第三十七話 Fランクの解放ーボスー
「ひっいっひっいぃぃぃたっだずけてえええええぇぇぇ・・・・」
通路の奥の方から男の情けない声が響き渡って来る。
『緊急速報 1613 掃除に注意」
んー、また変な緊急速報が目の前に立ち上がる・・・。掃除に注意ってどういう事?訳も分からず俺は記事を開く。
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緊急速報 1613 掃除に注意
ダルガンたち大パーティーによりダンジョンの罠が散らかり、掃除機能が起動した模様。
ダンジョンの一定の区画を掃除すればまた巣に戻るがクリーナースライムは武器を持った者に襲い掛かるので注意が必要だ。
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罠も意図的に作動させてダンジョンを散らかすとこうなるのか・・・。武器か・・・俺の神の宝箱にしまえばいいけど・・・本当に襲われないのか不安だが皆に緊急速報でこちらでクリーナースライムと言うダンジョンの掃除屋が向かっていることを教える。
「・・・・・・武器をアルにすべて預けようかね」
「わたくしはアル様の能力を信じますわっ」「うん、アル君の能力は確かだもんっ」「んっんっ」
みんな直ぐに賛成して全ての武器を俺の目の前に置いてゆく。
「武器は全部、神の宝箱に預かるね」俺は目の前に置かれた皆の大事な武器たちに視線を合わせ収納してゆくと。
「あおおおおっ、たったずけろっ!!!おまえらおれをたすげろっ!!!」
目の前からやってきたのは右腕を押さえながら血を流すダルガンだったが・・・目は血走り、血を流しすぎたのか体は震え、口から泡を噴き出しながら俺を助けろとカルマータさんの前で喚き散らしていた。
「ダルガン・・・なんて様だい・・・落ち着きな、助かりたいなら武器を遠くに全部捨てるんだ」
「なっなんだとっ!!!おっおまえ俺から武器を無くして何か・・・そうか俺を殺すのかっ!!?ああっ??そんな手には乗らないぞっ!!!おっお前たちに宝は渡すものかっこのFランクダンジョンは俺の遊び場なんだっ!!!あへへっお前らなんかにはやらないぞっ!!!!」
もう、血を失いすぎて混乱しているのかカルマータさんの助言もまともに頭に響かないようだった。
「仕方ないね、私たちはボスの階層へと進むよ・・・ダルガン生きて帰れるといいね・・・」
俺達はカルマータさんの指示で狂ったダルガンを置き去りにし・・・先へと進むが。
「すすむ?ばかがっばかがあっ!!!そっちにへは俺の腕を食いちぎった化けもんがいるんだぞっはははっお前ら食べられるぞっ、うひゃひゃひゃほれっすぐだ来たぞ~」
進む先からズルズルと歩く速度位の透明な塊がこちらへと向かって先頭の俺とカルマータさんの横をすり抜け。
「あああっ???なんだっ!!!」
カトラお姉さまとカトリナ様の横もすり抜け・・・・・・。
「あひっそっそんな、俺は襲われたんだっ!!!そいつに俺の右腕っ!!!!」
ルーチェさんは指でなぜかツンツンしてあっち行けとダルガンの方へと誘導していた。
「うっわうっわっ、だっずげてぐれええええええええっ」
それを見た、ダルガンはどこにそんな体力が?と思わせる速さで逃げて俺たちの前から消えていた。
「ルーチェっあんたっ、また子供みたいなことをっ!!!なんでツンツンなんてするんだいっ!!!」
お約束のルーチェさんはカルマータさんに怒られていました。
「それにしても・・・先ほどのスライムの体に武器が沢山ありましたわね」
「そうねっ、矢とか剣とかナイフも冒険者たちの物かなあ?」
「武器を持っていなければ襲われなくてホッとしました・・・あんなぶよぶよした奴と戦ってたらと思うとぞっとしますね。Cランクのダルガンも腕が無くなってたし」
「スライム系は強さが分からないからね・・・手を出さない方が賢明だよ」
ズルズルと上り階段方面へと進んでゆくクリーナースライムを見送った後、それぞれの武器を皆に返す。
