第十九話 成長
「きゃっ!!!気持ち悪いっ!!!いやっ嫌っいやあああああっ」
<ピアッシング>っx3
カトラお姉さんは草むらに潜んでいたケーブルスパイダーを見ると細剣を抜き、ピアッシングと言う刺突技を連続で繰り出し、ケーブルスパイダーを見事に串刺しにしていった・・・。
「すごいっカトラお姉さんはスキル技を使うことが出来たんですねっ」
「えっええと、この剣を出したらスキル技が・・・ぱっと浮かんできたの・・・すごい全部命中しちゃってる・・・」
すごい、スキル技ってこんなに簡単に出来るんだ?俺もと続いてお父さまから贈ってもらったミスリルショートソードを敵に向かって切り付けるが・・・。
「やっ、うわっとと・・・」
「アルっ!!!危ないっ!!!」
後ろから風圧が来たと思ったら飛びかかってきたケーブルスパイダーがカルマータさんのバスタードソードに叩き落されていた。
「うーん、アルは隙だらけだね・・・剣を振った後によろけたら今みたいに飛びかかれて食いつかれるぞ?」
「あうっ・・・上手く剣を振れなかったです・・・」
「いいかい?アルっもっと力を抜くんだ力をガチガチに入れて振り切ったらよろけて今のように大きな隙を敵に見せることになるからな、もっと小さくコンパクトに腰から下を崩さないように敵にまずは当てるんだ」
なっなるほど・・・、どうやら俺は一撃で倒そうとガチガチに力を入れて空振りをした挙句、下半身から体勢を崩して大きな隙を敵に見せてしまったようだ。
「やっ、はっ、っい」
ははっ、うんいいよその調子体勢を崩さず敵をしっかりと視界に入れるんだ決して外しちゃだめだよ・・・。
カルマータさんに言われた通り、俺はコンパクトに腰から下を大きく崩さないようにまずは、剣を当てるっと言う感じで切り付けていった。
そして、俺の横ではさらにカトラお姉さんの覚醒が続いていたよ・・・。
<ピアッシングレイン>っはああああああああああああっ!!!!!!!
横目で見たカトラお姉さんの細剣は青白い粒子をまき散らしピアッシングの雨をケーブルスパイダーの群れに降り注いでいた。
「ふうっふうっふっう・・・今ので最後かしらっ?!」
「はひっ、カトラお姉さんが倒したのが最後みたいです・・・」
ワシャワシャと大量にいたケーブルスパイダーはカトラお姉さんのスキル技の錆になり全滅していた。
「わっ、ドロップがいっぱいっ!!!アル君も早く拾ってっ!!!レアドロップもあるかもしれないわっ」
「カトラっ拾う時は無防備になるから警戒をしながら慎重にな・・・そうだなこういう時は強い者が警戒して他の物がドロップを回収するのが良いだろうな・・・アルっ、ドロップ回収係をしなさい」
「はいっ」まあ、仕方がないよね・・・どうみてもカトラお姉さんは強い・・・俺は、うん今のところは初心者まるだしかな・・・。
ケーブルスパイダーのドロップを回収すると、魔石が16個、魔糸が8束、唾液袋は4袋だった・・・。んー正直これがどのぐらいのギルダになるのか・・・少額なんだろうけど初めての冒険で手に入れたドロップは特別な物に見えた。
「さっ、ドロップの回収は終わったね?次を探そうか・・・アルはさっきみたいにモンスターを見つけることが出来るかい?」
うん、さっきのニュースサイトの効果が効いてて目を動かして視界を変えるとすぐに縁取りをされたモンスターが表示されていた。
「はい、あちらに・・・なんだろ丸っこい石みたいなのがいますね・・・」
「おっそれはたぶん石頭ウサギだなっこいつは魔石と肉をドロップして、たま~にだが毛皮をドロップするぞ」
「毛皮っ?もしかしてモフモフしたウサギの毛皮はこの石頭ウサギの?」
カトラお姉さんは目をクワっと開き、俺が指し示した方角に剣を向ける。
「モフモフっ、アル君っモフモフを狩るわよっ!!!」
カトラお姉さんはモフモフっと言いながら・・・あっ!!!
