悲劇の連続
「ちょっ!待てよ朝日!」
叫ぶが聞こえてないようだ。しかし走るスピードは少しだが差がある。のでどんどんと追いついている。よし、手を伸ばせば届く距離なのでつかもうと前のめりになったとたん・・・。
「!?」
急に朝日がほぼ直角に左へ曲がる。そのまま俺は・・・
ガシャーン!
となにか小さな個室みたいなところへつっこんでしまった。ってか何か床がフニフニしてるんだが?不思議に思い下を見ると・・・
「み、美長!?」
「ゆ、勇人!?」
2人いっしょに驚く。まぁそりゃそうだ。ってそうじゃない!美長は水着の試着中だったらしく下はつけていたのだが、上は・・・まだみたい。
「・・・勇人?」
こ、これは!美長の攻撃色だ!
「え、え~とこれはだな・・・」
とりあえず言い訳を考えるが・・・。その言い訳が思いつく前に
「まず出て行きなさい?それともここで人生終えてみる?」
う~ん、ダメみたいだ。だ、だがここで引き下がるわけにもいかない。美長はいつの間にか上も着てるようだし。遺言代わりに事実を話そう。
「いや、実は朝日が----って目がぁ!」
視界が一瞬にして真っ暗&激痛。
「ここは女性用の水着売場よ?なんで朝日君が出てくるのよ」
あ、確かにそうだ。それはそれでおかしい。ならば・・・
「さっさとこっからおさらば・・・」
ダッと試着室から飛び出そうとすると・・・ドン!と何かに押し戻された。
「・・・え?」
と半分声にならない声を出すと
「ごめーん、おもしろそうだからそのままでいてね~」
実理・・・か?あいつはそう言ってシャとカーテンを閉める。
「・・・。」
・・・中にはまだ美長がいるというのに
もう俺は痛みにも慣れたらしい。人間慣れる生き物だと聞いてたが痛みに慣れるやつはそういないだろう。美長もこれ以上俺に害を与えるつもりは無いらしく『明日はプールなんだから早く寝ちゃえ!バカ!』とのこと。確かに俺も少々疲れたし何もすることが無いのでおとなしく寝ることにした。
自分が思っていたより疲れていたらしく俺はそうとうぐっすり寝ることができた。なので朝はいつもより遅く10:20に目が覚めた。・・・集合は10:30だと言うのに。
「って寝過ごしたぁ!」
(お、おかしいぞ?きちんと9:00には目覚ましをセットしたのに!)
と思いつつ裏切り者の目覚まし時計のセット時刻を見る
『セット時刻PM9:00』
「・・・」
夜にセットしてどうすんだ俺・・・。
「って!こんなことしてる場合じゃねぇ!」
ちなみに美長はというと心配ない。あいつは自分が楽しみにしている行事などがある日は絶対に寝坊しない。でも起きたなら俺を起こしてくれてもいいのに。いつも思うけど。とりあえず昨夜きちんと準備しておいたバックを走りながら取りあわてて家を出るのだった。
ようやくプールの手前まで行きましたw
では来年はプールの話からという季節感の欠片もない話しになりますが
よろしくおねがいします!