第十八話 パーティー
「アル君っ起きてっ!」「ふふっアルちゃんはまだ赤ん坊だから、少し手加減してあげてねっ」
「あっそうでした・・・アル君っ朝ですよ~一緒に冒険に出る時間ですよ~」
お母さまが窓を開けて空気を入れ替え、カトラお姉さんの声?と気が付くとすぐに起きることが出来た。
「ふあっ、おはようございます・・・。あえっカトラお姉さんがもういる・・・今は」
何時だ?<ニュースサイト>
「648 朝の6時48分だ」
おうっ、俺はあれから直ぐに清浄で体をきれいにしてもらい布団に寝転ぶと今までぐっすりと寝ていたようだ。
「アルちゃん、顔を洗って目を覚ましてきて。もう朝ご飯は出来てるからっ」
「あーい」俺は井戸に出て水をポンプでくみあげ顔を洗うと台所の席へと付く。
「アル君っ昨日はあれから武器を買ってもらったんだって?後で見せてねっ」
「うんっ、お父さまにとってもいい剣を贈ってもらったんだっ。それに自分で選んだ剣もあるんだよっ」
「えっ、2本も?いいなあ~私はショートソードを1本しか持ってないのよ」
「あらっ、予備の武器は持たないとダメよっ」
「あっそれなら冒険者ギルドに行く前に武器屋に寄って行こうよっ」
「えっでも、私はお金がまだないの・・・」
「大丈夫だよっ、俺の1本は無料でいただいた物なんだっ」
「えっそうなの?私のショートソードは寄付された物からいただいた物だけど・・・無料で剣がもらえるの?」
「うん、ほらっ見て見て」俺はカトラお姉さんに昨日の折れた剣を見せる・・・。
「折れてる・・・けど、刃はまだ付いてる。あっこの折れた物を無料でもらえるのね?」
「うんっそうだよ、先輩の冒険者が折れた剣を初心者の為に寄付してくれるんだ。初心者冒険者なら武器屋で1本だけ無料でもらえるよ」
カトラお姉さんは俺の折れた剣を見て・・・へ~たしかにこれならナイフで十分使えるわっと嬉しそうに見ていた。
「あっその剣は上げないよっ俺の愛剣だからねっ」
「ふふっ、喧嘩しちゃだめよっ。さっアルちゃんも早く朝ご飯を食べちゃいなさいっ」
「おはようございます~ガイルグさん~昨日剣を買いに来たアルですっ」
「んっおお、おはようっ。こんな朝早くからどうしたんだい?」
「昨日頂いた折れた剣をナイフ代わりに欲しいとこれからパーティーを組む初心者冒険者がいるので連れてきました」
「おはようございますっ、カトラと言います。アル君と同じく初心者冒険者ですっナイフに使える剣を頂けるという事で朝からお邪魔しました」
「ああ、なるほど。もちろんですよお嬢さん、あそこに山になって積まれている物から1本だけ差し上げましょう。折れてはいるけどナイフ用途なら十分果たせる物だから大事な相棒にしてやってくださいね」
「はいっ」
「あっそうだ昨日入った新しい剣が・・・これは持ち主の意向が・・・お嬢さんに合いそうだ修理もすぐ終わったしちょうどいいな・・・ちょっとまっててくれるかな」
おっ、もしかして掘り出し物が?横を見るとカトラお姉さんも顔をほころばせどんな剣が出てくるのかドキドキしていた。
ガイルグさんが奥から持ってきた剣は華美ではないが所々に装飾が施されておりとても美しい剣だった・・・それを一目見たカトラお姉さんは目が輝いて・・・「すごいっすごいっ!!!」と興奮して叫んでいた。
「さっどうぞ、これは細剣というもので冒険者家業を引退する小柄な女性冒険者が昨日置いていったものだが、先端が少し刃こぼれしてただけですぐに修理をしておいたんだ・・・どうだろうかお嬢さんが持ってるのはショートソードだしこいつをメインの武器にしてみないかい?
