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第四十四話 全ての栄華を誇る都市

「アル~それで、どこに門を設置すればよいのじゃ~?」


「アル君の実家?」いやいや・・・それは不味いですよカトラお姉さま・・・。


「カトラそれはダメだ。そもそも不特定多数の者が出入りするんだぞ?そんな事をしたらカイラス家に大迷惑だね・・・」


「カトラ様・・・どちらかと言うと、まだオーチャコ神礼拝堂の方が良いと思いますわ」


「えーカトリナそれはダメよっオーチャコ神様の礼拝堂は緊急の時以外は・・・孤児院も兼ねているのよ?常時設置する門は・・・こんな事を言いたくないけど子供たちの遊び場になっちゃうわ」


「そうねえ、さすがにお家に門を設置されちゃうと困っちゃうわ~」

ライラお母さまもさすがに門はダメ~と、苦い顔をする。


「そうなると・・・俺のパーティー屋敷・・・も、ダメだな・・・管理するメリダさんが絶対に許さないだろう。あっ!そうだ・・・王城でいいのか・・・今回の事はアスハブ陛下にも責任をしっかりとってもらわないといけないしそのぐらいは了解を出してくれるだろう・・・。それに、王城に設置されればいいことずくめだ」


「なるほどね・・・アルいいねっ!!この門が王城に設置されれば全ての王国民を王城内へ避難することが出来るし・・・門は何処にでも設置できるから王国民を脱出させることもできる。こんな便利な物はないね、アスハブ陛下が断わるわけがないよ」




「アルちゃん・・・気を付けてね。毎日ママの所に帰ってくるのよ?約束だからねっ」

俺はギュッとお母さまに愛情たっぷりのハグを貰い、再度アスハブ陛下の元へと王城へ向かっていった。







「むっ、王城にか・・・」アスハブ陛下の口は重かった。しかもいつもは居ない上位貴族たちが勢ぞろいしておりいつものようなお爺ちゃんみたいな陛下は鳴りを潜めていた・・・。


「陛下っ!!!我らに相談もなくヴァンプ族を王都に入れるとはどういうことですかな?こやつらはグリナダス王国に王権を返上し王国民にはなっていますが、しょせんはヴァンプ族ですぞっ地下のダンジョンに住処を置く者たちとこの王都で一緒に住めるはずもありませんぞっ!!!」


こいつ・・・あまりの言動に俺はさっきから怒りが止まらなかった・・・。


「ふんっ!土臭い奴らをこの王都に入れてはグリナダス王国に傷がつくわっ!!」


「もうやめよ・・・今回の騒動はワシの目が曇っていたせいじゃ。今現在、ヴァンプ族は強力なモンスターに支配された真の初心者ダンジョンで食料もなく助けを待っておるのじゃ。そんな者たちにお主たちの言葉は無いと思うぞ?逆に我らは彼らから提供される香辛料を中心とした貴重な食材、植物等に助けられ今を生きておるのだぞ?」


「それはそうですが・・・今回の王都でヴァンプ族を保護するというのは話が別ですぞ・・・。それにグリナダスの王都は人族の都市ですぞっそれをアスハブ陛下の代で変えると?」


「ふむ、そうじゃなワシはグリナダス王国は人族の王国とは思っておらんな・・・」


アスハブ陛下・・・ありがとうございます。


「いくら陛下とてそれはなりませんぞ?代々グリナダス王国は人族が中心になり王国を作ってきました。多くの多種族との戦争の中で最後まで抵抗をした者には死を・・・恭順を示した者には王権を返上し王国民に、それを繰り返しこのグリナダス王国は作られてきたのですぞ」


「私も反対でございます、アスハブ陛下このグリナダスは人間族によって作られた王国です、そしてここはグリナダスの中心の都市でもあります。そこに、人族以外の物を住まわせるのはグリナダスの建国の歴史からしてもあってはならぬことですぞっ」


んーさっきから聞いてると・・・人族がグリナダス王国を支配していると胸糞が悪くなる言動がずっと続いていた。直ぐにでも、門の設置をして都市の設定などをして受け入れもしなきゃならないのに・・・。


なんで、この上位貴族たちはここまでかたくなに拒否をする?<ニュースサイト>開示。


「2111 グリナダス王国の上位貴族たちの不正」


@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

2111 グリナダス王国の上位貴族たちの不正


人族以外が作り出す珍しい産物に不正な金額の上乗せをし王国民に販売するために必死になって反対をしている模様。

特にヴァンプ族の香辛料は高く、王都に入ってきたヴァンプ族に直接販売をされると今まで得てきた不正な利益が無くなると思っている。


@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@


なるほどね・・・。いまここに集まって必死になって反対している上位貴族たちはそんな事をしてるのか・・・ヴァンプ族が安く卸した香辛料に不正に利益を上乗せして高値で王国民に売りつけ自分の私腹を肥やすとはね・・・。

それにしても、困ったな・・・これでは話が一切進まないし、王城には門が置けないだろうな・・・。ゼレインの巨大魔石を献上した時に巨大な本城の周りにある4つの小城のどれか一つを下賜してもらうんだったな・・・。


「アスハブ陛下、よろしいでしょうか?」


「ふむ、カトリナどういたした?」


「はい、このままではヴァンプ族の次の安住の地は見つかりそうにもありません。それで、王都から離れた南にある、わたくしの町エルヘイブへ避難させてもよろしいでしょうか?」


アスハブ陛下は一瞬厳しい顔をするが・・・上級貴族たちが自分の私腹の為に王都へのヴァンプ族の受け入れを反対すると言っている以上は・・・カトリナ様の提案を受け入れるしかなかった。

