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百妖の桜巫女 ~神宿し乙女は、愛を知る~  作者: 今際ゆき
零れ桜は、恋人たちを祝福す

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デートと、七色の景色

午前七時

お休みの日なのでもう少しゆっくり寝ても良いが、ちょっと早く起きて一緒に朝ごはん。

気分を変えて洋食にする。


美影お手製のフレンチドレッシングのさわやかな酸味が、シンプルなサラダを特別なものにしてしまう。


すっかり料理好きになった零は、手際よくスクランブルエッグを二人分作る。

美影の分はふわふわにし、自分の分は少しかためで作る。


朝から満点の笑顔で「おいしい」と言う美影のかわいさに、また心臓をやられる。



午前十時

水族館デートに行く。

泳ぐ海月やクリオネが七色の明りに照らされ、仄暗い館内にとてもよく映える。

ウツボがちょっと怖い。

アザラシやジュゴンの水槽はゆっくり眺める。


最後は定番のイルカショーをじっくり見る。

美影は華麗なジャンプに感動し、イルカにも飼育員にも拍手を送る。


零は海の生き物たちよりも、大好きな美影の横顔に見惚れている。



午後三時

宵月展望タワーの最上階に行って、果てしなく蒼い空に圧倒される。

面白い形の雲を見つけるたびに、二人で一緒に写真を撮ってアルバムに入れる。


その後は、手をつないだまま移ろいゆく空と街を眺める。

夕方は、橙色と薄桃色、山吹色のグラデーションが美しい。



午後七時

美影が地図を見間違えたせいで、三十分ほどタイムロス。

「ごめんね……」と美影はあやまるが、零は怒るどころか、「デートの時間が増えて嬉しい」と笑う。


目的地を決めず、自由気ままに街歩きを楽しむ。


たまたま見つけた雑貨屋さんで、紺色と薄桃色のペアのマグカップを見つける。

ワンポイントの桜の花びらがかわいい。

二人でお金を出し合って買う。零が少し多めに払う。



午後八時

手をつないで家に帰る。

コロッケやクレープを食べてお腹いっぱいなので、買ってきたマグでコーヒーを飲む。

美影ははちみつ入りのラテ、零はブラックコーヒーに角砂糖を一つ。


おそろいのマグのおかげで、いつもより美味しく温かい。



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