「ダルガンや冒険者が逃げてきたことから、ここを進んだ先が10Fのボス部屋に降りる階段があるはずだよ。いままでCランクを中心にボス攻略に挑戦したパーティーは全て全滅して帰ってきていないからFランクダンジョンだからと言ってボスが弱いというわけじゃないから気を引き締めるんだよっ!!!」
「「「はいっ!!」」」「んっ」
俺達は少し進むと広いフロアに下に降りる階段が見える・・・。
「さあ、ここを降りたらボスと戦闘だよ・・・。アルとカトラは防御を、特にアルはチャトラアーマーで耐えるんだよっ。カトリナは魔法攻撃で牽制だよ、ルーチェはいつも通り自由に動きな・・・・・・・・・」
あっ・・・今ならこの先のボスの事が記事になるかも・・・さっき9Fに降りた時に地図の範囲が大幅に伸びてたからレベルも上がってるみたいだしな・・・。
10Fのボスはどんな奴だ?<ニュースサイト>
「1649 10Fのボスは」
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1649 10Fのボスは
Aランクモンスターのゼイレン、水辺のモンスターの中でも知能が高く水の中での動きは速い。武器は長い爪と強靭な鱗の鎧で生半可な剣でははじき返されてしまうだろう。
水の中に引きずり込まれたら勝ち目はない。
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ニュースサイトの情報を皆に知らせる・・・が、なぜ今まで冒険者たちが帰ってこなかったのかこの記事から単純にAランクのモンスターのせいだと思い込んでしまっていた。
「ゼイレン・・・Aランクのモンスターでかなり手ごわいね・・・水の中には絶対に引き込まれちゃだめだよ溺れながら爪で切り刻まれるからね。後は火が弱点だからカトリナは魔法ロッド・テネルトーナで強力な火で牽制するんだよ」
ボスの部屋へと続く階段をゆっくりと降りていく・・・長い・・・不安の声が出てしまう。
「普通の階段と違うんですのね・・・」
「カルマータさんっ、ボスの部屋に続く階段は長いんですか?」
「いやっ・・・私もこんなのは初めてだよ・・・」
「アル君っ私たちは初めてじゃないわっほらっ初心者ダンジョンの私たちが落ちた特殊階層の階段は螺旋階段でかなりの長さがあったわ」
「あっそうだった・・・でも、あそこは特殊階層・・・」
「そうだったのかい・・・そうなるとちょっと嫌な感じだね・・・」「んっ」
カルマータさんとルーチェさんが普通のダンジョンと違う感じすることに気が付くが・・・次の瞬間俺たちの足元の階段は消失し滑り台となった下りの通路を滑って落ちていった・・・。
数十秒滑り落ち、空中に投げ出されると・・・俺たちは水の中に投げ出されていた。
「がほっ!!!水っまずいよっ!!!皆いるか?まずは無事に皆いるかっ!!!」
「はいっ大丈夫ですっ」
「私は大丈夫っ!!」「わたくしも大丈夫ですわっ」
「がぼがぼがぼっ」俺の胸のあたりまであった水は、ルーチェさんの背よりも深くバシャバシャと手を上げて暴れていたルーチェさんは溺れていた・・・。
「ルーチェっ!!!私につかまるんだよっ!!」
一番背の高いカルマータさんにつかまったルーチェさんは水を吐き出しながら背中にしがみついて激しくむせていた。
「なんてことだ・・・私の腰上まで水が・・・これじゃあ身動きもとれないね。なるほど誰も戻ってこれなかったのは部屋全体が水につかってたせいか。この状態はかなりの不利だよ、ほぼ水系モンスターの独壇場だと言っていいかもしれない・・・それにルーチェの背丈より水が」
「そんな・・・こんな身動きが取れないんじゃどうにもなりませんわ・・・火魔法も水がこんなにあっては効き目はなさそうですし・・・」
「アル君っどうにかならない?」
俺は、ニュースサイトの情報をそのまま見ただけ想像を働かせなかったことに後悔をした・・・水系モンスターなら地面があり湖みたいな所からゼイレンが襲ってくるものだと勝手に思い込んでいた・・・こんな水の中に放り出されるとは、そもそもこのような一方的な条件になるとは思いもよらなかったが後の祭りだった・・・。
何かないか・・・、逃げることはできるか・・・?
