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第二十六話 親から子へ受け継がれる物

「えっ?それはどういう事だい?エトラじゃあなにかい?今は誰もFランクへの昇格は出来なくなっているのかい?」


「あっええ・・・そうなんです・・・。王都横の初心者ダンジョンの低層がCランク以上、そこから先はAランク以上と高レベルダンジョンになったせいで、初心者を育てる環境が完全が無くなりました・・・。もちろん代替えのダンジョンをピックアップしましたがどれも初心者では入るだけで危険なダンジョンでFランクになってからでないと入場はまず無理だろうとの結論に達しています・・・」


「ああ、ダンジョンに入れないとかは良いんだよ・・・今回その原因を作り出した私たちはその入れない理由は自分で体験して嫌と言うほど理解できているんだからね・・・だが、今回その代替え案がいつまでたってもFランクを目指している初心者冒険者に提示できないっていうのは問題だよ?」


「はい、カルマータさんの言う通りなんです・・・すでにギルドマスターもその件では頭を抱えているところです・・・」


「以前のFランクへのランクアップは初心者ダンジョンのボスをCランク以上の冒険者監督の元に倒し攻略するというのが条件になっていたんだ。ダンジョンにどうしても入れることが出来ないならそれに見合う条件を冒険者ギルドが提示するだけだよっ」


カルマータさんは1週間以上も放置されている初心者冒険者たちのFランク昇格の道を示ささない冒険者ギルドに完全に腹を立てていた。


「はあっすまない・・・エトラ・・・。でも私が熱くなってしまうのも理解してほしい・・・この子たちはすぐにでもFランクにしてやりたいんだよ・・・」




「おーい、エトラ」


「えっ!!!ギルドマスター・・・」


振り返るとそこには、スラッとしたスーツをびしっと着こなした優しそうな男が立っていた。


「皆さん、こんにち・・・いや、おはようだったね最近あまり寝ていなくてね・・・ようやくFランク冒険者のランクアップ条件がまとまったのでね・・・すまなかったねだいぶ待たせたようだ」


「エトラここに条件が書かれている、これをギルドに張り出しをしてくれ。では、私はこれで失礼するよ・・・ふあああっ眠いっ」


ギルドマスターと呼ばれた男はそのままギルドから出て行き消えてしまった。


「あっえっ、なるど・・・。」

エトラは渡された紙を見ると納得するようなしぐさを見せる。


「それで、Fランクアップの条件はなんだい?」


「はい、それが特に難しい条件はなさそうです・・・なんで、こんなに発表が遅くなったのが不思議な位の内容ですね・・・」


1・Cランク以上の冒険者から指導を受ける事。

2・基礎魔法が使えること。

3・装備があること。

4・1つ以上のスキル技、又は魔法を覚え自分でモンスターを倒し一定の収入を確保できること。


上記の条件をクリアし指導を受けているCランク以上の冒険者から合格をもらう事でFランクアップとする。


「なんだいこれは?上の連中はこんなことを今まで悩んでいたのかい?」


内容を見たカルマータさんは呆れた声で呟く。


「えっでも、これ・・・俺は2番と4番がクリアできていないです。もしカトラお姉さまとパーティーが組めていなかったら・・・1番の指導をしてもらうCランク以上の冒険者から探さないといけなかったのか・・・、うまくいかないと相当時間がかかりそうな気がする・・・3番の装備も俺は恵まれていただけだ」

カトラお姉さまなんか俺の装備の事を聞いた時物凄い羨ましがったしね・・・武器屋でも折れた剣を初心者冒険者に配ってるぐらいだ・・・普通は装備をそろえるのも難しいんだな・・・。


「一見簡単そうに見えるけど・・・初心者冒険者にはキツイかもしれませんね・・・」


「そうかねえ?初心者ダンジョンのボス攻略には、これぐらいは必要だけどね・・・ああ、ちょうどいい(・・)が中々決まらなかったんだね。そうだね・・・カトラはもう合格と言っていいね・・・アルはまだ条件を満たしていないね・・・」


