第一話 悪神に目を付けられた俺ニュースサイトを見るスキルをいただく
俺は死んだようだ・・・なぜわかるのかって?それは俺の体が血を流して地面に横たわっているから。そしてその横たわる俺を俺が見ているとなんとも不思議な体験をしている。
いや・・・もう体験はできないだろね、このまま死んで消えて行くのかな・・・。
「いやああいい、そこの透明になっちゃってるキミっほらほらほら~こっちこっち~、呼ばれたらすぐに返事しましょうねっ、もうめっめっ」
うあ、なんかウザい声がマシンガンのように聞こえてくるよ・・・。
「あっあっいまウザいってウザいって言ったわねっ、そんな悪い子にはお仕置きですよっ。めっめっめ~っ」
はは、もうどうにでもしてくれ・・・俺はウザい声に呆れながら消えて行った。
「は~いお目覚めですかっ私は~神の~センワルスちゃんでっす。これから悪い子ちゃんの君に異世界に行ってはあはあして、あれしてこれしてもらちゃいまっすっ!!!」
「あっ、俺死んだと思ったんだけど・・・」周りを見ると真っ白な空間に俺が横たわっていた。そして死ぬ前のウザい声の持ち主・・・センワルスが居た。
「あの、さ・・・説明してほしいんだけど何でおれはこんな所にいるんだ?」
「あっ~驚いちゃった?うふふっふふっざんね~ん君は異世界に送られることになっちゃいましたっは~ザンネンザンネンっ」
「はあっ、ザンネンならさ俺を憐れんでなにか良い物くれよ・・・例えばお金とか」
「ぶっぶ~だめでっすー。お金なんか上げませんよっぜんぜん私が面白くないしっ」
「じゃ、せめて異世界に行く哀れな俺にインターネットで見れるニュースサイトを見せてくれよ・・・俺の毎日の日課がニュースサイト見る事だったんだ・・・」
「へ~君ってそんなにニュースが好きなの?ねっねっ異世界でなんも役に立たないかもよっそれなのにっねっねっ」
「ああ、俺はニュースサイトを見たいんだ・・・」
「んん~そうねー、まっいいか。ただしっ私をつまらなくさせるのはだめよっ!いつも見てるからっあなたの楽しい楽しい異世界ライフ私に飽きさせないで・・・飽きさせないで・・・あきさせないで」
俺はその言葉の後、また意識を失った。
んっここはどこだ・・・目が良く見えない・・・そして体も動かない・・・。俺は確か死んで・・・そしたら変な奴が・・・センワルス・・・そうだこのウザいこいつが現れたんだ・・・。
その後は・・・そうだニュースサイトを見れるように頼んだんだっけ・・・あいつ金はダメって意地悪な奴だったな・・・。
たしか俺は異世界に行くって・・・ここがそうなのか?でもボヤ~として周りも夜?暗いようだし現状把握は出来そうにない。
できる事は・・・異世界といったら自分のステータスや鍛錬だ。
俺は思いつくことを思考の中で試していく・・・。
まずは・・・「ステータス」
おっいきなり当たりだ。
【名前】アルスロット
【種族】日本人
【年齢】0
【レベル】1
【ユニークスキル】<ニュースサイト><スロット>
【スキル】なし
上から順番に見ていく・・・。
おわーおれの名前かっこいいな・・・アルスロットだってアル~とかアルス~とか可愛い女の子に呼ばれるんだろうなっ。
可愛い女の子とあれこれと呼び合う妄想を始めてしまう俺っ!おー名前だけで第二の人生が楽しめちゃってるっ。
あっいかん、妄想にひったてる場合じゃないっ。ステータスが見れたんだ少しでも人生の有利になるようなことを見つけないと。
次は種族で日本人か・・・これ大丈夫なのか?まあ、これは現状把握ができないと分からん。
で、次は年齢・・・おわっ0・・・ゼロ???あっ俺って赤ん坊に転生したのかっじゃ生まれたてのほっかほっかっ!!!!