「カトラお姉さまっマジックドアは出すことはできますか?」
もし出すことが出来れば最悪は逃げることが出来るが・・・。
「だめっ!!アル君っ地面に付いてドアを作らないとダメみたい・・・水が邪魔して□魔法が発動しないっ」
「水の上はダメですか?」
「□っ〇・・・だめっ重ならないわっ」
魔法障壁は水の上には展開できるが・・・マジックドアの複合魔法は地面に設置していることが条件みたいだった。
「カトラっ魔法障壁を水の上でもいいから張るんだよっ。張った後に動かして水の中にも入れれないかい?」
「やってみます・・・」カトラお姉さまは水の上に張った魔法障壁を動かすが・・・「あっ・・・」障壁が水にあたると火花が散りひび割れ崩れてしまう。
「魔法障壁は・・・何かに接触すると効果を発揮して、ここでは水をはじき返そうとしてしまうみたいです・・・この広さの部屋の水の水圧はすごいので水に入れたとたん障壁がすぐに限界を迎えて散ってしまうみたいです・・・」
まずい・・・俺たちは何かを間違ったように、さっきから不利な部分が露呈していた・・・。水が何とか出来れば・・・カトリナ様の火魔法で蒸発・・・無理だろうな。威力はすごかったがこの一面を消すほどの火魔法には見えなかった。ダンゴロアーマーを焼き殺す程度がいい所だろう・・・。
『緊急速報 1716 水の中に引きずり込まれるカトリナ』
「まずいっ!!!カトリナ様が水の中に引き込まれると緊急速報がっ!!!!」
「カトラっ!!!魔法障壁を水の上に、アルはカトリナの前に立ち耐えなっ!!!!」
左の方から弧を描く様に盛り上がり進む水に物凄いスピードでゼイレンがこちらに向かってくるのが分かる。
「□っ」カトラお姉さまの魔法障壁が横長に水面ギリギリの所に張られる。
そして俺は、カトリナ様の前に陣取りミスリルショートソードを抜き待ち構えるが、すでに水につかった体が思うように動かずバシャバシャと水しぶきを上げ何とか動いていた。
『緊急速報 1717 アルスロット水の中に』
「今度は俺が水の中に引き込まれるみたいですっ!!!後はお願いしますっ!!」
カトリナ様から俺に切り替わった緊急速報の内容を見る間もなく俺は水の中に引きずり込まれる。
「アル君っ!!!」「アル様っ!!!」「アルっ!!!」「んっー」
皆の声が聞こえるが水の中でゴボゴボと泡立つ空気にかき消され不思議な声に変換されていた・・・そしていつまでたっても俺は水面から下に引き込まれなかったが心はいつものように思考をしていた・・・。
〈なんだ?俺は足をゼレインにつかまれ・・・水の中に引き込まれているのに、景色は止まっていた・・・だけど思考することは普通にできている〉
『やあっ、アル君っ久しぶりだね~センワルスだよ~。いつも君の冒険を見てるんだけど大ピンチだから出て来たよ~』
〈えっセンワルス様っ?これはなんですか?それに出てこれるならこんなピンチの時じゃなくてもっ!!!普段から出てきてくださいっ!!!あなたには成長を頂いたお礼が出来なくてモヤモヤしてたんですっ!!〉
『あれっそうだったのかい?ははってっきり私は嫌われているかと思ってたよ~ふふっそうか成長は役に立ったかい、むふふっ』
〈なんですか、その笑いは・・・ええ、とっても役に立てました。お父さまを救うことが出来たし、グリナダス王国の王都の人々を助ける事も出来ました。本当にありがとうございました。ふうっやっとお礼が出来たっ〉
『あははっ、そうだね私も見ていたけど見事だったよ。まあ、お礼は受け取るけどそれをどう使おうがアル君の勝手だからね~使わないのもありだったんだよ~』
〈それで、今の状況はどういう事か教えてもらえるんでしょうか?〉
『ああ、ごめんごめん。今は君は加速中だよこれはピンチのアル君に私からスキルのプレゼントだよっ。あっもちろん成長と同じように使わなくてもいいからね、そこはアル君が自分で決めてっそれじゃあ。あっと実時間の1分でこの加速は切れるように設定したからこの後は自分で頑張ってね』
〈わっえっ?加速?あと1分ですか?短いっ!!!使い方は?それにこんな水の中じゃ・・・身動きも・・・あっ〉
『あっ気が付いたかな?加速は1秒を100倍の100秒に思考を加速する能力だから動く事は出来ないが加速した思考をすることが出来る・・・ピンチの時に使うと今みたいにいい考えが浮かぶかもね~それじゃあああああのん~』
〈あっ・・・ははは、センワルス様本当にありがとうございます・・・あなたがいなかったら俺はすでにここに居ませんでしたよ。加速が切れたら・・・俺は胸のベルトに手を当て視界に入る・・・〉
