4話
何が起こったのかわからなかった。
何もわからないまま、横たわっている。
全身バラバラ。
腕も足も繋がっていない。唯一首と胴だけが繋がっている。
痛みすら感じる暇がなく、意識がなくなる。
―
「漣教官…能力は超身体強化とかですか」
「いいえ、彼女は他の能力者です」
「それは一体…」
漣「水系操作」
「いいんですか?」
漣「問無、露勝揺不」
「だそうです」
「バレても勝ちは揺るがない。だから問題ないと…?」
漣「知者必死」
「だそうです」
「!」
必死で駆け出す。
体からどんどん力が抜けていく。
水分が…抜けていく…。
―
漣「謝」
「大丈夫です…死にかけましたけど」
「それでは公開教育は済んだので今日はお開きにしましょうか。我強院さんはどうですか?」
「心身喪失と言ったところでしょうか。若者にはいい薬になったのでは?」
「そうですか、これで彼らの教官狩りなどふざけた遊びが無くなればいいですが」
漣「等?」
「彼は一人にすぎません。ですが問題ないでしょう。漣教官が居れば問題ないです」
漣「力試無」
「そうですか、あれでもダメでしたか」
漣「虫下」
「それでは明日は早速見回りお願いしますね」
漣「了」
―
聖雅「嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘嘘嘘…」