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第二十三話 最高の出会いと魔人族

7日間の薬の配布と、カトラお姉さんによる重傷者の魔法治療は終わってみれば死亡者ゼロで終息を迎えることが出来た。

有害物質も、飛散後は体内に入らなければ無毒化して地面などに吸収され消えるそうで再発などは考えなくても大丈夫だそうだ。もちろん排出された有害物質も魔法薬に吸収されて出された後に同じように無害化してしまうので大丈夫だ。


そうそう、カトラお姉さまは両親と感動の再開をした後も孤児院で暮らすことを決めたそうだ。カトラお姉さまが言うには孤児たちは私の妹と弟で出ていくのは考えれなくなったそうだった。成人までずっと孤児院にいるっていってたしね・・・。


「あれ?アル君っ今日は早起きねっどうしたの?」


うん、俺は早起きをしていた・・・まあ、待ちに待ったチャトラお姉さんの最強の防具が出来上がったと昨日の夜に連絡があり明日の朝から来てねと招待を受けていた。


「えーと」


「ふふっ、アルちゃんはね・・・とっても待ち遠しかった自分の防具が出来上がったって連絡があって。朝早くから起きちゃったのよねっ」


「アル君ずるい・・・私もオーダーメイドの一点物の防具がほしい・・・いいなあいいなあ」


「ははは・・・その、これはお祝いで贈ってもらったものですし」


「あっいいなあー贈り物ならもっと嬉しいわねっ」


カトラお姉さまの良いな攻撃を受けつつ、俺は顔を洗いお母さまの美味しい朝食頂く。


「わっライラさんっこの白いの何ですか?すごいっ野菜に付けて食べるととっても美味しいっ!!!パクパク食べれちゃうっ止まらないっ!!!!」


あっさっそくカトラお姉さんがマヨネーズにハマってしまっていた・・・。


「あのっ!!!これ作り方が知りたいですっ!!!孤児院の子供たちの野菜嫌いがこれさえあればっ!!!」


はは・・・カトラお姉さんの必死さからよほど野菜を食べさせるのに苦労しているのが伝わってきた。


「うんっ、良いわよっ♪ これはねアルちゃんが教えてくれた魔法のソースなのよっ」


うっうーん、すぐにお母さまは俺が教えたものだとバラしてしまい、カトラお姉さんにはウソって驚愕の顔でマジマジと見られ俺は顔が赤くなってしまう・・・カトラお姉さま・・・可愛いからね。


あーそうだ、このマヨネーズも献上しておこうかな・・・まあ作り方は簡単でも真似はされにくいだろうけど勝手に商売にされてもね、いい気分はしないし出来たら孤児たちの仕事にして上げれたらいいじゃないかとカトラお姉さまを見ていたらね・・・。


オーチャコ神印のマヨネーズソースいいかもしんない・・・使いきりにして礼拝に来た人についでに買ってもらい食卓を豊かにしてもらう・・・うん。






「はあっ~美味しかった~」


俺はまずアスハブ陛下に献上するので少しだけマヨネーズを教えるのは待ってと、オーチャコ神印のマヨネーズソース計画と一緒に食卓で話すと「アルちゃんそれはとっても素敵だわっ」「アル君っうんっすごいっ!!!是非アスハブ陛下に献上しましょうっ!!!」大絶賛の嵐だった。


さて、朝食を終えた俺たちは冒険者ギルドへと向かう、もちろんカルマータさんと合流するためだ・・・ちょっと勘違いしていたんだけど教師であるカルマータさんも俺たちのパーティーの仮の一員であるという事だった。