一瞬視界に衝撃が走り元の時間に戻る・・・ああがあああああ頭があああああいぐぐぐっセンワルス様・・・。加速から解除された俺の頭は割れるような痛みで水の中に引き込まれているのに頭の痛みで何も感じることはできなかった。
・・・・・・やらなきゃ・・・痛みなんかどうでもいい・・・、センワルス様にもらった加速中の思考で出た答えを実行に移す・・・。
「んっんっんっ!!!」
「わっわわっルーチェっなんだいっ!!!アルは見つかったのかいっ?!」
「カルマータさんっ水が水面がドンドン低くなってますっ!!!」
「ほんとですわっ!!!」
さっきまでルーチェさんには溺れるほどの、私とカトリナは胸下、カルマータさんには腰上の水かさが見る見るうちにぐんぐん減ってゆく・・・。
「なんだいっ!!!どうなってるんだいっ水が減ってるよっ!!!アルっ!!!アルっ!!!どこだいっ!!!みんなアルの居場所を見つけるんだよっ遅くなるほどアルが危険にさらされるんだっ!!!」
私達はぐんぐん減っていく水に、カルマータさんはルーチェさんを背中から下ろし。皆で四方を見回しながら少しずつゼレインが去っていった右前方へと進んでいく・・・。
「アル様~どこにいますのっ」
「カトラっ障壁を切らさないようにっ!!水面はもうかなり下がってきているから、もしアルが危険な状態だったらマジックドアを出して脱出も考えるんだよっ!!!」
アル君がゼレインに水の中に引き込まれたと思ったらすぐに水が減り始めた・・・何があったのか分からないが私たちに有利な地形へと1秒ごとに変わっていっていたが、どこを見渡してもアル君は見えなかった。
ぶえっぺぺぺっ、口の中が泥だらけだ・・・水が無くなり泥の中を滑った俺の横にはビチビチとはねて暴れるゼレインと添い寝状態だった・・・。さっきから青白い火花を上げながらキャリンギャリンと爪が突き立てられるが・・・ちょこっと魔力を流しているだけなのにゼレインの爪は頑丈なチャトラアーマーがすべて跳ね返していた。
ははっざまあみろ・・・チャトラお姉さんのアーマーはお前の爪じゃ傷もつかないぞっ、盾も使って防御をするとゼレインの爪の方が負け攻撃するごとに少しずつ折れ飛んでいたが・・・攻撃が止まることが無く動くことが出来なかった。
「アルっ!!!どこだっ!!!返事をしろっ」カルマータさんの声が聞こえる。
「アル君っ、アル君っーんっ!!!」「アル様っ!!、どこですのー!!!」カトラお姉さまの心配な声とカトリナ様は普段では聞いたことが無いような大声で俺を呼んでいた。
「んっーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!」ルーチェさんの視線が俺と交差すると俺の元へジャンプをし、ゼレインの横半身を巨大ハンマー・トールで殴りつける、ボグッと嫌な音がすると数メートル俺からゼレインがスライドし離れたおかげで俺はゼレインからのタコ殴りから解放された。
「ルーチェさんありがとうございます。タコ殴りされてて防御で動けませんでしたよ・・・チャトラアーマーのおかげで全く痛くありませんでした」
「「「はあ、アルっしんぱいしたよ」アル君っしんぱいした」アル様っしんぱいしましたわ」
3人から安堵の声を聴き、ルーチェさんは俺に背を向けてゼレインと対峙していた。
「よくもっ!!!アル様をっゆるせませんわっ!!!!テネルトーナっ力を貸しなさいっ!!!!原始の炎よ踊れ踊れ、すべてを燃やせっ<プリミティブファイヤ>っ!!!」カトリナ様の魔法ロッド・テネルトーナからは数百の小さな小人があふれ出し、ゼレインに向かって突撃をすると絡みつく様に接触し体を燃やしてゆく・・・・。
ぎゃわあおおおおおおおおおおおっぉおぉぉぉぉっ。ビタンビタンとさらに暴れるゼレインはすでにこちらに攻撃はしてこなくその場でカトリナ様の魔法の炎に巻かれ苦しんでいた。
「カトラっ!!!アイツの動きを止めろっ!!!ルーチェっ!!!私と止めを刺すよっ!!!!」
「△っ!!!」カトラお姉さまの大きく描かれた△の魔法はゼレインの大部分を囲い押さえつける。
「ああああああああああっ!!!!!タイタンっ私に力を貸しなっ!!!<グラビティボルカノ>っ!!!」カルマータさんの魔力を吸い込んだグレートソード・タイタンは超超超超重量となり重力を歪めならがゼレインに炸裂爆散していた。
「んっーーーーーーーーーーっ!!!」ルーチェさんは巨大ハンマー・トールを振り上げ魔力を流し円錐状のトゲにヘッドを変えるとカルマータさんにお腹辺りを爆散させられピクピク痙攣しているゼレインの頭に突き刺し止めを刺した。
