第63話
SAO見てたら書いていませんでした。
遅くなってすいません。
クラスメイトの自己紹介が終わったらすぐに授業、と言う訳がなく校内の案内をしてもらった。
我が校は六つの訓練場と三つの校舎があり、一年生は第一訓練場を使いA棟の校舎で勉学に励む。
そしてなんとこの学園には図書館はもちろん音楽室や家庭科室などがあった。
音楽室は闇属性の『呪歌』や光属性の『聖歌』などの練習の為なのかもしれないが家庭科室が何故あるのかはわからず先生に質問すると、
「ん、何故家庭科室があるのかって?それは将来戦闘メイドになりたいと考えている生徒も少なくないからな、料理や掃除なんかの授業を選択して受ける生徒がこの教室を使うんだ」
戦闘メイド、リアルプレア○スかなんかカッコいいな。メイヤさんも戦闘メイドに部類されるのかな?
校内をまわり終わると教室に戻り色々と事務連絡が行われた。
「じゃあ最後に寮について話をするぞ、寮には男子寮と女子寮、それからさっき生徒会長が言っていた特別寮があってみんなが入るのはそれぞれ男子寮と女子寮だな、ちなみにそれぞれ二人部屋で寮の家賃なんかは全部タダだ、朝夕の飯は寮の食堂で出してもらえるが昼は自分達でどうにかしろよ。それで寮に入らないやつはいるか?いたら手を挙げてくれ」
家賃と昼以外の食費もタダか、これで寮からじゃなくて家から通いますって言うやついるのかな?
「先生、私とケイトは家から通います」
いたよ、それに俺まで巻き込まれているよ。
「エミリー、俺は寮に入りたいと思うんだけど」
「え?なんで?」
むしろ俺の方こそなんで?だよ。
「だって家から学園に通うってことになったら毎朝『テレポート』しなくちゃならないだろ?流石に家から学園までだとかなりの量の魔力を消費しちゃうんだよ」
「それなら私の魔力を吸収すればいいじゃない、もしそれで足りないなら私の血を吸うとかミヤビの魔力を吸収するとかすれば済む話でしょ、それにおばあちゃんに頼めば毎朝私たちを転移させるくらいできるでしょ」
「いや、そうだけど、やっぱり俺は寮がいいな」
はっきり言って俺は友人作りが凄く苦手だ。
だが同じ部屋の男子となら嫌でも仲良くなれるだろう、と言う考えの元から俺は寮で寝泊まりしたい。
とりあえずその事をエミリーに伝えると、
「それを言われると私も止めにくいよ」
と、頬を膨らませて言う。
あれ?俺の予想だと「ケイトには私さえいればいいんだから私と寝よ」って返されると思ったんだけど。
「でもそうだよね、友達がいなかったらせっかくの学園生活も楽しさ半減だよね、わかった私が我慢するね!」
なん、だと。エミリーの口から我慢と言う言葉が出てきた。
今までのエミリーはややメンヘラなところがあって自分の思い通りにならないことがあったら暴力をふるう節があったが、ついにエミリーが我慢すると言うことを覚えてくれた…!
「ちょっとケイトどうして泣いてるの!?」
はっ!感動のあまり思わず泣いてしまった。
「いや、なんでもないただ嬉しかっただけだよ」
いやー今日は良き日だ、今後は俺への虐待も減っていってくれることだろう。
「あー、で二人とも寮に入るでいいんだな?」
「はい!それに序列10位に入れば一人部屋になれるのでそのときにケイトを連れ込みます!」
「そういうのを教師である俺の前で言われると対応に困るんだがな」
「そうですよね、こっそり連れ込みます!」
おかしい、何故エミリーのテンションがこんなに高いんだ?
俺の記憶ではエミリーは人見知りだったはずだ、なのに初対面の上顔がちょっとあれなジューン先生に物怖じせずに会話している。実はエミリーのコミュ力は高かったのか?
「よーし、それじゃあこれから寮の部屋番号の書いてあるカードを渡すから呼ばれた人から来てくれ」
すでに部屋が割り振られているのは大抵の生徒が寮を使うからだ、それにここら辺の宿は他の所に比べて高いらしく一日でも早く寮を使わしてあげたいと言う学園側の配慮もあるらしい。
「あれ、俺のお前と一緒じゃね?」
「ほんとだ、これからよろしくな!」
「あっ、私たちも一緒だ」
「本当だね、卒業まで仲良くしようね」
どうやら相部屋になっている人が多いようだ、このクラスは入試の成績上位者で構成されているみたいだからもしかしたら実力の近い人同士で相部屋になっているのかもしれない。
「あたしはミーニャと同じ部屋ね」
「うん、知らない人じゃなくてよかった」
「あら、私はエミリーさんと一緒見たいですね」
「よろしくお願いします、ユリエさん」
部屋番号304の俺と相部屋になる人はどんな人かなぁドキドキ。
「ヘイド、お前で最後みたいだな、部屋番号は284相部屋の相手はこのクラスにはいないが仲良くやれよ」
ふむ、まあクラスメイトが必ずしもルームメイトになるとは限らないしな、誰かしらルームメイトはいるだろう!……フラグが立ちませんように。
今日はこれで学校は終わりだ、午後からは寮に荷物を運び入れるために無いとか。
まあ俺は『アイテムボックス』の中に入れてあるし、エミリーも『シャドウルーム』があるから家に帰る必要もない。
あ、そうだミヤビを呼ばなくては。あーでも許可なく魔法は使っちゃダメなんだっけ。
まあ急ぐことでもない、とりあえず寮の部屋がどんな感じなのか見てからでも遅くないだろう。
そして俺は一人で男子寮に向かった。
何故一人なのかと言うとエミリーがユリエたちと先に女子寮に向かってしまったからだ。
違和感しか感じないが、今日から新しく学園生活に送るからな心を入れ替えるってこともあるだろう。
そんなこんな考えている内に男子寮に到着した。
「デカいなぁ」
高さは三階程度で上から見るとL字の形をしている。前世の寮も多分こんな感じなのだろう。
俺の部屋は二階だ、もちろんエレベーターはない、まああったとしても二階くらいなら階段を使うけど。
二階に上がり自分の部屋の前に来た。
ほとんどの生徒が宿に荷物を取りに行っているから多分俺のクラスメイトもまだだろう。
俺は胸を高鳴らせながらこれから序列戦までの間住む部屋の扉を開いた。
『ガタッ』
「あれ?」
扉が開かない、もう一度扉を引いてもガタガタ言うだけで開かない。
あっれぇ?おかしいなぁ、寮母さん的な人はいなかったしもう鍵は開いてるものだと思ったのだが。
まあいい、鍵が掛かってるなら開けるまでだ。
まずドアノブの下についている鍵穴に『グラプス』を狭い範囲で発動する『スキャン』を発動、鍵穴の中を詳しく知りどのような形の鍵で開くのか理解した。
次に『無創魔術師』の能力でこの部屋の合鍵を創っておしまい。前世なら空き巣をやりたい放題できるな。
早速創った鍵でドアを開き中に入ると、
「誰でござる、拙者とメルたんの愛の巣に勝手に入ってきた不届きものは!」
そこには20㎝くらいの獣耳美少女キャラのフィギュアを抱いたデブが立っていた。
読んでいただきありがとうございました。