やべー0歳児プレイだよやべーよ、どんだけ無理ゲーだよ・・・。
はあ、でもこれが変わることは無い・・・次だ次・・・。
レベルか1だな・・・0からじゃないんだな・・・。
おっユニークスキルこれは期待だっ。ああああっよしっ<ニュースサイト>だっ神様ちゃんと俺にニュースサイトを見せてくれるんだなっ。あっでもどうやって使うんだ?・・・・・・。
それにもう一つのユニークスキルがもっと分からん・・・これは何も聞いてないぞ・・・スロットてなんだよ・・・スロットすろっと・・・パチンコ屋にあるやつじゃないよな・・・。
まっいいか・・・。
よっしゃ、俺にも光は見えて来たぞっこの異世界でも第二の人生楽しんで生きるんだっ!
ステータスのチェックは終わった・・・まずは【ユニークスキル】の<ニュースサイト>を使ってみるかっ。あっ使い方が分からね・・・。使い方使い方~ヘルプ~へるぷみ~。うーん、ヘルプは無いみたいだ・・・自力で使い方を探すしかないのか。片っ端から頭の中で唱えていくぞっ。
ニュースサイト、にゅーすさいと、にゅー す さいと・・・。
あーだめだ全然反応しない・・・。
あっそういえばさっきのステータスは画面が出てたような・・・。
俺は「ステータス」と頭の中で思考する。
おっ出た出た~あっやっぱりさっきは気が付かなかったけど、これヘッドマウントディスプレイ付けた時みたいに目の前の空間にステータスが表示されてる。なるほどね~目が見えなくても網膜かなにかから直接脳に信号が送られてるのかな~まっ詳しいことはいいかっ。
でっ指を・・・はっ、俺はゼロ歳児だった・・・指がうまく動かない・・・うぐぐぐっ。
何度やっても動かない手に俺はあきらめて<ニュースサイト>と思考の中で呟いた・・・。
うわっ、おっおおおおヤッターよしっよしっよおーし表示されたぞっ!!!
俺の目の前にはニュースサイトと思しき画面が表示されていた。
よしっ一歩前進だっ。
俺は表示されたニュースサイトを見ていくとあれ??記事が見れない・・・と思ったとたん意識が飛んで目の前がブラックアウトした。
目が覚めたら朝だった・・・いや朝じゃないかと思っただけだ。どうやら俺気絶してたみたいだな・・・よくあるゼロ歳児無理ゲーの洗礼を受けたようだ・・・。
要因は・・・スキルと言ったら魔力やMPを消費する・・・んだろうね、でMPとかが少ない俺はスキルを発動して気絶したとそんなとこだろうか。
よし、今は朝だ周りを観察して状況判断だっ!
やっぱり、朝で日が入り込んである程度は周りが見えるっ!!!さすがに夜中は真っ暗で見えなかったんだよな。
俺は周りを見渡していくと、あ~やっぱね木の策に囲まれてるわ俺・・・ベビーベットだなここは。まずは場所が分かった。
んーあとは天井は高くて良く見えない、掛けられた毛布は・・・おっ以外にもフカフカだっ。う~んお日様の匂いがしてちゃんと天日干しされて清潔そうだ。
あとは~あ~これは、はずかしいっ俺完全にもらしちゃってるよ・・・。下半身が凄い気持ち悪い・・・。
そんな気持ち悪いとウンウンうなってると。
「おっはよ~あさですよ~ママがきましゅたよ~アルちゃ~ん、んん~あばばばばっ・・・んっクサイ・・・。あ~でちゃいましたね~きれいきれいしましょうね~」
あーやばい・・・俺のライフゼロよ、ぜろ・・・あまりの恥ずかしさに目をつぶり大人しくなすが儘になる俺・・・この世界の母の顔はまだ見ることはできなかったよ・・・。
あっははははははあはははっも~さいこっい~ひひっははははっ。もらしちゃってクサイクサイ。あっははははむふふふっ。
あ~わらったわらった、なかなか面白かったよっアル君っ。