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第百七話 神の都市

なんだか見たことのあるような、そんな移動先に。

「うおおおおっ!! ここが虚栄の都市か?なんだかグリナダスの冒険者ギルド総本部と変わらねえな」


「話にあっただろう冒険者専用虚栄の門だったか?ここはたぶん虚栄の都市の冒険者ギルドなんだろう」


「おいっ周りの壁を見てみろっ!!各都市の名前が入った門があるぜ……本当なのかよ」


その言葉に、中には気が付いてい居る者たちもいたがピタッとざわめきは収まり、また次々と各々の心の感想が漏れだすのだった。



「チッタすごいよっ、あのエルランダ教国って書いてある門をくぐったら……エルランダなんだよねっちょっと覗いてみようよっ!」


「あっティタお姉ちゃんっダメだよっイオスギルドマスターの話がまだだよっ!!ガイルさんティタお姉ちゃんを止めてっ!」


「あっああ、おっおいテッタいくら何でも説明をちゃんと受け終わってからじゃねえと。何が起こるかわからないんだぞ?」


「え~ガイル大丈夫だよ~ほら~ほらほら~」


体を半分づつ虚栄の都市冒険者ギルドとエルランダ教国冒険者ギルドと入って遊んでいると……。



「きゃあああっひっ人がっ半分だけ人がっ!!壁にうまってますううううっ!!!」あっち側、エルランダ教国の冒険者ギルドではまだ本登録の済んでいない冒険者の卵たちが混乱の声を上げ、中には腰を抜かし逃げ出す者たちも見ることが出来た。






「もうっ!!テッタさんダメですよっ!!!まだエルランダ教国の冒険者ギルドは昨日立ち上がったばかりですっ!!そんなことをしたらあちらの人たちが驚いちゃうでしょうっ!!!」


「あっごめんね……アシェル、いや~私もそんな驚かそうなんて気持ちはこれっぽちもなかったんだ。ごめんっ」


「あははははっテッタ君、君は面白いね~いや~いいよいいよ~今ので逃げ出すような冒険者ならこの先、モンスターを見ただけで逃げ出すだろうからね。さてっこの虚栄の都市を利用するにあたって色々と知らないければいけないことがある」


ティタのちょっとした失敗で緊張が走った冒険者たち108人はイオスギルドマスターの声に耳を傾ける為前を向く。


「まずは、今ティタ君がエルランダ教国に半分だけ体を移動させたんだが今後はそのように遊んだりはしないでほしい。間違ってもこの冒険者ギルドに設置された虚栄の門は遊ぶためのものではないし……自身の事だけを考える輩にはこの門は開かれることはないだろう」


その言葉に、ティタはしゅ~んと首を落としチッタはそんな姉を小さな声で慰めに入る。


「で、この虚栄の都市のことだが外に出るとすぐにわかってしまうことだが、農業都市エルへイブを映しとった都市だ。そしてこの都市には先日、エルフィン王国を襲ったモンスターパレードから逃げ延びたエルフィン族の人々が第二の故郷としてそれぞれ住み始めている、よってこの虚栄の都市冒険者ギルドを出て農業都市エルへイブと全く同じ街並みが広がっているがそこにはすでに住人がいる。バカはいないと思うが空き家だと思って勝手に侵入すれば虚栄の門の使用許可をはく奪することになるのを頭に入れておいてくれ」


「イオスっ!ではこの都市はエルフィン族の物なのか?」


「それは、違うし……この都市のルール以外のことを詮索したり、または他の国へと情報を流すことは許されないということだ。これは、冒険者ギルドからも除名される行為だと思ってくれ」


その冒険者ギルドからの除名という言葉にまたもその場が騒然とするが、そんな中へこたれないバルキリエのリーダー姉妹が声を上げる。


「は~い、しつもんしつも~~~~ん。ほかの国ってどこのことですか?私が知っているのはアルタナシア魔国と小さな国が乱立する小国群国家と、トヴァリス帝国に~あ~とは……。」


「チッタお姉ちゃん、・・・・・・・(氷の国アイトス)だよ」


「あっそうそう、氷の国アイトスだっ!とっても寒いらしいね~」


「ティタ君は意外と知っているんだね~いや~関心しちゃった。けどねそんな近くの(・・・)ことを言っているんじゃないんだよ。君たちはカラリ砂漠を知っているかな?トヴァリス帝国のさらに南東に下っていくと見えてくる砂だけの不毛の土地なんだけどね」