「はい、魔力は使うことが出来るのですが・・・基礎魔法はまだ習ったこともありません」


「あとは4番か・・・まだアルはスキル技が1つもなかったね」


なんで俺はスキル技が覚えれないんだろう・・・。あ、聞けばいいのか・・・<ニュースサイト>


「826 基礎魔法を覚える必要あり」


@@@@@@@@@@@@@@@

826 基礎魔法を覚える必要あり


スキル技を覚えるには、魔力のコントロールに基礎魔法を覚えている必要がある。

そのどちらかが欠けていても、スキル技は1つも覚えることはできない。


@@@@@@@@@@@@@@@


おいおい・・・ニュースサイトさんマジですか・・・。俺は突然に成長して大きくなってしまった弊害がここで出てしまっていたようだ・・・孤児たちの様に通常は小さい時から手伝いをしながら基礎魔法は覚える物?だしねニュースサイトでこの事を知らなかったらスキル技が覚えれないと相当悩んだんなこれ・・・。

まいったな・・・どうしよう。


「んっ」とルーチェさんに俺はぐいっと下に引っ張られ頭をなでなでされる・・・。


・・・・・・・・・(アルみんなに話して)

俺はルーチェさんの初めてまともな声を聴きギョッとしてしまう・・・。


「んっ」とまたルーチェさんに促され俺は正直に話し始めた・・・。


「なるほど・・・基礎魔法、大事なんだね・・・」


「アル君っ大発見よっ!!!通常は必ず小さい時に親から基礎魔法は習うわっそして魔力も徐々に育っていくけど・・・。何かしらの事情があってそのどちらかが欠けていると・・・スキル技を覚えることが出来ないのねっ。この事は冒険者ギルドに報告をした方がいいかもっ」


「そうだね、アルは魔力を使えるけどスキル技を覚えることはできなかった・・・。スラッシュぐらいは覚えてもいいのにねとは思っていたんだけど・・・なるほど基礎魔法か・・・」


「んっんっ」ぴょんと飛び上がりシピッと手を真っすぐ上げるルーチェ。


「全くなんだい?ああ、そうだね。今日はアルに基礎魔法を覚えさせることにしようかね。エトラっギルドの訓練場を借りるよっ」


「はいっ、冒険者カードをお預かりします。はいありがとうございますっ使用時間は17時までとなっています」






「基礎魔法は本来は親から教えてもらうもんだ・・・だからライラさんが教えるんだが・・・。アルっなんでお前は基礎魔法を覚えてない?」


「そっそれは・・・」うーさっきの魔力と基礎魔法のスキル技の関係性と言い俺の能力を隠すのはもう限界か・・・、なんかルーチェさんは気が付いてるような感じもするし・・・よし。


「それは、言えません・・・。ですが俺と一緒に苦楽を共にしてくれるパーティーの一員になってくれるのなら・・・話したいと思います」


「アル君っ私はもうパーティーを組んでるわよっ?それにずっとアル君といるつもりよっ!!」


「そうだな、今は仮パーティーでお前たちの指導をしているが。私はお前たちがFランクになった時には正式なパーティーの一員に入れてもらうつもりだったよ」


「んっんっ」ルーチェさんも、ぴょん飛びしながら手を上げていた・・・。


「じゃあ、皆は俺と正式にパーティーを・・・組んでくれるってことですね?」


「うんっ、私は初めからよっ!!」「ああ、私はそのつもりだ」「んっ」


俺は誰にも話してこなかった、ユニークスキルの事を話し出した。そして俺の本当の年齢が0歳9か月と言うところで、カルマータさんとルーチェさんはハテナ顔で????理解してもらうのにだいぶ時間を使ってしまった。


「アル君っ大きくなったユニークスキル以外に・・・そんな凄い便利なユニークスキルを持っていたのね、じゃ私の魔法はそのおかげで・・・」


「はい、たぶん俺のユニークスキルがあれば分からないことは何もないと思います・・・」


「なるほどね・・・アルっあんたがほんとは赤ん坊とは・・・、成長かそれで薬を大量に作れたんだっけね、そして誰も分からなった治療薬と治療魔法まで知りえてしまうとはね・・・とんでもない能力だね」


・・・(アルは)・・・・・・・(オーチャコ神の子)