置いていった冒険者が私のような初心者冒険者が来たら上げてくれと言われてたんだが・・・丁度良かったよ」
「はいっ、是非この剣を使いたいですっ」
カトラお姉さんはすぐに細剣を受け取ると冒険者カードに武器登録をしてニコニコ顔で武器屋を出ていった。
武器屋を出たカトラお姉さんは俺に見せびらかすように細剣を掲げて日の光に当てていた。
「あっダメよっアル君っこれは私の愛剣よっ!!!ふふっ」
うぐぐっ、朝の俺をそのままお返しと言わんばかりに自慢してきたけど・・・日の光が反射して輝くカトラお姉さんの細剣は目が奪われるほど奇麗だった・・・。
「まずは、パーティー登録をしましょうっ!」
すぐに俺とカトラお姉さんは受付の列に並ぶと。
「やっ、カトラ元気そうだね安心したよ」
「あっカルマータさんっ、昨日は大変心配を掛けましたっ。私は大丈夫ですっ」
「うんっ、よかった・・・」
大柄なカルマータさんは、声を押し殺しながらカトラお姉さんの元気な姿を見て安心していた・・・そりゃ、目の前で突然消えたんだし心配するよね。
「そうだ、私とパーティーをアル君が組んでくれることになったんですっ!!!」
「そうか、アルを見ていたが昨日はすごかったな~躊躇なく落とし穴に飛び込んでねっ」
「ははっ、あれはもうあのタイミングを逃すわけにはいかなかったんですよ。おかげでカトラお姉さんには受け止めてもらえました」
「へえっ、なるほど・・・あれは必然だったんだね?どうやってそれを知ったか分からないけど、大したものだ・・・」
少し雰囲気が変わったカルマータさんはさすが、Cランクの風格を漂わせ俺たちは圧倒されていた。
「さっ順番だよ、私は後ろで待ってるからパーティー申請しておいで」
カルマータさんは、カトラお姉さんに続き俺の初心者講習とFランクまでの正式冒険者になるまでの教師となってくれるそうだ。パーティーを組むカトラお姉さんの教師だったから自動的に俺も・・・ってなるんだけど、昨日のカルマータさんの冒険者としての行動を見ていた俺はとてもうれしいパーティー特典だった。
「それでは、カトラとアルスロット・カイラスのパーティー登録をいたします。冒険者カードに登録作業をしますのでカードを・・・はい、ありがとうございます」
受付のお姉さんは俺たちの冒険者カードを受け取り魔道具に差し込むと、あっという間に操作を終え返却してくれた。
「はい、終わりましたよ。今日からあなたたちはパーティーとなりました」
俺たちはお礼を言うとすぐに後ろで待ってくれていたカルマータさんの元へと戻っていった。
「おかえり、じゃ今日はGランクの食料狩りに行こうかね」
「あっ、もしかしてコケッコ鶏ですか?」
「うんっ?コケッコ鶏もだけどそれだけじゃないよ。石頭ウサギに、ウニョウニョ(ヘビみたいなの毒は無い)にケーブルスパイダーや突撃コウモリなんかもいるからね。この2匹はダンジョンに多くいるんだが外に出たやつもいて数が多いと倒すのが大変だから。あっとそうだ、この前からケーブルスパイダーは魔石、魔糸、唾液袋と低ランクの中ではお金に変わる部分が多くて今大人気なんだよ」
あっ、ケーブルスパイダーはチャトラさんが買取をしだしたんだな・・・。俺はチャトラさんが作ってくれている防具がとっても待ち遠しくなってしまった。
「武器は二人とも、んっカトラその細剣・・・」
「あっこれは先ほどガイルグ武器屋でもらったものなんです。なんでも調子を崩されて引退した方の物だそうです」
「うん、ちょっとその子は知っている子なんだ・・・そうか、カトラがその細剣を継いでくれたんだね、あの子も喜ぶよ」
「あっお知り合いの・・・この細剣は特徴がありますもんね・・・とっても奇麗で一目で目を奪われましたっ!!」
「アルは~、わっそのショートソードはミスリルかい?ガイルグの所の最高級品じゃないか・・・あとは折れた剣か、防具は買ってもらわなかったのかい?」
