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第2話

 

「では、異世界へ行く準備も整ったので早速転生しましょうか。」


 俺がそう言いながら慣れた手つきで転生の準備をする。


「では、転生者さん記憶は消えてしまいますが新たな人生をおおいに楽しんでください。」


 俺がそう言うと相手の男が何か言おうとしていたがそれを無視するかのように強い光が真っ白な空間を埋めつくし、その男はその場からいなくなっていた。


「先に記憶が無くなるって言うと文句を言ってくる人が多いから最後に言ったけど、あの人もそういうタイプの人だったか。」


 俺は一人で呟いた。



 俺が転落死をして目が覚めるとこの空間にいた。誰もいないここに一人でぽつんと。すると突然頭の中にここで何をすればいいのかが流れてきて理解した。すると今度は映像が頭の中に流れてきた、その映像は自分の知らない人が死ぬ映像だった。車に引かれそうになった少年を助けようとした少女が代わりに引かれる姿だった、内臓を撒き散らしてはいなかったが肘や膝が曲がってはいけない方に曲がっていて人間の死には無関係だった俺のガラスハートをブレイクするには十分な威力があった。

 映像が終わると目の前にさっきの少女が現れた、映像とは違い今の少女は肘と膝が真っ直ぐになっていた。


 ここでの俺がやるべきことは死んだ人間の中からランダムに選ばれた人を異世界へ送り出すことだったが、あんなグロい映像を見た後ではとてもじゃないが普通でいられず少女が目の前にいるのにも関わらず吐いてしまっていた、そんな俺の姿を見ていた少女は俺の背中をさすりながら「大丈夫?」と優しく声をかけてくれた、そんな俺を心配してくる少女の為になんとか気丈にふるまって笑顔で異世界に送り出すことが出来た。初めてのはずなのに記憶のお陰か特にミスをすることはなかった。それから俺は同じことを何十回か、いや、おそらくさっきの男でもう何回目かわからないくらいやっている。


 すると突然、目の前に何の前触れも無く一人の女性が現れた。その女性を見て俺はすぐに相手が何者なのかわかった。神だ。


 腰まで伸びた長い金色の髪に身に纏う必要最低限の場所だけを隠す布からはみすぼらしさではなくむしろ神々しさすら感じるほどで、今まであってきた何百人もの人間とは全く違うオーラを纏っていた、そして何よりその豊満な胸!この世のものとは思えない美しい形をしていてそれを表面積の狭い布で隠しているのでモロに出ているエロく感じる。


 その女神様は俺に。


「私は女神のヘレンです。本来なら私がやるべき仕事を手伝っていただきありがとうございました。」


 と頭を下げる女神様に俺は。


「なに、困っている人がいれば手伝うのは当たり前じゃないですか。」


 本当はこんな精神的にきついことをさせた奴が出てきたらはったおしてやろうと思っていたがこんなエロくて美しい女神様なら大歓迎だぜ!


「そういえば、なぜ俺に手伝わしたのですか?」


 俺が聞くと女神様は。


「実は、とある世界で大規模な勇者召喚がありまして、それに対応をしていたら一般の転生者さんの対応が出来なくなってしまったのであなたに頼ることにしたのです。」


 なるほど、けど大規模ってどれくらいなんだろう? 何百人をさばいてやっと現れたってことは相当な人数なんだろうな。


「いえ、人数こそ40人程度でしたがこことは時間の流れが違うのでこんなに時間がかかってしまったのです。」


 あれ?


「あの俺声だしてないんですけど。」

「私は女神なので人間の心が読めるんですよ。」


 じゃあもしかして、俺がさっき考えていたことはばれてるってこと?


「はい、まるわかりです。」


 女神様は笑顔で言った







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