第3話
「それでは、ステータスの割り振りをしましょう。」
女神様がそう言うと俺に目の前に例の半透明の板が現れた。
PT 10000
体力 2000/2000
魔力 2000/2000
攻撃 1000
防御 1000
素早さ 1000
スキル
「あれ?」
おそらく今の俺の顔は恐ろしく間抜けに違いない。いや、それより。
「女神様、どうやらステータスが壊れているようですよ。」
「どれどれ、違いますよ、これはお手伝いに対する対価です。」
だからってステータスを全て10倍にし、ポイントが10000って。
「流石に貰いすぎでは?」
「そんなことありません。」
女神様は申し訳なさそうな顔で、
「あなたは今回のお手伝いで483人の人間の死の映像を見たのですよ。普通なら発狂したり精神が壊れたりしても不思議じゃなかったのです。そんなことをさせてしまったのだからこれくらいは当然です。」
確かに、あんなグロい映像を何百回も見てたら狂ってもおかしくないよな、初めのうちはかなりきつかったけど百超えたあたりからそれほどきつくはなかったな、なんでだろ慣れたのかな?それとも人間をやめちゃったか?
「それじゃあ、ありがたく頂戴しますね。」
俺は、そう言いながらさっそくスキル一覧を確認した。
スキル一覧
スキル強奪 2000 魔力吸収 2500
鑑定眼 1000 獲得経験値50倍 1500
剣術極 800 英雄 3000
武道王 3000 魔導王 3000 etc.
俺がどれにしようか悩んでいると女神様が。
「スキル強奪何かは結構人気なんですよ。」
「人気って、こんなポイント高いのに交換できる人なんているのですか?」
「はい、とは言ってもあなたのように神の手伝いをした人達しかまず交換出来ませんけどね。」
もしかしたらポイントの量はその人がどれくらい神様の役にたったかによってかわるのかもしれないな。
そんなことを考えながら俺はスキルを選び終えた。選んだスキルはこれだ~。one two three!
スキル
鑑定眼、 魔力吸収、 魔導王、 獲得経験値50倍、 記憶操作、 全言語理解
案外探してみると一覧の最後の方に記憶を持ちながら転生できるスキルがあったのだ! 全言語理解は英語のできない俺に新しく言葉を覚えろとかマジ無理ゲーだし、とか考えながら選んでしまった。
ちなみに残りのポイントは1000だ。
「残りのポイントはどうするのですか?」
女神様の質問に俺は、
「全部魔力につぎ込みます!」
「それでは、準備も終わったので、転生を初めましょう。」
女神様がそう言うと俺のまわりが淡く光だした。
「転生先では念じればステータスを見ることができるので確認しておいてください。」
「わかりました。女神様、短い間でしたがお世話になりました。」
「いいえ、むしろ私の方があなたのお世話になってしまいました。」
話していると徐々に光が強くなっていき、目が開けられないほど光が強くなると、
「新たな転生者よ、次なる生をおおいに楽しみなさい。」
女神様の優しい声を最後に俺は気を失った。