「ちっ、あそこは知ってるよ……入ったら砂の足場に足を取られ朝から夕方まで灼熱の日の光が肌を焼き目を焼く、そして夜になれば凍え死ぬほどの寒さが襲ってくる地獄の土地だね」


「あ~Sランクの上位者にはカラリ砂漠の特別調査を依頼して知っているものもいるからね~ウルカとゼルトは調査を受けてもらっていたね。まっあの砂漠は今聞いたように地獄だが……いつかは開かれるしまたその先には知らない国があると思われる」


「あの、イオスギルドマスター。今言った国でこの虚栄の都市のことは話しても構わないということなんですか?」


「チッタ君はいい質問するね~それはねしゃべることは一切許さないと回答をしておこう」


「てっことは、この後グリナダスに戻って冒険者ギルドや酒場でこの話をしたら……」


「ゼルト、もちろんだめだ。あらゆる場面で虚栄の都市の話は禁ずるものとする、また質問やルールの詳細を聞きたいときは受付嬢に談話室を借りそこで質問ルール説明を受けるようにしてくれ」


「なんで、そこまで……」


一人の、名も知らぬ冒険者が口を開くが。


「うん、もちろん皆そう思うだろうが……。そもそもこの虚栄の都市はたまたま冒険者システムに組み込まれたに過ぎない。そして、一瞬で移動することが出来るこの門は悪用や友好関係にない国へともれれば国家同士の戦争となる可能性もある。と、まあそんな可能性はカラリ砂漠がある限り無いのだが……ただ、小国群国家は今のところ注意するぐらいだろう。あそこは金にがめつい商人が国と言っている小さな町の集まりだこの門を知ったらちょっかいを出してくることになるだろうな」


「じゃあ、一切この虚栄の都市の話はしてはいけないと覚えればいいんですね?」


「チッタ君、一か所だけいつでも話してもかまわない場所がある……そこがどこだかわかるものは?」


イオスは集まる108人を一人一人見るように目を動かしてゆくが……。


「あっ!!!わかったっここっ!!!ここだよっ皆っ!!!虚栄の都市でなら虚栄の都市の話をしてもいいよね?」


最後はコテッと自信がないように首をかしげるように答えたのは意外にも……テッタだった。


「ティタ君その通りだ、この虚栄の都市内では虚栄の都市の話をいくらしてもらっても構わない、ということだ。さて、本当なら各都市への門の移動をのはずだったが……先ほどティタ君がやって見せたからもういいだろう、今から虚栄の都市の案内をする」






イオスギルドマスターとアルカ副ギルドマスターを先頭にぞろぞろと虚栄の都市冒険者ギルドの正面から出てくる。


「おいおいおい~、暗いじゃないかどうなってやがる」


「えっ?今って朝だよね、なんでこんなに外が暗いの?」


ガイルとティタが外に出た瞬間、冒険者ギルドの中は昼間以上に明るかったせいで真っ暗闇に感じるが……。


「あれっ?えええええっ明るいっなんで?気持ち悪っ、じわ~と見える景色が広がっていく……」


目の瞳孔が光を求め広がったためであるが、冒険者ギルドの中は均一の光で昼間のように明るかったために起こった現象であった。


「ティタお姉ちゃんっうえっ……すごいよ、チラチラとすごく光ってる……それに、何だろう?あの光ってる丸い球体……この虚栄の都市全体をふんわりとした光で包んでいるような不思議な光」


冒険者ギルドから出た冒険者たちは見たことも無い、不思議な光の中にたたずむ街並みを呆然と立ち尽くしながら眺める。


「お~~い、聞いてくれ。先ほどエルフィン族はこの虚栄の都市の住居に住んでいるといったが、その他にもヴァンプ族にエルランダ教国民も利用しているのを覚えておいてくれ」


「うわ~っすごいっエルフィン族さんたちがいるっすごいっ、あっあそこにもっ!!テッタお姉ちゃんほらっ!!!」


「うわ~チッタ凄いね~エルフィン族ってあんなに耳が長いんだ~あっ、私たちと同じで武器持ってる人たちもいるよっエルフィン族も冒険者がいるのかな?うわっこっちに来る……」