冒険者にもよるけど、カルマータさんはとっても俺たちを気に入ってくれていてこうして冒険が休みの時でも一緒に行動をしようと提案してくれていた。

できたら・・・カルマータさんを正式にパーティーに入ってくれないかなと贅沢な事を話しながら歩いてゆく。


「うんっ、私もカルマータさんと一緒にこれからずっと冒険がしたいっ!!!」


カトラお姉さまも大賛成でした。






冒険者ギルドの近くになると・・・ん?、大柄なカルマータさんが入り口付近で立って待っていた・・・。


「カルマータさーん、おはようございます!!!」


俺は大声で手を振り上げながら挨拶をすると、カルマータさんもすぐに気が付いて・・・誰かと一緒にこちらに向かってきていた・・・。


「アルっおはよう、7日間ご苦労だったね無事終息できたみたいだし安心したよ」


「はい、地面に吸収されると分解無毒化するそうなので終息したとみていいそうですよ」


そんな、言葉を交わした後・・・カルマータさんの後ろに隠れてこちらを覗いている子が・・・。


「あのっ、その後ろの方は?」


「あっそうだね、ほらっ隠れてないでっ!!この子はルーチェっていうんだけど・・・ほら、カトラが細剣を貰ってきただろ?その持ち主で元は私と2人でパーティーを組んでいたんだよ・・・それで、まあ分かるだろう?この子の場合は激しい咳が止まらなくてね・・・もう冒険者はダメだとあきらめていたんだがアルの魔法薬を飲んで一瞬で治ったもんだから、会いたいって駄々をこねてね~はあっ、でっ連れて来たんだけど・・・ほらっ!!!いつまで私の後ろに隠れているんだいっ!!!出ておいでっ!!!」


カルマータさんに怒られながらやっと後ろから出てくると・・・。


「んっ・・・」


「うわっ!かわいいっ~」


カトラお姉さま一瞬でちっこいルーチェさんの愛らしい姿にやられてしまったようだ・・・。うんだけど・・・ただモノじゃない・・・雰囲気があり、カルマータさんの元パーティーメンバーだったし見た目には騙されちゃダメな人なんだと心を引き締める・・・。


「あーもうっ、「んっ」じゃ分からないだろっまったくもうっ!!この子は、まあこんな感じの子なんだが・・・とても人見知りする子でね、「んっ」だけでもまだいい方なんだよ・・・はあっ」


「ありがと・・・」


カルマータさんの声にかぶさるように「ありがと」と声を出すとすぐに、ぴゅっとカルマータさんの後ろに隠れてちょろっと顔を出して覗く最初の位置に戻ってしまう・・・。


「あっ、もしかして細剣っ!?返した方がいいですよね?ルーチェさんの病は治ったし、冒険者に復帰しますよね?」


そんなカトラお姉さまの言葉にちろっと顔を向けると「いい・・・」と一言。


「えっでも、この子とってもいい剣ですし・・・本当にいいんでしょうか?」


「うん・・・」


どうやら、カトラお姉さまを見て細剣を持つにふさわしいと感じたらしい?


「んっっ」「んっ」


えっなんだい?カルマータさんがしゃがみ込んでルーチェさんの小さな声を聴く・・・。


「えっ?それはほんとなのかい?・・・・・・」


えっ俺を見てる・・・いや・・・腰?


「アル・・・ちょっと信じられないんだけど・・・その腰につけている折れた剣なんだけど・・・」


「えっこれですか?」俺は剣を腰から抜いて掲げると・・・。


「んっ!!!」


「えっえええっ?」ルーチェさんに剣を奪い取られていた・・・。






えっ、瞬きをした一瞬で俺はルーチェさんに折れた剣を奪い取られて・・・その剣は・・・別の剣に変化していた・・・。何言ってるか分からないけど・・・姿が折れた剣から変わっていたんだ・・・。


「んっ!!!」


ルーチェさんは俺から奪った折れた剣を頭の上に掲げると、透明な青い刃が伸びていた。そして・・・。


「んっ!!!」


俺の横にあった馬を繋ぐ鉄の棒の先端付近が数ミリ輪切りにされ地面へとぽふっと落ちていた・・・。


「あっ!!!ルーチェっ!!!何やってるんだいっ!!!えっ?先端の数ミリを切っただけ?ばかっ!!こんなのが職員にでも見つかってみろっ!!ただじゃすまないぞっ」


「んんっ」


カルマータさんに怒られ・・・ぷくれてしまうルーチェさん・・・いえ、そんな事よりも俺の折れた剣は何なんでしょうか???