皆は驚きながらも、俺の事を受け入れてくれた・・・ただルーチェさんはオーチャコ神の子と言いだしていたけど・・・ザンネンな俺はセンワルス神の子なんだよね・・・。






「さて、どうしようか・・・そうなるとライラさんに教えてもらった方がいいんだがね」


カルマータさんは俺が成長で突然大きくなってしまったことを知ると、ライラの母親の子供にしてあげる仕事を勝手に取り上げることになってしまうのを良しとしなかった。


「うん・・・私は親のいない孤児の子たちに基礎魔法を教えたけど・・・基礎魔法を使えるようになった子たちを見るとなんとも言えない嬉しさが込み上がってきた・・・」


「んっ」ルーチェさんはシピッと手を上げると・・・。


「なんだい?んっライラに任せないとダメ?そうだね・・・これは私たちが奪っていいもんじゃないね。それじゃあアルの家に行こうかね」


「あっえっ?今から?」


「そうだよっ、魔力が扱えるし直ぐに基礎魔法は覚えれるだろから。覚えたらすぐにスキル技も発現するか見ないとね」


「ふふっ、アル君っ今日は忙しいわよっ」


「んっんっ」







「あらっ?アルちゃん、それに・・・皆もどうしたの?あらっとっても可愛らしい子が増えてるわねっ」


お母さまはルーチェさんを見ると可愛い可愛いと頭をなでていた・・・はは・・・そしてカルマータさんが俺の家に来た理由を話すと。


「アルちゃん、そうだったわっ!!ママいろんなことがありすぎちゃって・・・忘れていたわ、ごめんねっ」


そうだな、いろんなことがあった・・・。


「んー、じゃ直ぐに覚えちゃいましょう。アルちゃんは魔力が使えるからスグに覚えることが出来るはずよっ。体に魔力を流して種火、水を浄化、送風、体の浄化をしたいと思えば勝手に呪文が浮かんでくるのよ?人それぞれ呪文が違うから人の呪文は使えないからねっ」


へっ?そうなの?呪文って人それぞれ違うものなのか・・・という事は呪文書みたいなものは無いのか・・・人の呪文を知ってもしょうがないしね・・・。


まずは、種火か・・・お父さまは空中に浮かべてすでに種火以上の呪文になってた気がする・・・という事は種火以上の効果が出ていたことだ・・・お父さまの場合はライトやランタンの代わりだ。


俺は、種火を想像する・・・まあ<ライター>かな・・・。ポッと音がして俺の指先からオレンジの炎が5cmほど安定して噴き出す・・・。


「わっ!!!アルちゃん凄いわっもうできちゃったっ!!!」お母さまは嬉しそうに俺の出した種火<ライター>をじっと見て喜ぶ。


俺はお母さまが見ていた種火<ライター>を魔力を止めて消すと今度は・・・LEDライトを想像して<ライト>、ほわっと俺の手から浮き上がった光の玉が天井に張り付いて止まり部屋の中を明るく照らすと・・・。


「アルちゃん・・・これなあに?」


「えっえええ?アル君なにこれっなにこれっ?」


「アル・・・これは」「んんっ~」


マジマジと天井を見上げ俺の<ライト>魔法に驚愕する・・・あ~そうだよね部屋の中がこんなに明るくなるなんて経験したことが無いだろうしな。なんて説明しようと・・・はははと誤魔化しながら次の水の浄化魔法をやってみようとするが・・・なんで浄化?水なんてその辺にいっぱいあるよな・・・なんで水たまりや湧き出る水を浄化なんかしているんだ?


多分できるだろうと・・・俺は空気中の水分を集めて水を出すイメージをするが・・・<集水>・・・うん、使えないことは無いだろうけど飲むぐらいまでためるには少し時間がかかりそうだった・・・じゃあ水道をひねって出す感じで・・・<水道水>俺の手からはドバドバと水があふれ出てきた・・・。


「きゃっアルちゃん止めてっ水浸しよっ!!」


「「「・・・・・」」」


次は送風か扇風機とかサーキュレーター・・・<ファン>手のひらで風の回転が起こり弱い風から強風へと切り替えることが魔力の強弱で出来るようだった。

そして、体の浄化は・・・石鹸の泡で体の表面を洗い流すみたいなイメージか?<浄化>シュワッと泡が体中を包み一瞬で洗い流されるように消えると・・・石鹸の香りとともに、とってもさっぱりしたまさに風呂上がりの俺がいた・・・。


「アルちゃん・・・ママとっても嬉しい・・・こんなにすごい基礎魔法を覚えるなんて」


「アル君っ凄いわっ・・・ランタンより明るい種火魔法に、水があふれだす水魔法?何もない所から水が噴き出すなんて・・・」


「アルっそれは基礎魔法なのか?」


「んっんっ」ルーチェさんは・・・何故かぴょんぴょん飛び跳ねていた。



でも・・・基礎魔法てなんなんだ?俺はなんでも出来てしまうんじゃないと思う基礎魔法に大きな疑問を持ちながら、スキル技の習得の為に肉狩りのフィールドへと出ていった。















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