ティタの言葉通り、冒険者ギルドの前にたむろする108人の冒険者たちの前に一人のエルフィン族の男性が近づいてきたのであった。





「やあやあ~イルルカ君」


「イオスギルドマスター昨日の今日だ、まだ準備は出来ていないのだが」


「いや~、この虚栄の都市冒険者ギルドの中に誰もいないからね~それは分かっていたよ。それでテネシア様から許可は出たのだろうか?」


「ああ、先ほど謁見しご許可をいただいてきた。そして今日を正式にこの虚栄の都市を第二の故郷としたことも発表されたよ」


「ああ、そうかよかったよさっきすでにこの虚栄の都市をエルフィン族の第二の故郷と皆に紹介してしまっていたからね~それと、虚栄の都市冒険者ギルド長を引き受けてくれて助かるよ」


「私は、辺境都市オリアだが冒険者ギルドには世話になったし人族の冒険者たちにはエルフィン王国のダンジョンのモンスターの間引きを協力してもらっていたからな」


「それでじゃ、注目っ!!!今をもってエルフィン族のイルルカ君が虚栄の都市ギルドマスターに就任した。まだ準備が間に合わず少しの間、ここの冒険者ギルドは無人の予定だ」


「あのおっ、この虚栄の都市に冒険者ギルドって必要なんですか?そもそも、この都市の外ってモンスターがいっぱいいるとか?」


「チッタ君、今のところこの虚栄の都市には農業都市エルへイブを同じ広さの畑が広がっているだけでそれ以上は行きどまりとなっているそうだ。で、なんでモンスターもいないこの都市に冒険者ギルドの職員が必要かというとこの都市は繋がれた友好都市の避難都市になっているからと、その情報をいちはやく集約し各都市への迅速な冒険者の行動を促すためでもある、これはエルフィン王国と辺境都市オリアのモンスターパレードという記録上最大の進行が起こったことが今回の冒険者ギルドとしての行動だ」


ふうっとイオスギルドマスターは息を一息つくと、また口を開く。


「まあ、それは何度も起こってもらっては困るのだが……。そうだね、あとはこの都市特有のクエストが始まる予定だ。これは食と魔法薬に関係のあることだと言っておこう、クエストが始まるにはこの冒険者ギルドの準備が終わってからになる」


「イオスギルドマスター、先の事はあまり話されても……それよりも、虚栄の都市の見学をしないといけません」


「ふむイルルカ君、申し訳ないが少しだけこの虚栄の都市の案内をする間付き合ってくれないか?」


「それは構わない。エルフィン族も昨日、辺境都市オリアから移ったばかりだぞろぞろと冒険者たちだけで歩かれては中にはおびえる者もいるからな」


「ははっ、そうだねエルフィン王国には冒険者ギルドはなかったからねえ。イルルカ君みたいに辺境都市オリアまで冒険者登録に来る者たちぐらいしかエルフィン族を見る機会はなかったからね~」


私の後へとついてきてくれと、イオスギルドマスターが大通りを歩き始めると香辛料から天草に油草とそれぞれ大量に乗せられた荷馬車が行きかう様子が見て取れる。

そしてその荷馬車は虚栄の都市の外周にある畑から中心へと向かっているのだった。


「なんか、荷馬車が少なくないか?」


「それに、なんだか荷馬車の速度が速いような……」


それは、地面が石畳ではなく何処までも平たんなハニカム状のすべり止めと衝撃吸収をする模様が彫られていたためなのだが、その違いにはもう少し歩き始めるまで気が付くものはいなかった。



「基本的に、虚栄の都心は他の都市と同じような日常を送れるようになっているが……ここには生活や使う上で少し違うところがあるんだが。わかるかな?」


とりあえず10分ほど歩きそんな質問をしてくると、そこには小さな公園があり小さな子供たちが駆け回っているのが見えたのだった。







「おい……なんだあれ、子供たちが変な柱から水を出して飲んでるぜ……いったいどうなってやがる」


公園内を見ると走り回った後の子供たちが柱に群がりその先端から噴き出す水を飲んでいる。


「うん、丁度良かったね。この都市ではこのように我々が住んでいる都市よりもはるかに便利だ。一日中外は明るく暑くもなく寒くもない、家の中にも貴族の邸宅と同じような魔力で光る明かりがありそして今見た柱のようにいつでも水が出る」


