1話
最悪の時代に終止符を打った一人。
その者の名を知るものは少なく、また存在を隠された。
彼の者、100を超える国を1日で消す者なり。
彼の者、生きとしている者、勝つるものは居らず。
彼の者、殺めた数は知れず。
彼の者、人に非ず。
―
『先日の更迭された教官の代わりに新たな教官が参られました。決してケンカなどは売らないようにそれでは
一言お願いいたします』
『了、今来願』
『はい、それではよろしくお願いいたします』
「マジかよ」
「何言ってるかわからなかった」
「同じ人間か?」
「でも綺麗なんだよな…」
「20代前半?いや10代後半か?」
―
「よろしくお願いしますね。漣教官」
漣「了、私学番」
「漣教官は全学年通して見ていただきます。必要があればその都度教育をしてもらえればと思います。前教官は
生徒に負け更迭、実に嘆かわしい。その分漣教官であれば困ることがないのでよろしくお願いしますね」
漣「了、当徒公教願」
「そうですか、わかりました。それではこの後お願いしましょう彼は身体強化ができる能力を持っていて…」
漣「問無、無能勝」
「わかりました。それでは教育をよろしくお願いします」
漣「了」
―
「あの青臭いガキが学校指導教官ですか?彼女があの化け物に勝てるとは思いませんけど」
「彼の者、人に非ず」
「…え?」
「どちらにせよ、この後の公開教育で分かりますよ。漣教官の強さがね。それと悪口等は全て彼女に筒抜けで
すから、言わないほうが寿命のためだと思いますよ。教育されたくなければ見守ることです」
「彼の者…勝つるものは居らず…」