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第18話

「ん!美味しい!」


 リンさんが作ったカルボナーラは予想をはるかに越えて美味しかった、どれくらい美味しいかは残念なことに僕は料理マンガのキャラクターじゃないからうまく説明できないが、すごく美味しかった。エミリーももくもくとモグモグしている。もくもくとモグモグって語感がかわいいな。


「そう言ってもらえると嬉しいのう、もっと食べるか?」


「食べたいです!」


 僕が目をキラキラさせながら言うとリンさんがおかわりを持ってきてくれた。


「のうケイトよ。」


「何ですかリンさん?」


 リンさんはもじもじしながら恥ずかしそうに言った。


「わしのことはやっぱり『おばあちゃん』と呼んでくれんか?あとその敬語もやめてくれ」


「おばあちゃん、ですか?」


 今はまだ僕より年上に見えるが、見るからに年端もいかない金髪ロリをおばあちゃんと呼ぶにはやはり抵抗がある。


「うむ、この家に住む者は皆家族、というのがわしの中の決まりでの、じゃから家族なのにリンさんと呼ぶのは不自然だし、家族には敬語は不要だとわしは考えておるからの。」


 そこまで話すとエミリーがモグモグするのをやめて、


「その子、えーと「ケイトです」そう、ケイト君もこの家に住むの?」


 さっき名乗ったばかりなのに覚えてもらえてなかった…。


「うん、リンさ、おばあちゃんに魔法を教えてもらうためにここで生活するよ。」


 もし一緒に生活したくないとか言われたら僕本気で泣くよ、もうナイヤガラの滝も真っ青な勢いで泣いちゃうよ。


「その、私と一緒にいるの嫌じゃないの?」


 ああ、そういうことか、


「別に嫌じゃないよ、むしろ嬉しいくらいだ。」


「でも私、目も髪も黒いよ?」


「みんなはどうか知らないけど、僕は黒い色好きだよ。」


 黒って良いよね、こうなんと言うか中二心がくすぐられるよね。


「そ、そう。」


 そういうとエミリーは少し顔を赤くしてまたモグモグし始めた。


「クックック、この調子だと結納の日も近いの。」


「だから、からかわないでください!」


「敬語はよすのじゃ。」


「う!わかったよ。」


 おばあちゃんは満足げに、


「うむ!それで良い。」


 昼食が食べ終わりおばあちゃんが食器を洗い終わると、


「じゃあさっそく、お主のステータスを確認しようかの。」


 そういうと、おばあちゃんは何もないところからどこかで見たことがある水晶玉をだした。


「それって、」


「うむ、魔法の方は『アイテムボックス』、空間属性のレベルが4になると使える魔法じゃ、それでこの水晶は見たことがあるじゃろ?」


 僕が見たことがある水晶なんて1つしかない。


「教会にあったステータスを見る魔道具。」


「そうじゃ、この上に手を置いてくれ。」


 僕は言われた通り水晶に手を置こうとした、


「それって私も見て良いの?」


 エミリーが聞いてきた。


「本人が良いと言うなら良いと思うぞ。」


「僕は見られても構わないよ、それに実はさっきエミリーのステータスこっそり見ちゃったし。」


「え?それってどうやって?」


 僕は答えずに水晶に手を置いた。



  ステータス

 名前 ケイト・パルティナ/5歳/LV4

 種族 人族

 体力 2040/2040

 魔力 4040/4040

 攻撃 1040

 防御 1050

 素早さ 1100



  スキル

 鑑定眼 LV MAX

 獲得経験値50倍 LV MAX

 魔力吸収 LV1

 記憶操作 LV5

 全言語理解 LV MAX



  魔法

 火属性 LV2

 水属性 LV1

 風属性 LV1

 土属性 LV1

 闇属性 LV1

 光属性 LV1

 空間属性 LV3

 無属性 LV1


  称号

 不動の精神

 魔導王



 さっきゴブリンを倒したからレベルが上がったのか、2匹倒してレベルが4になったから本当なら100匹倒してやっとレベルが上がるのか、いやー『獲得経験値50倍』を選んどいて良かった。こんなにレベルが上がり難くとは思わなかったよ、ただゴブリンだと経験値が少ないだけかもしれないけど。

 魔法も火属性のレベルが2、空間属性が3に上がっていた、火属性魔法は2発しか打ってないけど『サーチ』はそれなりの時間使っていたけど3で止まっているのは『壁』があるからだろうか?


「ほー、『魔導王』や『鑑定眼』だけじゃなく他にも色々と持ってるのー。」


 そう!僕はその反応を待ってたんだよ!うちの両親みたいに泣き崩れたり、胸ぐら掴んできたりするんじゃなくて、こうゆう風に驚いて欲しかったんだよ!もう少し反応が大きいともっと嬉しいけどね。


「スキル欄に『鑑定眼』ってあるでしょ、それでさっきエミリーのステータスを盗み見たんだよ。ごめんね。」


 そう言いながら後ろにいるエミリーに振り向くと、


「この『不動の精神』ってどうしたの!?」


 悲鳴にも似た声で僕に問いかけながら抱きついてた。


 ああ、こうゆう反応もありかも。


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