「確かに、虚栄の都市の冒険者ギルドはとてつもなく明るかった……グリナダスの冒険者ギルドも貴族邸と同じ種火魔法で光るシャンデリアをいれてたはず」


「う~ん、その辺は私もよくわからないのだが性能が違うそうだよ。あれだけ明るくても使う魔力は種火魔法と変わらない。そして諸君にこの都市の最大の違うところを説明しておかなければならない」


少し真剣な表情に自分たちの住んでいる都市とのあまりの違いように緊張が走り、中にはブルブルと震える者やしゃがみ込み今までと違うどこまでも平たんでハニカム構造のすべり止めと吸い付く様なクッション性にイオスギルドマスターよりもそちらに目が行くものもいた。


「この都市は利用する者たちから魔力を搾取している」


その言葉を受けた冒険者たちは、はあっ?とした顔を誰もがしイオスギルドマスターを見ながら思考停止してしまう。


「どうやら気が付いてなかったようだね、この便利な虚栄の都市を利用するのに無料というわけにはいかない」


「あの~イオスギルドマスターいいですか?」


「なんだい?ティタ君、ここでは何でも質問してもらっても構わないよ」


「えっと、私はあまり魔力炉が大きくなくてスキル技ぐらいしか使えないんですが……その、大丈夫でしょうか?魔力枯渇してしまったり~ちょっと嫌かも……」


「ふむ、それはもっともな意見だが心配はしないでほしい。この虚栄の都市が採取する魔力は魔力炉が拡大する程度の負荷、余剰魔力のみの採取だ。そしてこの公園の子供たちが飲んでいる水や照明などを使うときにはそれぞれ利用魔力が徴収されるようになっている」


「イオス……それじゃあこの虚栄の都市を利用すれば自動的に魔力炉が拡大する程度の魔力採取をして負荷をかけてくれるっていうことかい?」


「ああ、その通りだウルカ。魔力炉の拡大は意外と難しく気絶するまで魔力を使い切るぐらいしかやりようがなかったんだが、この虚栄の都市ならここにいるだけで常時余剰魔力を採取し魔力炉に負荷をかけ安全に拡大することが出来る」


「じゃあ、もしかしたら魔力炉の容量が上がることによって新しいスキル技や魔法も使えるようになるってことか?」


「ゼルトそうだね~必ずとは言えないが大出力の魔力を必要とするスキル技や、魔法を使えるようになるかもしれないかな」


「ガキの頃なら気絶してでも魔力炉の拡大は命の危険があるし、かといって成長してから毎日気絶してたら生きていけねえ……でも、ここなら利用するだけで安全に冒険にも支障もなく魔力炉を拡大することが出来るんだな……すげえぜ」