カトリナ様ナイスです・・・ここに居る私腹を肥やすブタ貴族たちは後で干からびてもらう事にしましょうか・・・俺がニヤリと笑うとアスハブ陛下も気が付いているようでしぶしぶカトリナ様の提案を受け入れ、ヴァンプ族は王都から南に30km離れた町、エルヘイブへと移ることが決定した。


「ヴァル様、ごめんね・・・王都でのヴァンプ族の受け入れが叶わなくて・・・」


「残念じゃが、しかたがないのじゃ~。この問題はヴァンプ族だけではないのじゃ~アスハブ陛下の悔しそうな御顔を見てわかったのじゃ~」


「そうですわね・・・アル様、今回の王都受け入れを邪魔してきた上級貴族たちはニュースサイトに書かれてたようにヴァンプ族の香辛料、レーモン、油草、モロコシ、闇塩、暗闇小麦など王都の食卓には欠かせない貴重な物の卸を牛耳っている者たちでしたわ・・・」


「うん、そうみたいだね。今回・・・いや今まで自分たちがしてきたことを後悔させてあげるつもりだよ。あいつらは今日限りで赤貧になってもらうつもり」


「アル君っそんなことが出来るの?カトリナが治める町エルヘイブにヴァンプ族を受け入れて。そこで香辛料やその他の物を作ったら王都まで30kmの輸送費が物にかかるし、王都までの護衛料金も上乗せされて今より高額になって王国民のみんなにいきわたらなくならない?」


「カトラお姉さまそれは大丈夫だよ・・・門は6か所に設置できるからね。エルヘイブに1つこれは起点都市登録とヴァンプ族が出入りするため、そして王都のパーティーハウス屋敷にも一つ設置してこれはヴァンプ族が売る物資輸送に使えば?輸送費は一切かからない安いヴァンプ族の直産物を王国民に売ることが出来る、輸送時間もほぼゼロだから新鮮な物を届けることが出来るし貴族たちが30kmの輸送をしたものは・・・」


「貴族どもには通常の30kmの輸送費がかかり自分たちが私腹を肥やすためにさらに上乗せした金額で売るから・・・王都では売れないだろうね」


「王都の中卸の人たちに、今までよりは少し上乗せして販売すればいいんじゃないかな?それでも貴族が中に入った金額よりもはるかに安いだろうしね。その上乗せした分でヴァンプ族の卸問屋と値段を安定させるために直売所を運営しようと思う」

これも、孤児の中からやりたい子を選んで運営してもらおう・・・。





「アルちゃん~お帰り~あらっ?どうしたの?」


俺はお母さまに、ヴァンプ族の生産物に貴族たちの暴利な中間マージンの上乗せの事を話すと・・・。


「そうねえ・・・たしかに安くはないわ。香辛料は色々と種類があるけど100gあたりで100000ギルダするわ、それに一番使う闇塩もそのぐらいするわね」


「そんなに高い物だったんですね・・・もしかしてマヨネーズソースは家計を圧迫していましたか?」

俺は、香辛料、闇塩、レーモン、油草とほとんどの材料がヴァンプ族が生産している物で作られるマヨネーズソースの値段がやばいことになっていそうだった・・・。


「アルちゃん・・・マヨネーズソースは安いのよ?香辛料だけ、闇塩だけで味付けするよりも他の安めのものでかさましできて家計には優しいの。もちろんとっても美味しいくて頬っぺたが落ちちゃうしねっ」


「うんっマヨネーズソースはとってもおいしかったのじゃ~。わらわはまた食べたいのじゃ~」

ふふふっと思い出し笑いをするヴァル様はよだれもたらしてしまい、俺に見られたせいか真っ赤になってみちゃダメなのじゃ~と手を交差して顔を隠して可愛かった。



「ヴァル様、香辛料とかのヴァンプ族の卸値はいくらぐらいなんです?」


「えっと、100gで10000ギルダぜんごじゃ~」


「えええええっヴァルちゃんっそんなに安いの?え~ママ今まで10倍ぐらいの値段で買ってたのね・・・とってもショック・・・アルちゃん何とかして~」


「こいつは・・・ひどいねえ、10倍は暴利もいいところだね」「んっんっ」


「アル君っこれを機に正常な値段に私達で戻しちゃいましょうっ!!」


「そうですわアル様、今はその機がありますわ」


「そうだね、皆が言うように今はその機がある。ヴァンプ族たちのためにも王国民の為にも暴利をむさぼる上級貴族たちを市場から排除しよう」





「その前に、エルヘイブへ行かないとね・・・カトリナ様、30kmほどの距離があるんだっけ?」


「ええ、アル様・・・通常では1日かけて行き来する距離ですわ」


「そうだねえ、歩きで片道早くても3~4時間ぐらい・・・身体強化で走りぬけて1時間かからないぐらいかね」


「皆頑張って走りぬけましょうっ。これ以上時間をかけると行き場を無くしたヴァンプ族の人たちがとっても困っちゃうわっ!!」


虚栄の水晶の最初の設定はどうしても起点都市で発動する必要がある・・・その都市の・・・エルヘイブは町らしいが?そこを中心として各都市と各王国を門で繋ぐ最も栄華を誇る都市(・・・・・・・・・)になるはずだ。




「皆さん気を付けてくださいね・・・夜の街道はとても危険です」


「ああっ分かってるアシェル。さあっ出発するよっ!!!身体強化全開で走りぬける、モンスターはG~最悪Cランクまでの出現するから気を抜かないようにっ!!アルとカトリナは先頭、ルーチェとカトラとヴァルは中、私は最後を走るよっ!!」


「「「「「はいっ!!」」」んっ」はいなのじゃ~」


冒険者ギルドで、ヴァル様のパーティー申請をして新たにセラフィムの一員になった。そして俺たちは夜の危険な街道を突き進み南の町、エルヘイブへと向かうのであった。









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