第42話
「なるほどの、死にかけのところを神様に種族を変えられて助けてもらってさらにスキルの進化を飛ばして覚醒させてもらったと。まったくいたれりつくせりじゃの。」
家に帰った時にはもう深夜だったので取り敢えず眠り、翌日俺の外見がなぜこうなったのかを説明した。
「ねぇおばあちゃん、スキルの進化と覚醒ってどう違うの?」
「うむ、まず普通のスキルがあるじゃろそれのワンランク上に上がるのが進化、そしてさらにもうワンランク上がり称号になるのが覚醒じゃ。例えば『鑑定眼』が進化すると『世界眼』になりそれが覚醒すると『神眼の持ち主』になるのじゃ。魔法に関しては進化とも覚醒とも言うがな。」
うーん、分かりやすいような分かりにくいような。
「まあ進化も覚醒もほとんどの人が知らんからの、そういうのがあるとだけ覚えとれば良い。それより。」
おばあちゃんはいつかと同じように『アイテムボックス』の中から水晶を取り出した。
「お主らのステータスを見しとくれ、それでこの一年の成果が見られるじゃろ。ほれエミリーから。」
「うん!わかった。」
エミリーが水晶に手を置くと、
ステータス
名前 エミリー/10歳/LV123
種族 人族
体力 2500000/2500000
魔力 1900000/1900000
攻撃 2100000
防御 1950000
素早さ2360000
スキル
掃除 LV5
魔力制御 LV MAX
剣術 LV MAX
料理 LV5
見切り LV MAX
直感 LV7
魔法
火属性 LV8
闇属性 LV MAX
称号
魔王
不動の精神
狂愛の女神
「どうおばあちゃん、すごいでしょ!」
「うむ、目標のレベル100には到達したようじゃな。」
うーん、なんだろあの怖い称号、
「ねぇおばあちゃん、この『狂愛の女神』ってなに?」
「わしも初めて見たのこの称号は、レナドはどうじゃ?」
「私にもわかりません、ケイト様の『神眼』で調べてみてはどうですか?」
俺は言われた通り『神眼』でエミリーの『狂愛の女神』を視た。
狂愛の女神
愛しの相手を狂うほど愛していると神から認められた者に送られる称号。『バーサーカー』と同じく体力と理性を引き換えに自分のステータスを5倍にまで増加させることができ、もし愛しの相手が自分以外の女と浮気をしていた場合代償なしで自分のステータスを100倍にまで増加させ、全スキル、魔法のレベルを一時的にMAXまで引き上げることができる。
エミリーちゃんのために特別に創った称号だよ byミカサ
なるほど、昨日の圧力はこれが原因か。てかなんだよこの俺が浮気した時にだけ発動するチートは、やりすぎだろ。
取り敢えず俺はこの称号について見たままを説明した。
「ふーん、でもケイトは私を絶対裏切らないからステータス100倍はいらないよね。」
そうであることを俺は切に願っているよ。
「う、うむ、神様公認とはやるのーケイトは、は、ははは。」
こんなにひきつったおばあちゃんの笑顔初めて見た。
「ちなみにおばあちゃんなら最強モードのエミリーに勝てる?」
「無理じゃ、ステータス100倍だけでも苦戦するのにそれに加えて全スキル、魔法のレベルがMAXなどわし一人では負けることは無くとも勝つことはできん。お主や獣王と手を組んで歴代最強の装備を整えたら勝てるだろうがの。」
獣王と言うのがよくわからないがきっとおばあちゃんクラスの化物なのだろう。
「つまりケイト様が奥様以外にうつつを抜かさなければ良いのでしょう?」
レナド、お前は知っているはずだ、たったの20秒でこれが発動したことを。
「ま、まあこれは置いといて、俺のステータスを見てよ!」
そして今度は俺が手を置いた、
ステータス
名前 ケイト・パルティナ/8歳/LV503
種族 ヴァンパイア(オリジン)
体力 15200000/15200000
魔力 23600000/23600000
攻撃 6500000
防御 6870000
素早さ5960000
スキル
獲得経験値50倍 LVMAX
魔力吸収 LV MAX
記憶操作 LV MAX
全言語理解 LV MAX
魔力制御 LV9
高速思考 LV3
吸血 LV1
魅了 LV1
魔法
火属性 LV9
水属性 LV9
風属性 LV9
土属性 LV8
闇属性 LV8
光属性 LV9
称号
不動の精神
魔導王
神眼の持ち主
無創魔術師
時空魔術師
覇王
「ケイトも目標には到達したようじゃな。」
「うん、このレベル1のスキルは種族的なものかな?」
「まあ、そうじゃろうな。」
『魅了』は闇属性魔法の『チャーム』とはちがうのか?
「『チャーム』は好感度を上げる魔法で、『魅了』は洗脳系のスキルですね。」
説明ありがとう、レナド。て言うか自分でみればわかるじゃん、
吸血
生物から血を吸うことにより体力、魔力の回復でき、吸った相手を眷族にすることができる。
魅了
スキルを使った相手を洗脳することができる。レベルが上がるにつれてスキルの継続時間が増える。
「にしてもオリジンヴァンパイアになっただけでステータスが5倍くらいまで上がるとはな。」
「まあヴァンパイアの最上位ですからね龍種と比べても遜色はないかと。」
『吸血』と『魅了』か、レベル上げがしにくいスキルだな、実験台になってくれる相手を探さないとな。
「私が実験台になりましょうか?」
「いや、お前が眷族になって太陽の下で活動できなくなると色々不便になりそうだからな。」
「眷族化は任意ですのでケイト様がやろうと思わない限り眷族にはなりませんよ。」
「なんだそうなのか、じゃあよろしく頼むよ。」
これでレベル上げの心配はなくなったな。
「ねぇねぇ『吸血』ってどこから血を吸うの?」
エミリーが俺の肩に手を乗せて聞いてきた、
「うーん、やっぱり首からかな、レナドはどう思う?」
「私も首からだと思いますよ。」
俺とレナドの答えに首を振るエミリー、
「そうじゃなくて、ケイトはどこを使って血を吸うの?」
「そりゃあ口から…」
言い切る前に俺の肩からミシリと嫌な音がした。
「つまりケイトは私以外の女の肌をペロペロ舐めるんだ。」
「そんなペロペロは舐めないよ、それにレナドが男になれば…」
あ、今肩からバキッて音がした。
「でもレナドはメスだよね?」
「いやーレナド、悪いんだけどやっぱり俺、エミリーの血が吸いたいからさお前の血は遠慮しとくよ。」
「は、はい了解しました。」
するとにかかっていた力が弱くなり、今度は肩を揉んでくれた。
「うん!私もケイトのこと食べちゃったからこれでおあいこだね!」
ミカサよ、なんでこんな危険な称号を創ってしまったんだ。
読んでいただきありがとうございました。




