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26わ

きらん、と流星の如き躍動で、私はその声を聞き入れ向かう。


ずどぉん…

と鈍い音と砂埃を立てて、私はそこへ舞い降りた。


「白魔道士です」

「……ん?」


白いローブの裾を正そうとして、ローブを下げていることを思い出した。

しょうがないので名乗るとしよう。


「私の名前はクリストス。愛とビューティを知らせるためここまで走ってきた」


そして目の前には血まみれの男が横たわっている。


「大丈夫だ。助かるぞ」

 

ヒーリング。

キン、と鋭い音と共に魔術の行使が完了した。


「……今のは?」

「治療は完了した。一命は取り留めたようだ」

「この一瞬で!?」

「無論だ。今はショックで気絶しているだけのようだな」


傷口を確認した男たちは、信じられないと言ったように笑う。

ほっと安堵の吐息を吐いた少女は、胸を撫で下ろし、私と向き合う。


「俺の名はアンド・レア。レアでいい。ありがとな、白魔道士のクリストス」

「礼には及ばんさ」 


レアは小さくお辞儀をすると、私を通り越して、歩き出す。


「……覚悟はできんてんだろうな、魔族のクソガキ」


レアが歩みを止めると、革靴が地を踏みしめる音がジャリッと鳴った。


「こいつはな、これまでの戦闘を知らないガキが、何も知らないまま終わらせていい命じゃねぇんだよ」


レアは瓦礫の隙間に横たわっていた少年を片手で持ち上げた。

頭に小さな角を生やした、魔人の子供だった。


子供はぐったりと、気絶している。


「殺してやる」


少女がもう片方の拳を握りしめたとき。


「…待ってくれ」


私が止めるより前に、静かだが、凄みのある声が響いた。

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