「アル君~んっ」「アル様っ」「んっんっ~」
「あっ崩れる・・・」ドサッと俺は飛びついてきた皆の下敷きになりながら崩れ落ちていた。
「全くっ、何やってるんだいっ!!!アルが下敷きになってるじゃないか!!」
「あはははっ俺は大丈夫ですっ!皆の重さを感じることが出来て嬉しいです・・・」
「アルっほんとによかったよ・・・」俺はカルマータさんに引っ張り起こされみんなと一緒に一つとなって温かみを感じていた。
「さすがにボスなだけあってしんどかったねえ、これで今までボス攻略で散っていった冒険者たちの魂とFランク冒険者たちの日常の冒険が救われるね。おっと、大事な物を忘れないようにしようかねアルっボスドロップの回収を頼んだよ」
カルマータさんの声にゼレインの砂状に崩れた体からは巨大な魔石に、宝の短剣1本、水晶のような玉3個、ヒレ8枚、目玉石6個、角8本、牙68本、大量の鱗と出ていた。
「□っ〇っ×っ」カトラお姉さまは俺のドロップ回収が終わったのを見るとマジックドアを出し開くと、ライラお母さまが「皆~お帰りなさい~」とドア越しに出迎えてくれていた。
「あっあああああああああああっ。皆泥んこだらけよ~清浄っ清浄っ清浄っ清浄っ清浄っ!!」とドアをくぐるとライラお母さまの清浄魔法がフワッと体中を包み込み体の汚れは全て消えていた。
「皆、大冒険は出来たかしらっ?ふふっいい顔してるってことは良い冒険が出来たのね~。あっそれじゃあ今から冒険者ギルドに向かうのかしら?」
「ライラさん、そうですねFランクダンジョンのボス攻略を達成したのでこれから報告する必要があります」カルマータさんは落ち着いて。
「ライラさんっ、私達が初のダンジョンボス攻略を成し遂げたんですよっ!!」カトラお姉さまは興奮して。
「皆さま凄かったですわ・・・わたくしこのパーティーの皆様に出会えて幸せです」カトリナ様は感激して。
「んっんっ」ピョンピョン飛び上がるルーチェさんは可愛いうさぎさんだった。
『緊急速報 1725 王都大火災』
ぶほっ・・・俺いまボス攻略から帰ってきたばかりなんですけど・・・どうやら、まだ静かな時間を過ごすことはできないらしい。
「緊急速報が今立ち上がりました。ボス攻略前にレベルアップしてるようなので時間は4分以上あると思いますが・・・王都大火災とこのまま何もしなければなってしまうようです」
「アルちゃん、お家が燃えちゃうの?それは住むところが無くなって皆が困っちゃうわっ・・・」ライラお母さまは泣きそうな顔で困っちゃうと嘆く。
原因はなんだよ・・・緊急速報を開く。
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緊急速報 1725 王都大火災
狂ったダルガンにより、今から4分後に王都南の住宅街に火が放たれ風にあおられた火は瞬く間に広がり王都は炎に包まれる。
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「という事です・・・・今から南の住宅街は4分では行けません・・・カトラお姉さまのマジックドアは使う事は出来ないし。使うことが出来ても大通りか南城門とかの人目がつく場所ですよね」
「アル君・・・王都が燃えちゃうのなら私はマジックドアを見られてもいいわ・・・」
「カトラ様っ!!それはだめですわっ!それでは、カトラ様の力を欲した輩は王都の民から人質を取りますわよ?そしてカトラ様を良いように使いますわ・・・」
「んっ」ルーチェさんもフルフルと首を振ってダメだよとカトラお姉さまを止める・・・。
「そうだね、カトラの気持ちは分かるが・・・カトラの力はどのような犠牲を出しても得ようとするほどの力だよ・・・それが良からぬ人間に知られれば・・・カトリナの言ったようなことがいくらでも起こるよ・・・」
「そうね・・・カトラちゃん、その気持ちは大事だけど自分を犠牲にするのは間違ってるわよ、ねっ」
「それに、今すぐ俺たちが行ってもどうにもならないと思います・・・が、一つFランクダンジョンからのお土産がこの窮地を救うことが出来ます」
「アルちゃんっ?また火を消せるの?この前の様におしっこでは消えないんじゃないかしら?」
「「「おしっこ?」」」「んっ?」
「わっ!!!お母さまっしっしーですっ!!!」
「ふふっ、しーーーだったわねっ♪アルちゃん♪」
俺は真っ赤っかになりながら、誤魔化すために直ぐに皆を連れて南の住宅街まで身体強化を使い全速力で走っていった。