「そのとおりだ、魔力の採取と聞いてびっくりしたと思うが逆に君たちにプラスにしかならないから安心してこの虚栄の都市を利用して冒険の幅を広げてくれ」


「ティタお姉ちゃんっすごいよっ、もしかしたら私の魔力炉の拡大が進めばもっと強力な魔法が使えるかもしれないよっ!!」


「うんっ、チッタ期待してるよっ!」


「俺も、高出力の上位スキル技が使えるようになるといいんだがな……そろそろSランクに認定されたいしな」


「ガイルもう何年Aランクやってるんだっけ?」


「もう3年ぐらいか?お前らがちょうど冒険者になった時、Fランクになるまで見てやっただろあのちょっと前ぐらいだ」


「へ~ガイルってそんなに長くAランクだったんだ」


「Sランクのモンスターを倒す必要があるしな、基本的に辺境都市オリアの冒険者ギルドでエルフィン王国から出されるSランクモンスターの討伐に参加必要があるから中々な」


「でも、中にはSランクになれない人もいるんでしょ?」


「あっダメだよっティタお姉ちゃんそんなこと言っちゃ、皆さん頑張ってるんだもんいつの日かSランクになれるよっガイルさんも頑張ってねっ」


ティタの声にガイルを入れたSランクになれそうなAランクの面々が絶望の表情をするが、チッタの頑張っての声に絶望からの救いの手が差し伸べられる。



「さて、後は~前方に見える虚栄の城を見てもらえるかな、巨大な樹がそびえているとても目立つ城だが。残念ながらあの城の中へと入ることはできないから近寄らないように」


「イオスギルドマスターも入れないんですか?」


「ん~入れないね、それよりもちょうどよかったイルルカ拾っても良いのかな?」


「ああ、虚栄の城の外に落ちている葉を集めるのがクエストの一つだ」


イオスギルドマスター、アルカ副ギルドマスター、アシェルがそれぞれ虚栄の城の城壁伝いの歩道に落ちている葉を拾うと集まる冒険者たちに見えるように上に掲げる。



「なんだいイオス?その葉っぱはクエストの一つと言ってたが私らに掃除をさせる気かい?」


「なにか、すごい葉っぱって感じもしねえが……」


「イルルカ説明をお願いしていいかな?」


「ああ、これは生命の葉というとても貴重なアイテムだ。今後、虚栄の都市冒険者ギルドが稼働後に始まるクエストにて1枚300ギルダで買い取る予定だ。貴重だといったようにこの生命の葉は虚栄の都市から持ち出すことは禁じるしクエストを申請しない者が拾うのも禁止だ」


「貴重ね……どう貴重なのかは教えてはくれないんだろうね」


「残念だが教えることはできない、どちらかというとこれは清掃クエストに属している主にモンスターを一定の数狩ることが出来ない仲間に恵まれない者たちに優先して斡旋するクエストにする予定だ」


「なるほどね、あたしらには関係ないね」


「ここにいる者たちはたぶん受けることはないクエストだが気を付けてもらいたいのがこの生命の葉を虚栄の都市の外に持ち出し禁止だということだ。知らずに持ち出してなんてことが無いように説明も兼ねているんだよ」


「はいっ、これはコケッコ鳥のクエストみたいなものですね?」


「そうだ、ティタ君。君たちはとてもお世話になっただろう、初心者ダンジョンが様変わりした時にも低ランクの者たちはこのような簡単なクエストに助けられたんじゃないかな」


「なるほどな、この虚栄の都市にあるものは石っころ……ってなんだこりゃあっ」


ゼルトは今になってどこまでも平たんなハニカム状の石畳に気が付いたようで盛大にびっくりするとその場で身体強化を使い激しく足踏みを始める。


「何人か気が付いてくれてた用だが……今、ゼルトが気が付いたように虚栄の都市の石畳は特殊だ。どこまでも平たんでハニカム状といったかなどの方向にも滑らない特殊な溝と……ゼルトが身体強化して踏み込んでもびくともしない衝撃吸収性がある」


「これは、私がひと言説明しよう。これはエルフィン族に配慮した結果生まれたものだ。大通りを見て荷馬車の速度が速く静かなのもこの石畳のおかげだ、大森林に王国のあったエルフィン族には静かな環境に土の上を歩く様な衝撃を吸収する石畳が必要だったのだ」


「いいな~私もこの虚栄の都市に住みたいっ!!ねっチッタもそう思うよねっグリナダスは朝早くから荷馬車の音がうるさいし……」


「う~んでも、そのおかげで早起きできるから……ティタお姉ちゃんがこの都市に住んだら一日中寝てるんじゃないかな……」


その声に、イオスギルドマスターやアルカ副ギルドマスターから笑いが起きると説明はすべて終わった雰囲気が流れ一気に108人の冒険者たちの緊張がほぐれたのだった。


「それでは、今をもって解散とするこの後は虚栄の門を利用しても構わないがくれぐれも遊んだりしないよう。それと、今から私たちはエルランダ教国の冒険者になりたい者たちを迎えに行くが優秀な冒険者の卵は早い者勝ちだと言っておこう。それでは解散っ!!!」



「あっ、チッタ私たちもエルランダ教国に行くよっ。さっきびっくりさせちゃった子が気になるんだっ!!!」


「あっティタお姉ちゃんまってよ~」


今回の、エルランダ教国からの大量の回復魔法士の冒険者が発生により以前とは比べ物にならないほどのダンジョン深層へのアタックが可能となり、合わせてアルスロットの開発した2つの魔法薬はその大躍進の根底を大きく支えることとなった。







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