「いえ、防具の方はまだ出来ていないんです。チャトラお姉さんが今作ってくれています」
「チャトラ?んっ?王都一の服飾店の?」
「はい、そこです。お父さまとお母さまの親友で特別に防具を贈ってもらったんですよ。さすがにまだできて無いので」
「まあ、今から行くところは武器があれば大丈夫だ。ただし、嚙まれたり引っかかれると痛いからねそれだけは覚悟しておくんだ」
「はい、よろしくお願いします」
簡単に、装備をチェックされた後に西城門からでてすぐの下草がまばらに生える草原へと初めての冒険へと繰り出していった。
「まず、注意点だ。私の指示に従うこと、何かしらピンチになっても城門に逃げ込まないこと。夜などは別だが今の時間は商人や一般人も出入りをしている、そんな所にモンスターを絶対に連れて来てはいけない」
「あの、質問をいいでしょうか?」
「うん、アルなにかな?」
「その、城門に連れて来ては行けないと言うのは分かるんですが・・・。どうしようもなくなったときは?ピンチになったらその場で死ぬしかないんでしょうか?」
「いや、この平原は城壁より監視がされている城門までは連れて来ては行けないというだけだ。Cランク以上の冒険者が管理クエストで必ずこの城壁周辺は周回しているし、ピンチの時には必ず助けが入るようになっている」
「なるほど、城壁とCランク冒険者による管理クエストの巡回でこのフィールドは初心者から低ランクでも安全に狩りが出来るようになっているんですね」
「そうだ、だが監視は朝の6時から夕方の18時までの12時間だ。もちろんCランクの管理クエスト巡回は万能ではないのを肝に銘じておくように」
ふむ、穴もあるけど正直いってかなり安全だ・・・モンスターに襲われて自分の実力が無ければ死ぬのは当たり前と思っていた俺には少し安堵していた。
それに、安全マージンは自分で築くものだしね。
このフィールドのモンスターは何処にいる?<ニュースサイト>
「836 西城門初心者フィールドのモンスター∞」
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836 西城門初心者フィールドのモンスター∞
一定時間このフィールドのモンスターを視界強調表示します。
範囲は20m
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なんか、ニュースサイトもなんでも出来ちゃうユニークスキルになってきたな・・・後で自分のステータスチェックしなきゃな・・・。
フィールド見渡すと20m以内にモンスターがいるところはその形に縁取りがされて形からモンスターが推察できるようだ・・・。見渡す限り10~20cmのケーブルスパイダーがワシャワシャとうごめいているのが分かった。
「うっぐっ・・・カルマータさんものすごい数のケーブルスパイダーらしきモンスターがいるのが分かるんですが・・・」
「んっ、ああっあのあたりの少し高めの草むらはいっぱいいそうだな・・・ケーブルスパイダーの糸は切ることはまず無理だからな吐き出して来たら出来るだけよけること、それと噛まれないようにな・・・かなり痛いからな、魔石と魔糸に唾液袋は倒した後にドロップするはずだから忘れずに拾うように。後はどのモンスターに言えるんだが超低確率だがレアドロップも存在するもし出たら一財産になるからなっ」
へえ、レアドロップってどんなものなんだろう・・・カトラお姉さんは目をキラキラと輝かせてレアドロップ出ろとブツブツ言っていた・・・。
「私は基本的に君たちの後ろから監視しているから、まずはアルが見つけたケーブルスパイダーの群れを倒してみなさい」
色々・・・ごちゃごちゃしだしてきました。数字や設定なんかが色々と間違いだらけでやばそうです。