「カトラお姉さん・・・いま四方に散って逃げられました・・・」
「えーーーーっ!!!」
「カトラ・・・殺気を出しすぎだ・・・中には今のように逃げる奴もいるから・・・」
カルマータさんが呆れた声で落ち着く様にとカトラお姉さんを指導する。
うーん、だめだ完全に補足外に逃げられた・・・。
「もうこのあたりにはモンスターはいませんね、今ので完全に逃げられました」
「うー、モフモフの毛皮ほしかった・・・」カトラお姉さんは余ほどほしかったのかしょんぼりしてしまっていた。
「さっ、次のモンスターを狩りに行くよっ。色々な食料となる肉を手に入れるのが目標だからね」
ああ、そうだった食料狩りが目的だったな・・・これは高額のギルダが稼げない初心者から駆け出しには必須のクエストだ・・・効率よく狩れなければ冒険者家業は引退するしかない。
この後はカルマータさんが先頭に立ち狩場を隅から回ってゆく・・・。
「あっモンスターです、今度の奴は・・・でかいです・・・ブタ?」
ぷぎゅううっとなんともうるさい鳴き声を上げながら、牙が突き出た巨大なブタが突進してきた。
「おっ、ついてるねこいつは。オークが飼ってる牙ブタだよっオークが捕まえて独占しているから、なかなかいなくて肉が高めに売れるんだっ仕留めるよっ!!!」
「カトラっ□魔法でアイツの突進を止めろっ、アルはカトラの護衛だっ!私がこいつを仕留めるっいいなっ」
「□っ」
カトラお姉さんの□魔法が牙ブタが突進してくる先に構築され視認するのが難しい魔法の壁が行く手をさえぎると。
ドンっと牙ブタが頭から魔法の壁に激突し勢いでその場で直立したあと地面にズルズルと倒れこむ。走り寄ったカルマータさんのバスタードソードが牙ブタの首を切断していた。
「アルっ、肉の回収頼むよっ!」
俺は、牙ブタに走り寄って砂のように崩れ落ちた砂の中から、魔石、肉、牙を手に入れていた。
「あっ、牙があるねそいつは工芸品になるから高く売れるよ。たぶん買取されてるはずだ」
「やったっ!!アル君っ私たち付いてるねっ!!」
「さっどんどん狩るよっ、今の牙ブタは私が倒したが次はさっきの様にアルが止めを刺しなさい」
「はいっ、カトラお姉さん突撃系のモンスターの足止めお願いします」
「うんっ任せてっ」
と、次のモンスターを探したけど牙ブタはやはりレアであの後狩ることはできなかった。
「アル君っ右っ!!!△っ」
「うわっ!!!止まってる・・・」
「アル君っ早くっこの魔法はすぐに解けちゃうのっ!!!」
「はっはいっ、やっ」
今はウニョウニョというヘビ型のモンスターを先頭に出て倒している・・・カトラお姉さんは後方で支援なんだけど・・・さっきから小さな声で嫌ッもう何でっとか聞こえるから苦手みたいです・・・。
俺もカトラお姉さんの支援のおかげと、ニュースサイトのモンスターを表示する能力で安全に狩りを進めることが出来ていた。
ふう・・・魔石が34個にニョロ皮3枚・・・カトラお姉さんは回収場所に見にも来なかった。カトラお姉さんの一番苦手な物はウニョウニョと・・・次にケーブルスパイダー。
「アル君っ拾った?もう次に行こうっ!ねっはやくしてっ!!」
はは、ほんとに苦手みたいだ・・・。
「まあ、分からんでもないがカトラしっかりと警戒だけはしてやるんだぞ・・・」
カルマータさん・・・ありがとうございます・・・。
コケッコココっコケッーコっ
「おっ、アルが好きなコケッコ鶏だよっこいつの肉は美味しよっ。動きが早いからカトラは魔法で足を止めてアルがとどめをさすんだ」
「「はいっ!!!」」
「アル君っ一番近いのから足を止めるわっ△っ」
俺はカトラお姉さんに足止めをされ身動きが出来ないコケッコ鶏を簡単に切り伏せて倒してゆく・・・、おおなんか体が最初と比べて軽快に動くようになってきた。
赤ん坊の時に、つつかれて餌にされて終わりと言われてしまった俺じゃないぞっとサクサクとカトラお姉さんの支援魔法のおかげで・・・。
コケーーーーーッ。
バッサバッサと飛び上がって飛びついてきたコケッコ鶏にカトラお姉さんも俺も反応が完全に遅れる。
「あっ、あだだだだっ!!」
ガツガツガツと飛びつかれたコケッコ鶏につつかれて俺はこの狩り初のケガをしてしまった・・・。
「ひい~イタタタ・・・」軽く突かれる程度だと思ったけど・・・俺の腕が穴だらけ・・・血もだくだくと溢れかなりズキズキと痛んだ・・・。
「うわっ、アル君っごめん間に合わなかったっ!!!大丈夫?」
「アルっ下がって、残りは私が仕留めるよ。カトラの横で待機しなさい」
俺は、ゆっくりと下がりながら痛みで動かない腕を軽く抑えながらカトラお姉さんの所まで戻る。
「うわー、コケッコ鶏の突っつきはすごいのね・・・カルマータさんが倒し終わったら回復するから少し我慢してね」
その後も動きの速いコケッコ鶏を△魔法で止めて、カルマータさんが瞬時に刈り取っていく一方的な狩りはすぐに終わった。
「はい〇っ」
俺の腕を囲うように濃密な魔力のリングが俺の穴の開いた腕を瞬時に直していく・・・。
「これはすごいね・・・カトラの魔法は一流だ」
カルマータさんの絶賛のカトラお姉さんの魔法はほんとにすごかった。
「さっ今日はこのぐらいで戻るか、アルも怪我を経験したことだしね。さっアルもう動けるだろドロップの回収だよ」
ははっ、一瞬で怪我が直ってしまった俺は二人が倒しまくったコケッコ鶏のドロップを拾って今日の狩りを終えた。