俺たちは逃げるように冒険者ギルドの前から、チャトラさんのお店へと移動をしていた・・・。で、俺の剣は折れてるのは本当の姿じゃなくて、ルーチェさんが言うには持ち主を選ぶ行方不明になっていた魔人族の宝剣?なんだそうだ・・・。


ちなみに、魔人族は魔族では無くて古の時代に人間に味方した魔族から別れた今ではほとんど見た目は人族な種族なんだそうだ・・・えっと人族に敵対する種族に魔族がいるんですね・・・別の方が気になったけどこの場では深く聞くのをやめた。


で、折れた見た目の魔人族の宝剣は俺の腰に収まっている・・・あの後にルーチェさんはすぐに俺に宝剣を返してくれていたが。んっんん・・・なんかルーチェさんは特に俺が持っていることに何も言ってこないから少し居心地が悪い・・・魔人族の宝剣なんて普通・・・返すもんだよね・・・ちらっとルーチェさんを見ると・・・。


「んっ」と良く分からない表情の変わらない顔をしていた。







「おっ来たねっアルちゃん~ん~プニプニほっぺね~うんうん」


俺は抱き着かれながらも・・・チャトラお姉さんに、カルマータさんとルーチェさんを紹介する。


「わあっ早速にアルちゃんの仲間が出来たのねっ、みんなっアルちゃんをお願いねっいい子なのよっ」と俺の頭をなでなで・・・。


「昨日、防具が完成したと聞いて今日は朝からお伺いしたんですが・・・」


「うん、出来たわよ~アルちゃんが考えた最強の防具がっもう凄すぎて・・・やばいかもっ!!」


ははっ、チャトラお姉さんはもう、一気にハイテンションになって俺たちを店の奥の部屋へと案内してゆく。





「ちょっとまってね~いま布を外すから」


鎧用のマネキンに装備させているのか白い布をかぶされたシーツお化けの恰好の者が俺たちの前に鎮座していた。

そして、布を外された俺たちの前に出てきたのは・・・真っ黒なスリムな鎧だった。


「ほう、見た目は・・・皮鎧のような感じの外見ですね・・・色は真っ黒だ光が一切反射していない・・・変な感じだね・・・」


「んっ」


「うわ~、なんか凄みが・・・伝わってきます・・・」


姿を現した俺に合わせて作られた鎧は黒よりも黒く光は全て吸収してしまい一切反射していなかった・・・そして、外見は体の筋肉を彷彿させる繊維が折り重なった模様が一層と異質感を醸し出していた。


「これが・・・」


「ええっ!!これがアルちゃんが考えた多層型魔法アーマー・・・んー、マジックレイヤーアーマーのがいいかしらね?」


「マジックレイヤーアーマーですか?」


「うん、これはね最初はただ単に多層にしてその分強度が上がるんだと思っていたんだけど・・・そこは作っていく段階の形なだけであって、このアーマーがマジックと付くのは魔力を流すと・・・とんでもない防具に様変わりするのよ・・・とても言葉に表せないぐらい凄いのよ・・・アルちゃんの考え出したアーマーよ・・・さっ着てみて」


うわっすごい・・・可動部分はケーブルスパイダーの唾液で固めてないから自由に動く糸の繊維が体の動きに合わせて追従する・・・、俺は着ただけでこのマジックレイヤーアーマーの凄さの一つが分かってしまった・・・。


「うんっいいわねっサイズはピッタリねっ!!!ちょっとそのままゆっくりと体を左右にねじって?うんっ次は腕を両方ばんざーいっ!はいっ次は腕を曲げ伸ばし~わあっいいわっ思った通り100点満点っ!!!」


ニコニコとするチャトラお姉さんは、「さっアルちゃん~魔力を流してみて~びっくりするわよ~」と俺に魔力を流すのを促してくる・・・。


よしっ・・・俺は心を静かにして魔力をマジックレイヤーアーマーに流すと・・・繊維一本一本が青く輝きだし少し動くと青い粒子の光が俺の残像を作り出し分身をしているようなそんな不思議な現象が起きる・・・そして。


チャトラお姉さんは、俺を剣で攻撃してきたが・・・チンッと青色に輝く防具に触れると甲高い音をさせて折れ飛んでしまった・・・。


「すごい・・・」「ああっ・・・なんてことだ・・・」「んっっ!!!」


「ふふふふっ~~すごいでしょ?ねっねっどうアルちゃんっ!!!ねっすごいでしょ???」


はははっあまりの最強ぶりに俺は、俺最強ですか?ぐらいしか言葉が浮かんでこなくて・・・無言を通すしかなかったよ・・・。








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