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28わ

「…ん?あ、白魔道士!?」


腕で地面を掴んで体を持ち上げようとしたが、ぷるっぷる震える。

効かされた。

この私にこれほどの打撃を!?


私はかしこいから、瞬時に状況を理解した。

これだけの『ちから』を持っていたから、ここの戦闘は均衡していたのだ。


「お、お前…なんで!」

「ぼ、暴力はノットビュー……おぼぼぼぼ」


口の中を切ったというレベルではないほど吐血した。


「いたたた…ヒーリングヒーリング」

「な…生きてる、のか?俺の打撃を食らって?」


どうやら普通なら絶命していたらしい。あな恐ろしや。


「私のせいめいならば、ギリ耐えられるといったところか」

「…な、何者だ、お前。ただの白魔道士じゃないな?」


「私は愛の伝道師。暴力はノットビューティだ。お互いに守りたいものがある。家族がある。なのに、なぜ争いを続けているんだ、君たちは」


突然の私の問いかけに、少女は気を取り直して、答える。


「…あんたが首を突っ込む問題じゃない。これは、俺たちの問題だ」

「確かに私は君たちの歴史を知らない。軽率に私の意見を通すのはお門違いもいいところだ。しかし、私にはわかる。少なくとも君が、こんな形での決着を望んでいないということを」


「戦いの終わりに望む形なんてない。俺たちが生き残る未来を守り続ける、それだけだ」

「君は自分自身に、そう言い聞かせているだけだ」

「…うるせぇな、なんでそう言い切れんだよ!」


「わかるさ。だって私は、かしこいからな」

「…んだそれ」


胸元からハニカムを取り出し、彼女に見せる。

それを見た少女は、ハッと息を呑んだ。


「な、なんだ。そのステータスは…」

「かしこいだろ?」

「それどころじゃねぇ」


全ステータスが軒並み高すぎて、かしこさが突出していないかもしれない。

レアの言うことはもっともだった。


「まぁ、少なくとも、君が本心で相手を駆逐したいと願っているなら、彼が頭を下げた瞬間にノータイムで始末していた。違うかい」

「…知らねぇよ」


「長い戦闘の中で、君たちは敵同士、互いに認め合うところもあったんじゃないかな」


私の言葉に、レアは未だ平伏している魔人の長を見下ろす。


思うところはあるだろう。

きっと物心ついたときから戦い続け、互いに実力を認め合っているからこそ、拮抗していたのだ。

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