せばどうにかなるとは思えない・・・やばい詰んだかも知れない・・・。
・・・・・・・あっ銀っぎんだ精製の甘い毒で色が変わるって聞いたことがあるっ。でも銀なんて・・・俺には用意できない。
「さ~アルっパパが丁寧にすりおろしたぞ~香りも・・・お~リンゴの良い香りだとてもおいしそうだなっ」
やっやばい、お父さま全く気が付いてない・・・毒も無臭のタイプなのか香りをかいでもおかしいと感じてないし俺の異世界人生も人格が出てから3日か・・・ちょっと短かったなもっともっと、新しい両親と思い出を作りたかった・・・。
毎日お母さまから頂けた愛情、俺は決して忘れません・・・。お父さまたまに俺が寝ている間に会いに来てお母さまとは違う愛情をいただけたと聞いています・・・。
いや、いやだ・・・俺の第二の人生、俺はあきらめないあきらめちゃいけない最後の瞬間までっ!!!
「さっアルちゃん~パパが美味しいリンゴをすりおろしてくれましたよ~食べましょうね~あーん」
俺はお母さまに抱かれながらスプーンで・・・すぷーん?はっ!俺はすりおろしたリンゴが掬われたスプーンを見る・・・。
色が・・・変わってるっ精製毒みたいだ、あとはどう気づかせるか・・・ま、これは簡単か。
俺は口の前まで運ばれてきた毒リンゴのスプーンをコロコロ寝返りで体を急激に動かし振り落としカチャンと短い甲高い音がして床にスプーンが落ちていた。
「きゃっアルちゃんっ突然あぶないわっ」
「アルっ~とつぜ・・・んっ・・・・・・」
お父さまは落ちたスプーンを拾って固まって震えていた。
「ラングどうしたの?スプーンがどうか・・・」
「毒だっ・・・そのリンゴを絶対にアルに食べさせるなっ!」
「えっ?毒っうそ、うそっアルちゃんお口に入ってないわよねっ」
お母さまは俺の口を見ようとするが・・・まてとお父さまに止められていた。
「ライラっ触るんじゃない・・・さっきアルはリンゴがのっていたスプーンを弾き飛ばした・・・お前の手や服に付いてるかもしれない・・・うかつにアルに触ってはダメだ」
流石です、毒が入ってると分かったとたんに適切な行動と処理をするお父さまかっこよかったですっ。
毒の入ったリンゴは処分され、手洗いと着替えをした後に改めて朝ご飯を食べたが・・・お父さまのお顔は・・・終始真剣に考えごとをしているような、固い・・・そんな朝の食事風景だった・・・。